冨樫義博一覧

HUNTER×HUNTER #304 『魔法』 キルアの謝礼とピトーの謝罪

HUNTER×HUNTER No.304 『魔法』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 19 号)

Winking Bambi (by Delicious Monster)

今回は、各キャラクタの現在位置が、見開きのページで描かれています。よくもまぁ、こんなにも同時進行の話を描けるものだ……。

このマンガの場合は、人物がいる場所は非情に重要です。ある人物とある人物が現時点で出会うとマズかったり、あるいは遠すぎると話が進まなかったり。どこぞのマンガみたいに都合よく瞬間移動してきませんから、配置を決めるだけでもタイヘンでしょう。

作者の頭の中では、いったい、何手先を決めてからネームにするのでしょうかね?

2010-04-14T18:39:52+09:00 ごろ、パームの能力について本文に追記しました。

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HUNTER×HUNTER #303 『痛み』 すべてのカギはコムギ……なのか?

HUNTER×HUNTER No.303 『痛み』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 18 号)

30 Ways to Shock Yourself (by bre pettis) (by bre pettis)

今回の冒頭の場面では、キルアとコムギ・プフが出てきます。

この 3 人は、「髪の毛が白色で前髪あり(ようするに白・飛影スタイル)・白いシャツ」という共通点を持っている。それなのに、誰も「キャラがカブってない」のがスゴい。「ハンコ絵」しか描けない人だったら、「何が何だか わからない」シーンになりそうなところです。

一時期、『H×H』の絵が荒れていた時に、「冨樫先生は原作だけやって、絵は別の人が描けばいいのでは?」という意見を聞きました。まぁ、言いたいことは分かりますが、それはマンガというものを分かっていない意見だな、とも思う。

冨樫義博が書く話は、冨樫義博にしか絵を描けない。ほかの、どんなに「絵が上手な先生」でも、『HUNTER×HUNTER』は描けない、と思っています。

自分からすると、原作者が同じであれば絵は誰でもいいという考え方は、ちょっと理解できない。原作が小説なら、まだ分かりますケド。

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HUNTER×HUNTER #302 『標的』 進化への試練を受け入れる王

HUNTER×HUNTER No.302 『標的』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 17 号)

おんぶ (by ymktmk918) (by ymktmk918)

パームの「千里眼(仮)」能力は、右目をふさぐことで発動するようです。なるほど、読者から見て能力の発動が分かりやすいですよね。

さすがは冨樫先生! こんな表現がよく思いつくよなぁ。──ん? どこかでこのポーズを見た覚えがあるような……?

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HUNTER×HUNTER #301 『記憶』 思い出せない人・見えない者

HUNTER×HUNTER No.301 『記憶』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 16 号)

Oh, what the hell... (by hebedesign) (by hebedesign)

このマンガだけは、展開が予想できませんね!(同じ事をほかのマンガの感想でも書いている気がする)

1 話ごとにひとつひとつ、石ころを積み重ねていくかのように話をつなげていくのですが、どっこいここはサイの河原なのでした。「犬のお面」をかぶった鬼がやってきて、ガラガラと石(いままでの展開)を壊していく……。「ケケケ」と笑いながら。

正直、今回は面白すぎて脳がフットーしそうですが、同時に「どうするんだ、これ……」と思ってしまいました。作者は話を終わらせる気は、ないのかな……。だとしたら──ものすごくうれしい!

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HUNTER×HUNTER #300 『保険』 彼女を人間扱いするのはひとり

HUNTER×HUNTER No.300 『保険』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 15 号)

Dundrennan Abbey (by etrusia_uk (Away for a while)) (by etrusia_uk (Away for a while))

今週号の『ヘタッピマンガ研究所R』は、前回と引き続き、冨樫義博先生がゲストです。今回はさらにネーム作りの真髄に迫っている感じで、必見です!

冨樫先生は「ヒーロー戦隊もの」について言及されていますが、これ、どう考えても少年マンガに対する苦言ですよね……。

ポーズ決めてる 主人公に一切 手を出さない敵に 納得がいかなかったん ですよ(……)

敵が自分の能力や 弱点を大事なとこで ベラベラ喋っちゃったり とかね

『ヘタッピマンガ研究所R』 Step17

たとえば、敵の総大将の能力を封じるためだけに生物兵器を作るような小心者なのに、その肝心の兵器をフラフラと出歩かせて、そのあげくに破壊されかける──そんなラスボスは、あり得ないんですよ。少なくともそんな人物は、『H×H』の世界ではタコ(「タコってゆーな!」)にも劣る。

『ヘタッピ』のサイトウ氏は、「ハンター」のキャラは 全員知将の風格という評価をしていました。某マンガに出てくるキャラは、「全員がちしょう」という感じですね……(池や沼が好きそう、という意味ですよー)。

あのマンガ(どれ?)の世界観や人物は好きなのに、そいつがちゃんと 生きてて 自分で判断してる感じがしないのが、どうにもイヤなんです。そうやって「お約束だから」と逃げて損しているマンガは、たくさんありそうですね……。

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HUNTER×HUNTER #299 『再生』 我が子を抱く母のように

HUNTER×HUNTER No.299 『再生』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 14 号)

At Peace (by Vermin Inc) (by Vermin Inc)

いやはや、今週号はスゴかった!

あまりにもスゴすぎて、「作者はくる──クレイジィになったのかと心配しました」(英語だと許される不思議!)とか「少年誌に載せる内容ではない」という感想をウェブ上で見かけたほどです。

HAHAHA! 何をおっしゃる! 昔からこうですよ!(最近の読者は『レベルE』を知らんのだろうな)きっと作者は、心の底から楽しみながら、ペンを走らせたことでしょうね。

ますます、「キメラアント編」がどう終わるのか、ますます分からなくなってきました。すでに終わっているような、これから始まるような……。今回、「新しく生まれた生命」がどう動くのかが見どころですね。

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HUNTER×HUNTER #298 『薔薇』 人を呪わば穴 512 万

HUNTER×HUNTER No.298 『薔薇』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 13 号)

Pamper Yourself (by incurable_hippie) (by incurable_hippie)

今週号は、ちょっと残念な展開でした。──自分で言うのも何ですが、こう書くのは珍しいですよね。いつもは大☆絶☆賛なのに。

今回の展開をじっくりと振り返ると、「最初からそうしろよ!」と思ってしまいました。いままでのアレコレは、いったいなんだったんだ、と。

でも、初回に読むときには、そんなことはミジンも思わないんですよ。「──え? えええー !?」の連続です。コマを進めるたびに不安がつのるし、ページをめくるのがドキドキする。

そして、一度読み終わって、何度も何度も読み返すと、ようやく「──まてよ?」と疑問がわいてくるわけです。よく考えたらオカシイぞ、と気付いてしまった。

最初は熱中していて気がつかなかったことが、ふとしたキッカケで冷静に考えると、「どうしてこうなった!?」と思ってしまう。──あ、これ、恋と同じだ。

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HUNTER×HUNTER #297 『最後』 零・一個・百式観音・千の拳

HUNTER×HUNTER No.297 『最後』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 12 号)

Japanese Zero (by Telstar Logistics) (by Telstar Logistics)

戦闘シーン(やエロい描写)で「花が散る」という表現があります。これって、花にそれなりの意味(花言葉など)を持たせて、描かれているのでしょうか? 花に詳しい人からすると、「ここでこの花を出すのはヒドイ!」ということがありそう。

たとえ詳しくないジャンルでも、作家は詳しく描かないと、ヒドい目にあうことがあります。世界一腕の立つ殺し屋さんとか……。

世界一腕の立つ殺し屋のまとめ

自分の場合はカメラが大好きなので、「状況にあったカメラの選択と持ち方」をしていないと、かなり違和感がありますね。

たとえば、「一眼カメラの両脇を包むように握る」なんて、カメラ好きにはあり得ない! 普通、左手はレンズの下に来ます。左手でカメラの重みを支えるのですね。──まぁ、天下のジャンプで、そんなカメラの持ち方をする主人公なんて、載るわけないですケド。

(ヒント: 今週号からの新連載)

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HUNTER×HUNTER #296 『記憶』 もう一度会いたい人

HUNTER×HUNTER No.296 『記憶』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 11 号)

Millie (by oskay) (by oskay)

今週号の『ヘタッピマンガ研究所R』は、前回に引き続き、「冨樫先生へ突撃取材 !!」でした。前回はスルーしてしまいましたが、面白いことがたくさん描かれています。

──ただ、あまりにも冨樫先生ご本人に焦点を当てた内容で、マンガを上達したい人向けの内容ではなかったような……。ファンにはウレシイですケド。

後半に出てくる、話作りのために短編小説をたくさん読んだ、という話がタメになりました。そこから話を広げるにはどうするか、と考えながら短編を読んだそうです。たしかにこれは、メチャメチャ話を作る力が付きそう!

短編小説は、文字数がすくないから書くのが簡単──と思っている人はいませんか? それは認識が甘い! 実際には、長編小説と同じくらいに内容が詰まっていないと、面白い話にはなりません。

短編とは、長編が書けるネタで書く短い作品だと思う。

森博嗣のミステリィ工作室』 p.239

そう、なぜ『H×H』がこんなにも面白いのかというと、短いページ数に内容がギュッと圧縮されているからです。1 ページ目を読んでいるときには、まるで後半の展開が予想できない。読み終わったあとの充実感も、ほかのマンガと比べて大きいです。

──どこぞの、次回の展開が丸見えなマンガとは、大きな違いですね。どのマンガかは書かないけれど、「やったか !?」なんて言われても、「はいはい、幻術幻術」というのが小学生でも分かる……だと…… !?

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HUNTER×HUNTER #295 『決意』 それぞれの意思

HUNTER×HUNTER No.295 『決意』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 10 号)

Cooks in 10 Minutes (by Timothy Valentine) (by Timothy Valentine)

今週号の『H×H』は、センターカラーから始まりました。

前回のパームを見て、好感度うなぎ上りな読者が 8 割以上です(asiamoth 脳内調査)。──それなのに、今回の表紙を見ると「ラスボスは──パーム!」みたいな感じ。あるいは、『レベルE』のバk──王子のように見えました。

たしかに、パームは異形の者となってしまいましたが、なぜここにきて、こんなにもオドロオドロしく描くのでしょうか。もしかして、前回で見せた「めでたしめでたし」な展開から、まだ二転三転させるつもりなのでは……。

本当に、この作者だけは、油断できません。

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