亜細亜ノ蛾 - Weblog

[SiteSearch Google]

October 21, 2007

『10 億分の 1 の男』 ゲームの勝者が得たものは?

[ad]

『10 億分の 1 の男』

10億分の1の男 - Wikipedia

Yahoo!映画 - 10億分の1の男

世界一と言っても過言ではないほど強運な、カジノ経営者が登場します。彼は、ある生死を賭けた「ゲーム」で、30 年間無敗という。

さて、このゲームは(トーナメント制なのかリーグ制なのかはっきりしないが)何週間もかけて何度も行われ、内容も毎回ちがうのですが、「一番、運が強い者が勝つ」ということに(映画上では)なっています。

さらに、下記のようなルールでゲームが進んでいきます。

  1. ゲームの参加者たちはそれぞれ、他人から運を奪う術を知っている
  2. ゲームの参加者たちは、自分に親しい者の写真と、自分自身の写真を賭けて戦う
  3. 写真を奪われると、生死に関わるほど、運をなくす
  4. 最後までゲームに勝ち残った者は、命と名誉を賭けて、カジノ王と戦う権利を得る

ここまで読んで、実にハリウッド的な演出が似合いそうな設定、と思いませんか? 派手なキャスティングで映画を作ったらそこそこ当たりそうだし、いまだと

『10億分の1の男 ~シーズン 4 ~』

みたいな感じで、TV ドラマにしても良さそう。

しかし、本作は、ものすごく渋い演出の映画です。言葉を選ばなければ、「地味」と言ってもいいかも。とくに派手な演出もなく、ラブシーンなども皆無です。

さらに、あんまり映画らしい、わかりやすい説明も少ないので、想像力が要求されます。上記のルールも、ボンヤリ見ているとわからないかも。

『10 億分の 1 の男』は、そういう意味で、多くの映画を見てきたひとに勧めたいですね。「わかりやすい演出」ばかりを見慣れた、歯ごたえのある映画を見たいファンに。あまり映画を見ない人には、本作は肩すかしを食らうかもしれません。

photo
10億分の1の男 デラックス版
レオナルド・スバラグリア ユウセビオ・ポンセラ モニカ・ロペス
ジェネオン エンタテインメント 2004-05-21
楽天ブックス: 10億分の1の男 デラックス版

by G-Tools , 2007/10/22

あらすじ

主人公のフェデリコは、カジノ王(別に王様じゃないけど、この呼び名が似合う)の右腕として働いています。しかし、ゲームでカジノ王を負かすと宣言し、彼の元から離れるのですが、その際に「他人から運を奪う能力」を逆に奪われてしまいます。

──のはずなんだけど、それ以降も、他人に触ると相手を不運にするらしい。奪うことはできなくても、他人を不幸にすることはできるようです。何という厭な能力を持った主人公……。

彼自身は、ゲームで勝ち続けるほど強運ではありません。そこで、飛行機の墜落事故でただ一人生還したという強運な男、トマスをスカウトします。

師弟関係、じゃない

フェデリコは年季が入った渋い中年、トマスはハンサムな若者です。

さて、普通の映画であれば、この二人の間は師弟関係のようになって、たとえば、

「運だけで勝とうとするトマスに、テクニックを教え込むフェデリコ。やがて二人の間に奇妙な友情が芽生え──」

となりそうです。しかし、あくまでも二人の間にあるのは、ビジネス的関係。ゲーム中以外は、あまり会話もありません。

そもそも、トマスは銀行強盗を起こして逃亡する途中で飛行機事故に遭い、入院中にフェデリコに助けられた、といういきさつがあります。フェデリコはトマスがいないとゲームに勝てないし、トマスは助けられた負い目がある。そして──ただそれだけの関係、なのです。

この、あまりにもドライな関係が映画には珍しく、自分は好印象でした。安易な友情論を見せられるよりは、よっぽどいいですね。

強運は幸運じゃない

トマスやカジノ王だけではなく、人並み外れた強運の持ち主が何人か出てきます。

しかし──映画内の短い時間中だけを見ても、だれも幸せそうに見えません。トマスはゲームに勝っても逃亡犯だし、カジノ王は気の置けない友人などはいないようです。

ゲームの参加者は、みんな「他人から運を奪う能力」を持っているので、つまりは周りの人に不幸が多く起こっているのです。

その結果の「強運」って──はたしてそれって、「運がいい」のかな……。強運と幸運はイコールではないのか、とちょっと考えましたね。

ラストが謎

最後も謎めいていて、いい終わり方です。

途中までは、観客の思い描いた展開(まさかトマスが負けるとは思わないでしょう)になるのですが、最後の方で二転三転します。

そして、最後の最後に、フェデリコもトマスも謎の行動に出ます。

説明を極力省いた演出が多い本作でも、とくに疑問が残るシーンです。しかし、自分なりに二人の心情をトレースすると、何となくは納得できるのです。自分が二人だったら、そうしたかもしれない。

観客の心に残る映画というのは、派手な演出やキザなセリフが無くてもできるのだな、と改めて気付いた作品でした。忘れた頃に、もう一度見たいです。

Google Adsense

ワード

コメント

コメントを投稿

"『10 億分の 1 の男』 ゲームの勝者が得たものは?" にコメントを投稿することができます(別ウィンドウが開きます)。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

"『10 億分の 1 の男』 ゲームの勝者が得たものは?"へのトラックバックはまだありません。

過去の記事

カテゴリィ一覧
  1. Movable Type
  2. その他
    1. アイデア
  3. ウェブ
    1. Weblog
    2. Webデザイン
    3. ちょっとイイ話
    4. へぇー(トリビア・雑学)
    5. オモロ
      1. オモロテキスト
      2. オモロニュース
      3. オモロ動画
      4. オモロ画像
    6. ニュース
  4. コンピュータ・エレクトロニクス
    1. PC
      1. Firefox
  5. マンガ・アニメ・ゲーム
    1. アニメ
      1. 新世紀エヴァンゲリオン
    2. オタク
    3. ゲーム
    4. マンガ
      1. 週刊少年ジャンプ
        1. DEATH NOTE
        2. HUNTER×HUNTER
        3. SKET DANCE
  6. 本・音楽・映画・TV
    1. TV・芸能
    2. 映画
  7. 食・健康・生活
    1. ファッション
    2. 食べ物