『ソルト』 (Salt)
(制限したほうが良いモノと──制御できない彼女)
アンジェリーナ・ジョリーの魅力が十二分に味わえる傑作映画です! おもしろかったー!
かなり残酷な冒頭の場面にも注目です。
痛々しいジョリーの姿は、『チェンジリング』を思い出しました。『キル・ビル』にも近い。凝視するには勇気がいります。
チェンジリング – 人を傷つけて喜ぶ人間──それは誰だ? | 亜細亜ノ蛾
ところが、スッキリとした後味が残りました。つぎつぎに謎が謎を呼ぶ展開と、アンジェリーナのアクションで、最後まで楽しめる。
アンジェリーナ・ジョリーが■■になる場面も驚いた!
基本的には「ソルトの超人ぶりを楽しむ作品」なので、家族や友だち・恋人と一緒に観て欲しい映画ですね。また観たいな──というか、続きが観たい映画です。
泣かないジョリー
『チェンジリング』の感想にも書いたように、アンジーの魅力は「笑顔(どやっ」だと思う。負けず嫌いで懸命な彼女(想像)は、いつでも笑っていて欲しい。
過酷な状況を描いた作品という点では、『ソルト』も『チェンジリング』と同じです。正体の分からない相手と戦っているところも似ている。
イヴリン・ソルトには、まだ笑えるだけの余裕が あるように見えます。しかし──、それも演技の内なのでしょうね。心の中には絶望が満ちているに違いない。
彼女の忠誠を確認する船内の場面が悲惨でした……。
それが言いたかっただけでは?
自分は非常に楽しめたけれど、あの「超映画批評」では叩かれていました。うーん、そんなにストーリーは単純なわりにテンポが悪く、少々退屈する
映画だったかなぁ……?
「谷間」言いたいだけじゃん! という感じもする。
ただ、たしかに冒頭のシリアスな状況からすると、もうすこし「現実味のある展開」を期待する人が多いかもしれませんね。たとえば、「男性に比べて非力な女性ならではの暗殺術」を駆使する──とか。
「ソルトが格好良くミッションをこなしていく映画」だと自分は理解したので、かなり盛り上がりましたけどね。前半の「脱出」にはハラハラドキドキしたし、後半の「侵入」もゲームのようで良かった!
おわりに
もともとは、トム・クルーズ主演で本作品を制作する予定だったそうです。まるっきり違う映画になったでしょうね。
観たあとだから言えることだけれど、トムよりはアンジェリーナのほうが、『ソルト』に合っていたと思います。トム・クルーズだと、けっきょくは『ミッション インポッシブル』や『ナイト & デイ』に なるのでは……。
あるいは、『コラテラル』のような不敵さが出るとか。
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ところで──、監視カメラの目隠しに使ったソルトの(わぁ~お!)は、誰が回収したんだろう……(ごくり……)。