『ラッコ 11 号』 75 貝 「日本に吉田は多い」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 36・37 合併号)
平丸一也先生の『ラッコ 11 号』も、とうとう 75 貝まで来ましたね!
一時期は掲載が うしろのほうで、どうなるかと心配しました。しかし、「ラッコ裁判編」から盛り上がる! そのあとは熱い展開の連続です。
今回のラストを見ると、さらに驚くべき新展開になりそう。数々の伏線を回収しながら、一段と面白くなるに違いない! さすが天才・平丸先生ですね!
このまま 100 貝、いやもっと続けて欲しいです。
──って、もういいですかね……(苦笑)。
ということで──、「平丸一也」の名義で『ラッコ 11 号』が掲載されていました!
「ジャンプ」本誌では今回だけだと思いますが、2010/08/16 発売の「少年ジャンプ NEXT」でも『ラッコ』が載るそうです。
少年ジャンプNEXT | 集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト shonenjump.com
ここからは、『ラッコ』の内容に踏み込んだり踏み込まなかったりしながら、アサリ──いやアッサリとした感想を書いていきます。
- ラッコ 11 号:
そのセンスが駄目
メタなネタ
まず、『バクマン。』という作品の中に出てくる『ラッコ』が、現実世界の「ジャンプ」に載っていること自体が、メタですよね。
そして、ハシラには美人マンガ家の彼女募集中
と書いてある。平丸は、いまだに蒼樹紅を狙っているのか……。
さらに、吉田氏に対するシツコイ攻撃が、エンエンと続きます。というか、「吉田」という名前の人間は、すべてラッコの敵になっている。
そういった、メタなギャグばかりを描いた作品なのかと思いきや、ストーリィ展開も面白かったです。面接の場面なんて、人物に動きがない分、カメラアングルやコマ割りを工夫してあって、テンポが良い。
さすが、天才・平丸先生ェ・・・の作品やでェ!
ラッコ人間ということ
『ラッコ 11 号』の面白さは、主人公がラッコ人間という点にあります。
ラッコとしての、人間としての苦しみや悲しみを、ラッコ人間は背負っている。いくらでも悲劇として描けるのに、その苦悩を笑い飛ばしてしまうのです。これが、面白い!
このブログでも何回も書いていますが、ここ数年、「ジャンプ」に載る新人のギャグマンガは──、
うすた京介先生のマネばかりです。
主人公が何か突拍子もないことを言って、(一拍おいてから、)相方が「ガビーン」とツッコミを入れる。そればっか。それ以上に、何のヒネリもありません。
『ピューと吹く!ジャガー』や『すごいよ!! マサルさん』が「ジャンプ」に載っていないのなら、まだ分かります。でも、『ジャガー』が現役なのに、同じようなギャグを同じ雑誌でやるなんて──、まともな神経を持っているとは思えません。
どうせパクるのなら、『ラッコ』のような路線を目指してはいかが?
または、いっそのこと、G=ヒコロウ先生の境地に行くとか(常人にはムリだと思うけど)。
作者は誰だ?
『ラッコ』を誰が描いたのかが、気になります。もしかして、「平丸一也」というマンガ家が実在するのか?
普通に考えれば、『バクマン。』と同じく、大場つぐみさんがネームを描いて、小畑健さんが作画する──となりそうです。でも、明らかに絵柄が違う。
クレジットをよく見ると、平丸一也 とそのアシスタント手持望くん
と書いてある。「手持望」氏──彼こそが、(現実世界の)平丸なのでは……。
そこで、手持氏のウェブサイトを探してみました。
うーん、まったく『ラッコ』とは違う絵を描かれていますね……。
謎は平丸──いや、深まるばかりです。
- ラッコ 11 号:
そのセンスが駄目
2011-12-25T00:05:08+09:00 追記
この回の『ラッコ』は、『キャラマン。』に収録されました!
バクマン。 キャラクターブック キャラマン。 – パラレルとリアル | 亜細亜ノ蛾
また、まったく違う話として小説版も発行されます!
『ラッコ 11 号 番貝編』 小説でラッコ大暴れ!? 2011/12/29 発売 | 亜細亜ノ蛾
ラッコの背貝──いや、世界が広がりますね!
- ラッコ 11 号:
そのセンスが駄目