『進撃の巨人』 10 巻 諫山創 – 超大型鎧と一触即発

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諫山創 『進撃の巨人

Knife
ナイフが切り開いた未来は──間違っていない

進撃の巨人 (8)』・『進撃の巨人 (9)』と連続して大きな謎が明かされ、とても衝撃を受けました。
しかし、第 10 巻の前には かすんでしまう!
この作品の顔(ある意味では主役)と言える「超大型巨人」と「鎧の巨人」の正体が明かされました!

超大型と鎧の正体

「超大型巨人」と「鎧の巨人」の正体に驚いた!
サラッと重要な事実を明かす見せ方も、この作品らしくて小憎たらしい! ハンジ・ゾエたちの会話に かぶせ気味で、読み流していたら見逃しそうです。

これが『BLEACH』や『NARUTO』だったら、余白をタップリ使って何ページもダラダラと説明して、「なん……だと……ってばよ!?」と 128 回ぐらいビックリしている。

いまから一年半ほど前・2011 年 10 月 11日の時点で、すでに気がついている人も いました。
なんと、『進撃の巨人 (4)』に ほとんど「答え」が描いてある

進撃の巨人 ライナーとベルトルトって怪しすぎませんか? – Yahoo!知恵袋


やまもと いちろう氏に「作戦や設定の不備」を指摘された時も、作者の諫山 創氏からしたら「それは仕様です!」と反論したかったでしょうね。
いや、「うまいこと引っかかってくれたなー」とニヤニヤ半笑いだったりして。

『進撃の巨人』の作者・諫山創氏と山本一郎氏が城外で戦闘を開始!? | 亜細亜ノ蛾

一方、このブログでは

ライナーの思想について「人としてどうかは さておき」と下の記事に書いているから、自分も「ライナーが人間じゃない説」に気がついていた!
──なんてことは ないけれど。
ベルトルト・フーバーなんて、このブログでは一度も触れていませんよ!

『進撃の巨人』 4~6 巻 諫山創 – 想いも不可思議な女神たち | 亜細亜ノ蛾

ユミルの思い

ユミルの回想も気になります。
巨人化する直前、塔から飛び降りながら「大勢の人の 幸せのために 死んであげた」とユミルは言う。比喩的な表現に聞こえますが──、
これは文字どおりの意味で受け取るべきでは? つまりユミルは、巨人に食われて生き返ったのかもしれません。「巨人化」する条件が食われることなのか!?

「ユミルさま」「ユミルの民」──と過去に巨人が語った言葉と関連付けると、現代のユミルは何百年も生き続けている巨人族の 1 人とも考えられます。
とにかくユミルといいアニといい、みんな都合良く居眠りしすぎだ!

『進撃の巨人』 4~6 巻 諫山創 – 想いも不可思議な女神たち | 亜細亜ノ蛾

そして「イルゼ・ラングナー」は実在する作家でした!
「ユミル」といい、わざわざ同じ名前を使っている ところに、作者の意図が隠されているはずです。
──と思わせる引っかけかも しれないし、どれだけ「作者という巨人」の手のひらで もてあそばれるのか!(満面の笑みで)

女神は巨人?

第 10 巻の表紙を見てみましょう。
ライナー・ベルトルト・ユミル・エレンという「巨人組」と、コニー・ミカサの「人間組」が、おそらく意図的に別れている。
われらが女神・クリスタは、あきらかに「巨人組」に混じっています! そのことに戸惑っている顔──にも見える。

ユミルが自分の正体を明かし、そして敗れそうになる時も、「クリスタが巨人化して加勢するのか!?」と思わせる流れでした。
クリスタ・レンズことヒストリア・レイスが巨人化する時は、なぜか彼女だけが「そのまま巨大化」でお願いします! 巨人だから・人間じゃないので、もちろん NO 修正で!

──とか書いたけれど、その展開はないでしょう。
「巨人化」は出身──つまりは血統が重要だと見ました。アニ・ライナー・ベルトルトは同じ地域の出身です。
レイス家とは無関係だと思う。

ただ、ライナーやベルトルトが言う「故郷」は単純な地域の話ではなさそうだし、彼らとは別の地域で生まれただろうエレンが巨人化できる理由も分からない。
ライナーがエレンを連れて行こうとした意味は?

おわりに

巨人の 2 人(3 人)よりもミカサが恐い
──と思い知らされた第 10 巻のラストでした! 0.2 秒前までは仲間だったのに、髪の毛 1 本ほどの迷いもなく切り刻んでいる!
ライナーがエレンに声をかけている時でも、「アタシのカレシに何を吹き込む気!?」と殺意の波動に満ちていましたよね! 恐ろしい鬼嫁だこと……!


謎は謎を呼んで──、第 11 巻が待ち遠しい!