『バクマン。』 153 ページ 「世界と相手」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 47 号)
昨日 書いた感想と同じく、西尾維新先生が書いた
ストキン炎 & プリンス総評
から引用します。
いまの WJ は若手新人に厳しすぎる環境ですが、それでも若い人にはトップを狙って欲しいです。ただ人気漫画長期連載に総合力で勝つのは事実上不可能なのでまずは局地戦。(……)
『ここだけは連載陣にも既に勝っている』という己の取り柄を見つけましょう。多分そこがスタートです。
──「『バクマン。』してる」感じですよね!
本作品に限らず、「ジャンプ」を読んでマンガ家を目指す人は、この言葉を額縁に入れて飾っておくべきだと思いました。
それと同時にアマノジャクな自分は、「長期連載というだけで人気のマンガがある」という「裏のメッセージ」を読み取ったってばよ!
同じページの総評で、大場つぐみ先生は次のように書かれています。
何が起きているか少し分かり辛い作品ばかりでした。自分だけ分かっていたのでは駄目だと思います。『色んな人が読む』 その読者に伝えるという努力をもっとして欲しいと思いました。
そのとおりだってばよ!
どういう意向で 掲載に
「必勝ジャンプ」のロゴを見て笑いました。「最強ジャンプ」まる出しじゃないですか!
最強ジャンプ秋号|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト shonenjump.com
──でも、逆に「最強」のロゴほうが「必勝」をマネしたように見えたりして。「X」の部分にムリヤリ感がありますよね(失礼)。
佐々木と瓶子が並ぶと、まるで『新世紀エヴァンゲリオン』の碇ゲンドウと碇シンジの親子みたいです。
ゲンドu ──佐々木のセリフからすると、旧・テレビアニメ版の『エヴァ』に登場した加持リョウジのほうが近い。『ヱヴァ: 破』しか観ていない人は、ナンノコッチャ分からんと思いますケド。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版: 破 – あなたの知らない面白いこと | 亜細亜ノ蛾
帰ると見せかけて戻ってきた瓶子は、何だかんだ言って最後は佐々木の力を借りるのかと思いました。瓶子は「自立」できていない──という場面なのかと。
それも瓶子っぽいけれど、実際は違っていましたね。「ジャンプ」の編集長として、瓶子は確実な一歩を進み始めました。
──もう、「吉六会」のメンバだったころとは違うんだッ!(このネタは一生 引っ張ります!)
連載会議に 出してもらえない
サイコーとシュージンも、『REVERSI』は「必勝ジャンプ」の掲載でも構わない──。この展開にはビックリしました。あれ? あくまでも「週刊少年ジャンプ」で連載することに こだわっていたのでは?
このままでは、「必勝ジャンプ」のマンガとして、『REVERSI』がアニメになってしまいます。それで良いのでしょうか──。
亜城木としても亜豆としても──、なにより「ジャンプ」マンガの『バクマン。』としても、そんな結末は許されないと思います。
おそらく、下のような展開になると見ました。
- 最終的に『REVERSI』は「週刊少年ジャンプ」で掲載
- 『REVERSI』の相乗効果で『PCP』がアニメ化
月 1 掲載なら 亜城木くんも
瓶子編集長の機転は、大場つぐみマジックですね!
いまの亜城木夢叶では、週刊で 2 本の連載は当分ムリだろう──。かといって、『PCP』を切ることは絶対に避けたい──。そこで考え出されたのが、「月 1 + 週 1 連載」でした。
ここで問題となるのは、「サイコーとシュージンが納得するかどうか」という 1 点だけです。2 人が それで良ければ、「必勝ジャンプ」でも「マガジン」でも良かった(後者はダメだ)。
なんか、自分はモヤモヤしますケド。
そんなお人好しじゃ
雄二郎のツッコミが するどい! 新妻エイジは否定していますが、珍しく一瞬 言葉が止まっている──。
本当にエイジは、亜城木が連載を始めやすいように、『ZOMBIE☆GUN』の提出を遅らせたのでは?
そういう視線から見ると、前のページで地球儀を見ながらエイジは、「いつか『REVERSI』は 「週刊少年ジャンプ」で連載になる可能性があるから 先に待っている」といったことを考えていたように思います。
「世界一」よりも「身近なライバル」へと意識が行くのは、少年マンガらしくて良い! いわゆる「セカイ系」に向かって行かなくて良かった。
ネタバレなので作品名は伏せますが、「アフタヌーン」で連載していた某・メルヘンチックなマンガも、セカイへ飛び出ちゃった──もとい、セカイを飛び出させちゃったからなぁ……。
もっと、「自分の身近な環境 = 世界」という こぢんまりした視点で「宇宙を描き切る」くらいの作品が好きです。『ジョジョの奇妙な冒険』も第四部が素晴らしい!
結論: 「セカイ系」より「セケン系」
コメント
亜豆との約束であるアニメ化&ヒロイン役の対象作品ですが、ここまで
苦楽を共に(?)してきた『PCP』ではなく、『REVERSI』の方をターゲットに
据えると言うのは個人的にはイタダケないので、やはり相乗人気効果で
『PCP』のアニメ化といって欲しいですね。
細かい話ですが、二人とも1巻辺りでは「集英社のジャンプで連載」とは言っても
「週間少年ジャンプ」とは言って無いんですよねw
売れっ子漫画家になるなら「週間~」とは言ってたような気はしますが。
ロボットアニメや特撮で1号ロボの敵わない敵が出てきて、新型の2号ロボで
ピンチを切り抜けても、最強最終形態は1号ロボがベースの合体ロボや
パワーアップVerであって欲しい的な・・・
私事ですが、過去の記事を見ている際にで何度か出てきた「森博嗣」氏の小説に
今更ながらハマりました。『すべてはNになる』の衝撃は京極夏彦氏の世界を覗いた
時以来のものでした(現在は『詩的~』まで読了です)
「10年前に何で自分はこれを読まなかったのか!」と言う後悔もあったのですが、
発売当時に「姑獲鳥の夏」を読むも、理解し切れなかった当時の自分では、同様に
森氏の小説を消化し切れなかったのでは?とも思います。
具米さんへ:
そう言えば、そんな話もありましたなぁ……(遠い目)。
もしも今回、“「少年スリー」でもいいか?”と聞かれていたら、2 人とも「スゲー」とは喜ばなかったでしょうね。「スリー……かぁ……」と。
2 人が──というかサイコーが「週刊少年ジャンプ」に執着する理由は、「新妻エイジのマンガが載っている雑誌」だからだと思うんですよ。今回も、最大のライバルと同じ舞台で戦って欲しかった。
それに、『PCP』を優先して欲しいですよね。服部まで『PCP』よりも『REVERSI』のほうを上に見ていて、ちょっと残念でした。
今後の展開に期待します。
今後→「『必勝ジャンプ』の担当者が超絶美人なお姉様で 2 人とも(自主規制)てしまった、の巻」
自分の目論見どおりに「犀川・萌絵シリーズ」からハマっていただいて、ブログ書き冥利に尽きます!
ぜひ、順番に「紅子シリーズ」も全部読んで、「四季シリーズ」で驚愕してください!! それだけの時間とお金を費やす価値は、十二分にありますよ!
あと、『すべては F になる』の誤字だと思いますが、自他共に認める N(ナルシスト)のサイコー先輩とシンクロしていて、失礼ながら大笑いしました。
なんで『N』なんて打ったんでしょう、自分・・・
バクマンでNだと、平井さんのところに転がり込んだ割には
特に物語りに動きを与えていないN井さんを思い出します。
これから何かアクションがあるんでしょうか?
でも登場人物全てがその『N』になったら、バクマンじゃなくて
京極夏彦氏の『どすこい』になっちゃいますね。ごっつぁんです。
『どすこい』は、くだらなくて最高でしたね! (誉め言葉) あれだけ全力でパロディを書ける人とは思わず、意表を突かれました。
『ルー=ガルー』の SF 展開も すごかったなー。
じつに多才な方ですが、本業の(?)「百鬼夜行シリーズ」も早く続きを書いて欲しいです!