バクマン。 #174-1 「あり方と終わり方」 工夫と凝縮

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『バクマン。』 174 ページ 「あり方と終わり方」 (週刊少年ジャンプ 2012 年 19 号)

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かわいらしさの凝縮には──工夫の余地がある

サイコーとシュージンは、いつでも新しいことに挑戦してきました。そのたびに彼らは努力と根性で乗り越えてきたけれど──、多くの人が巻き添えになっている。

亜城木のせいで苦労を背負い込んできた人物と言えば、まっ先に佐々木を思い出します。彼が編集長だったころは、いつ爆弾が持ち込まれるか──と気が気でなかったのでは?

今回も また、似たような光景が繰り返される──。

長く 続ける 工夫を

亜城木夢叶ほど向上心の大きなマンガ家は ほかにいないでしょう。その姿からは「精進」といった言葉が頭に浮かびます。努力の天才・新妻エイジですら、もうすこし楽しんでマンガを描いている。

もうサイコーの夢は叶ったのだから、今後は楽しくマンガを描く道を探して欲しいです。そこから作品の幅が広がるかもしれませんね。

亜城木を見守ってきた服部は、応援したい気持ちが心の底から あふれている。彼の決意が気迫となって表われている一場面です。コマの配置のせいで、服部が普段よりも大きく見えますね。

マンガ家としての 自分達を

いつになく大きく表情を変えて服部が叫んでいます。普段は無表情な彼だけに、どれほどの熱意が込められているかが よく伝わってきました。

服部が言っているように、『走れ! 大発タント』をほとんどワガママから やめている点が痛い。そういった「前例」が あるから、本来であれば通らない話です。

ただ、もともと「亜城木派」だった瓶子からしたら、彼らの肩を持ちたかったと思う。早期の決着をなかなか認めなかったのは、編集長という立場だからですね。

おいおい 冗談だろ

編集者の地位を懸けてでも、服部は意見を通すつもりです。彼は最初から それくらいの覚悟を決めている。この覚悟が通用したのは、服部が有能な編集者だからでしょう。

港浦だったら「どうぞ どうぞ」だったに違いない!


ここでマシリト──鳥嶋の言葉を出すのは、ちょっとズルい気がしますね。服部の切り札だったのでしょう。良い言葉だから引用しておきます。

会社と作家が 対立した時 作家側に立つのが 真の編集者だ

──「週刊少年ジャンプ」編集部には、この考えを支持する編集者だけが居ますように……。

もちろん 明らかに作家が

瓶子は、鳥嶋取締役のことを「あの おっさん」なんて言っちゃって良いのでしょうかね。昔は かなり仲が良かったのかな。

港浦が聞いていたら、絶対に告げ口するはず!

面倒なことは すべて自分で引き受ける。それが編集長の役割だ──という瓶子が格好いい! 佐々木の後ろ姿を見続けてきた彼は、亜城木夢叶が やっかいごとを持ってくることも想定していたのだろうなぁ……。

7 月で 原作が 終わる

江原監督が言う「原作を 全て把握した 上で作品が つくれる」という利点を生かすには、普通は過去の作品をリメイクする時くらいでしょう。

週刊連載を追うアニメ作品は、マンガ家もアニメ制作会社も苦労が多そうですね。最初から原作の完成形が見えていれば、アニメも完成度の 高いものが できるはずです。

魔法少女まどか☆マギカ』の大成功は、キッチリと作られた話が望まれていることの証拠です。自分も脳天を撃ち抜かれました。

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自分が いま注目している「ジャンプ」のアニメ作品は、『めだかボックス』です。最近になって出てきた「どうやってアニメにするんだよ……」な場面(「声で楽器」とか)や、メタな言及をどうやって表現するのか気になる!