『HUNTER×HUNTER』 No.353 「冷徹」
異次元の死闘が続いています。
天空闘技場に集まった人々は大半が「念」(ネン)を知りません。実況者すらオーラが見えていない。「奇術師のトリック」とでも思っている のでしょうか。
そんな状況は お構いなしに念バトルは展開する。
クロロ・ルシルフルが終始リードしています。ヒソカ・モロは後手に回るばかり。中dもとい後出しが得意なヒソカとは言え、防戦一方は厳しい(ナニかと言い間違えなかった!?)。
久しぶりにヒソカの「ズキュウゥゥゥン
」が飛び出しました。が、そんな余裕も削り取られていく──。
右ほほと同様、ヒソカに初の「黒星」が付くか!?
引き寄せられる運命
「携帯する他人の運命」のアンテナが気になりました。
「釣り糸でも結んでおいて引き寄せたか
」とヒソカは軽く結論づけています。自身が「伸縮自在の愛」(バンジー ガム)の使い手だからでしょう。
ただ、「ブラック ボイス」のアンテナは おそらく世界に二つだけのはず。そんな貴重な物を「切れたら終わり」な糸で回収するだろうか?(シャルナークが夜なべして作っているのかも)
そこで別の案を考えてみよう──。
「人間を操る能力」をクロロは別に持っているのでは?
今回の死闘で使う能力をすべて明かした──とクロロは宣言しています。しかし、それが真実か どうかは判断できない。ウソつきなヒソカに語ったからこそ、クロロの言葉は完全に信用された。それこそが団長のトリックかも しれません。
オーラの器
クロロは何十人ものコピーを作り出しました。
「神の左手悪魔の右手」(ギャラリー フェイク)の持ち主・コルトピは巨大なビルすら何棟もコピーしています。クロロも同じくらいの質量を生み出せるのだろうか? 同時に「人間の証明」(オーダー スタンプ)で何十人も操作している。命令を受けた人間──もとい人形は、元の本人と同じく何の能力も無いはずです。それなのに、お互いの体を利用して空中のヒソカに襲いかかっている。
クロロのオーラ量が恐ろしい……!
並みの能力者であれば、一つ一つの念能力を使うだけで精一杯でしょう。それなのにクロロは、複数の能力を操りながら体術も一流です。オマケに本の管理にも余念が ない。
一方、「転校生」はアッサリと解除しています。
前回の説明でも「コンバート ハンズ」の効果はビミョーに感じました。そもそもクロロが転校生で返信している描写が無い。このまま無かったことに されるのでしょうか。
それとも、コンバート ハンズこそがクロロの切り札だったりして。
団長の真意
脇腹を蹴られたヒソカは本当に痛そうでした。
ほぼ初めて見せた間抜けで惨めな表情のヒソカです。それでもヒソカは戦闘を止めない。まだ勝ち目は あると考えてクロロを追っている。
クロロにしても手は抜かないでしょう。ヒソカが戦い続けて命を落とすようであれば、それだけの器と見るに違いない。
しかし──。
やはり団長はヒソカの命を奪う気は ないのでは?
ヒソカの体力と精神を削る
ことで降参させることが目的だと見ました。現に、「番いの破壊者」(サン アンド ムーン)の刻印を押す機会は何度も ありました。
しかし、刻印の威力は上がるには数秒間 押し続ける必要がある。それだけのスキをヒソカは見せないはず。最初から刻印で止めを刺すつもりは なかったと思う。
(「ヒソカを壊せ
」ではなく「ヒソカを取り押さえろ」と人形の命令を下している可能性は ある)
反撃の一手
初めてクロロがヒソカの攻撃を受けた瞬間です。
たったの一撃とは言え、念の攻撃が頭部へ命中しました。気絶するか致命傷になる可能性もある。ただ、さすがに これで「ヒソカの勝利」とは ならないでしょう。
仕切り直して死闘は まだ続くのか……?
クロロは なぜ死角を突かれたのか?
一頭目の首を団長は完全に把握しています(イヤな数え方!)。戦闘中でも つねに「凝」(ギョウ)を使っているからでしょう。ヒソカが「隠」(イン)で念を隠しても見られてしまう。
本来で あればクロロが不意打ちを食らう余地は無い。
ところがクロロは二発目の攻撃を防げなかった。
いまのところ一発目と同様に「人形の首」か どうかは不明です。もしかしたら首とは別に仕込んでおいたワナでしょうか。「薄っぺらな嘘」(ドッキリ テクスチャー)で衣服や床にワナを隠したのかも。
おわりに
観客に追い詰められるヒソカに既視感を覚えました。
頭に浮かんだ映像は『マトリックス リローデッド』の「100人スミス」です。そして下の懐かしい動画も思い出しました。
- 世界の歌姫 vs. 100人の おまいら: 初音ミク-リローデッド-Ver.3 (完成版) – ニコニコ動画:GINZA
二撃目の不意打ちと言えばキルアのヨーヨーです。
「爆弾魔」(ボマー)の一人・サブとキルア・ゾルディックが戦いました。その際にキルアは(重さ一つ50kgもある)ヨーヨーの二つ目を隠し持っています。
ズボンの丈夫さと共に、その戦術に感心しました。
(同じ巻のゴン・フリークス対ゲンスルー戦でも『マトリックス リローデッド』の名を上げている。ドンだけ好きやネン!)