小畑健一覧

バクマン。 #122-1 「心理戦と決め台詞」 自滅と内輪もめ

『バクマン。』 122 ページ 「心理戦と決め台詞」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 13 号)

SC16 Handai and Uchiwa
fanfanfan と──争いになる?)

今回の『バクマン。』はセンタ・カラーでした。ライバル──というよりも、敵同士となった 2 組・亜城木夢叶と七峰透が描かれています。扉絵では微笑んでいる印象が強いサイコーとシュージンは、完全に「戦う男」の顔をしている。

カラーの七峰は初めてだと思いますが、「いかにも」な配色ですね。(アニメ化を見越していたのか)意外とカラフルな髪の色の登場人物が多い中、彼のように茶髪は珍しかったりします。定番のメンバの中では、カヤぐらいかな(彼女は赤毛?)。

紫のトップスがナルっぽくて、やはり七峰と夜神月との印象が重なります。『DEATH NOTE (6)』のイメージですね。

こうして新キャラクタが読者の記憶に刻み込まれていくのに、ヒロインの亜豆美保は頭の隅へ追いやられていく──。アニメからこの作品の世界に入った人は、ふんいきが かなり違って見えるでしょうね。

そうそう、アニメと言えば、カラーページのウラにある「アニマン。」には、懐かしいあの人が……。

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バクマン。 #121-4 「自信と覚悟」 番号交換と継ぎはぎマンガ

『バクマン。』 121 ページ 「自信と覚悟」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 12 号)

Tosseled Teddy
(ツギハギでも──かわいい?)

ジャンルがカブっているマンガの掲載は、「ジャンプ」では日常茶飯事です。それによって引き起こされる惨劇も……。

ほんの少し前の「ジャンプ」は、バスケマンガを 2 つも連載していました。『スラムダンク』が大人気連載中なうだったのは、紀元前だと言うのに……。誰の目にも、片方が爆死するに決まっている(『フープメン』のことかーーーっ!!!)。

最近では、J リーグが冬眠中なのに、サッカーマンガを連発しています。そりゃ、ライトウィングをもぎ取るわー(今週の『銀魂』ネタ)。

──と、そんな「ジャンプ」なので、いくら似たようなマンガが面白くても、別のマンガを切るようなことはないのでは? 今回の『バクマン。』を読んで、そう思いました。

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バクマン。 #121-3 「自信と覚悟」 爽やかな内容と一貫性

『バクマン。』 121 ページ 「自信と覚悟」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 12 号)

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(さわやかな山道を──汗まみれで歩いていた)

ラブコメと言えば、「勘違い」と「すれ違い」がつきものです(オトナ向けだったら、ひと晩の間違いも……)。これらの要素を抜きにしてラブをコメるのは、不可能です。

今回の蒼樹紅と平丸一也は、まさにラブコメの主人公といった感じでした! しかし、本人たち──とくに平丸は、そんなことは考えていません。それが面白い。

ネガティブ王子のことだから、どんどん悪い方向に考えていって自滅しそうで心配ですね……(日本語訳: いいぞもっとやれ)。

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バクマン。 #121-2 「自信と覚悟」 浮かない顔と言葉のあや

『バクマン。』 121 ページ 「自信と覚悟」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 12 号)

Kissy Face White Puppy Dog Love, Kahuna Luna covered in Lipstick Kisses for Valentine's Day & 1st Birthday
(そんな顔をする──気持ちも分かる?)

『キャラマン。』に収録されている『ラッコ 11 号』を読むと分かるとおり、あまりネガティブな内容ではないんですよね。意外なことにラッコは、他人のために働いたり戦ったりする。

そこから考えると、『ラッコ 11 号』は「吉田への不満(という名のラヴ)をぶつけた作品」だったのかもしれません。彼の持ち味である後ろ向きさは、隠し味程度だったのではないか。

平丸の次回作である『僕には通じない』は、彼の積極的なネガティブ・シンキングを存分に発揮した作品だと思われます。これは期待ができますね!

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バクマン。 #121-1 「自信と覚悟」 駄目もとと駆け引き

『バクマン。』 121 ページ 「自信と覚悟」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 12 号)

See no evil...
(かわいらしさで──何かをごまかす心理戦)

「七峰透編」のテーマは、他人のアイデアを寄せ集めただけの作品が許されるのか──だと思います。最近は、どれもこれも似たようなマンガ・アニメばかりですからね。七峰のような「切り貼り作家」も増えてくるでしょう(すでに多い?)。

とはいえ、まったく誰も見たことがないマンガを生み出すことは、ほぼ不可能に近い。たとえば──、

今週号の「ジャンプ」には、こんなにも冨樫成分が!

冨樫義博先生は、こうしてボクたちの心の中で働いているんですね(棒)。ありがとう、ありがとう! ──いや、マジで連載を再開してくださいよぅ……。

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バクマン。 #120-4 「ネットと顔」 賢い選択と亜城木夢叶 2 世

『バクマン。』 120 ページ 「ネットと顔」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 11 号)

洗濯機
(これでは もはや──洗濯の余地はない)

作者の顔が 全然見えないところが、七峰作品の弱点です。服部が違和感を覚えたのは、ここでしょう。面白いマンガなのに、作者の個性が見えない

そういう視点から見てみると、「ジャンプ」で連載している人気マンガは、どれも「作者はこれが好きなんだろうな」がよく分かります。

でも、たとえば『ONE PIECE』の作者は、「『ドラゴンボール』(というか鳥山明)が好き!」だけでは終わっていない。この 2 作品を似ているとは、誰も思わないでしょう。強烈な個性があふれ出ているからです。

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バクマン。 #120-3 「ネットと顔」 アイディア料と引っ張りだこ

『バクマン。』 120 ページ 「ネットと顔」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 11 号)

It was a cold and windy night...
カイトは──天へ昇っていったよ)

今回は、『シンジツの教室』を他誌で連載するという話が出てきました。ただし、別の作品を「ジャンプ」で連載する可能性のほうが高いから、まぼろしの作品として『シンジツ』は終わりそうです。

よく考えたら、(基本的には)「ジャンプ」に連載できるのは専属のマンガ家だけという制限さえなければ、他誌での連載も実現が可能になる。

それ以前に、『めだかボックス』の原作者である小説家の西尾維新adさんは、今でも小説の執筆を続けています。つまりは、「原作: 七峰透」であれば、ほかの雑誌に連載を持って良いのでは?

あれくらい面白いマンガであれば、隔月刊くらいでも待つ人は多いでしょう。──そう言えば、ずっと連載の再開を待っているマンガは、「ジャンプ」にもあるよなぁ……。

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バクマン。 #120-2 「ネットと顔」 逸材と寄せ集め

『バクマン。』 120 ページ 「ネットと顔」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 11 号)

Presidential Motorcade Route Ends Here - Ottawa 18 02 09
(寄せ集めでも──世界は作れる)

「ジャンプ」の編集者の中で、マンガ家の才能を見抜く目が一番優れているのは、間違いなく吉田です。名前と絵柄を変えて描かれた新妻エイジの作品を読んで、作者を当てられたのは吉田だけでした。

バクマン。 #71-3 「才能とプライド」 運命の日と次期班長 : 亜細亜ノ蛾

その吉田は、七峰の弱点をすでに見透かしています。七峰たちの作品に個性がないのは、複数人で作っているからでしょうか。それとも、七峰や「判定人」たちには、新しいアイデアを生み出す力がないのかもしれません。

数多くの作品が世に出ている現在、どこかで 見たような アイディアや台詞の 寄せ集めの作品になってしまうのは、ある程度は仕方がない。しかし、それでも作者に力があれば、個性がにじみ出てくるはずです。七峰には、その力が(まだ)ない。

ただ──、無個性だけど面白い作品と、個性的だが面白くない作品とでは、どちらを読みたいですか? おそらく多くの読者は前者を選ぶと思う。

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バクマン。 #120-1 「ネットと顔」 インスパイアと有意義

『バクマン。』 120 ページ 「ネットと顔」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 11 号)

torosan
(インスパイアの──分かりやすい例)

『緊張と それにともなう気体』の設定は『D・N・A2』(の一部)に似ている──と前回の感想で書きました。

バクマン。 #119-4 「過信と宣伝」 ユリタンとお茶友達 : 亜細亜ノ蛾

いまでは、上の記事で書いたことは公開──いや後悔しています(Togetter – 「ATOK公式アカウントが誤変換でかわいそうな状況に」的な誤変換)。

同じような体質の人が出てくるだけで「鬼の首をマミる」ようなこと言うなんて、恥ずかしすぎる。それに、すこしくらい絵柄や作風が似ていても良──くないかなぁ……。

参考: カジ速Full Auto:【ワンピース・フェアリーテイルそして・・・】尾田栄一郎先生、ついにサンデーでもデビューか 3大少年誌制覇へ

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バクマン。 #119-4 「過信と宣伝」 ユリタンとお茶友達

『バクマン。』 119 ページ 「過信と宣伝」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 10 号)

百合仙桃
(ユリの花には──お茶がよく似合う)

コカ・コーラがスポンサについた『カクレカラクリ』の著者・森博嗣さんのところには、読者からこんなメールが届いたそうです。

「小説の中にコカ・コーラが何度も登場するから、森先生ったら、コカ・コーラからいくらかもらっているんじゃないのって、友だちと話してしまいました」

MORI LOG ACADEMY (4)』 p.201-202

世の中には、ほのぼのとした考えの方もいる。

このように、アマチュアとプロとでは、報酬に対する考えが大きく異なります。──もっとも、森先生の奥さまであり、プロのイラストレータであるささきすばる氏も、読者と似たようなこと──報酬はコーラだと思っていたようですが……。

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