『バクマン。』 81 ページ 「冒険と口説き」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 19 号)
1 年以内にある、3 回の連載会議が終わるまでに、連載を目指す。しかも、ジャンプの看板マンガとなった『CROW』と『+NATURAL』よりも人気の作品を描く。
──亜城木夢叶の目標は、まぁ、ムチャなワケです。それに、もしも実現したら、それこそ『バクマン。』は終わってしまうのでは……。
そのため、この一年間の描写は、ゆっくりじっくりと進行していくと思われました。しかし──、このマンガは、「時が加速した世界」なのです!(ゴゴゴゴゴ……)
ん? 電話
久しぶりに亜城木夢叶とカヤが登校する場面です。──今ふと思ったけれど、大学は「大学校」ではないのだから、「登校」はオカシイ気がする……(どうでもいいケド)。
高校や大学に通いながら、「あの」週刊少年ジャンプで連載しているマンガ家──、というのが一つの売りになりそう。このマンガにとっても亜城木の 2 人にとっても。
しかし、まったくそのあたりを強調する場面がないんですよね。『TRAP』が終わった直後に、サイコーとシュージンが自覚したくらい。──イベントごともスルーしているし、なんともストイックなマンガです。
『MAGMA OF STOPPER』を読んだカヤの感想からすると、連載会議くらいは通りそうな気がしました。そして、いい所までは行くが──、という展開かな、と。
シュージン自身が言っているように、言われたとおりにやった
だけだから、会議で落とされたのかもしれませんね。プラスアルファがなければ、その先へは行けない。
なんですかそれ
ふてぶてしい態度の港浦ですが、いくら背後に服部がいるとはいえ、ヒドいですね……。この時のシュージンは、本気で怒っていたのでは。
ただ、たしかに、3 回の連載会議に落ちたらジャンプには描かない、というのはシュージンが言い出したことです。それを言われたら、反論できない。
次のページをめくるまでは、服部の存在が読者にも分からなかった──、というミステリィ展開だったら面白かったですね。かなりメンドウな仕掛けになりそうだし、反・港浦派が急上昇しそうですケド。
そういう ことか…
服部が港浦に同行してきたのに、いまだにシュージンは事の真相に気がついていません。これはちょっと、元・探偵マンガを描いていた原作者とは思えませんね!
(いちおう書いておくと、探偵物の原作者がスルドイ推理力を持っている──、というわけではない。そんな事を言い出したら、『ハンニバル』の作者は……)
ここで港浦が謝る理由が、最初は分かりませんでした。亜城木夢叶のために、良かれと思って服部に相談していたのだから、謝罪する必要はないのでは、と。ただ、2 人をダマしていたことには違いがないので、それですまない
、と言ったのでしょうね。
次が本番だ
すべては、最後の連載会議に賭けるための布石だった……! 追い込まれるほどに実力を発揮するという、サイコーとシュージンのことをよく分かっている服部の作戦ですね。
さて、亜城木夢叶にとって一番の得意ジャンル──、シリアスでブラックな SF 作品・『この世は金と知恵と見た目(KTM)』をまずは描かせた。つぎに、本気では一度も描いてこなかった、王道の冒険ファンタジィ・『MAGMA OF STOPPER』を描かせる。
──その服部の真意は、どこにあるのか。
カギになってくるのは、『MAGMA』でしょう。なぜ、この時点で、苦手と思っていたジャンルを挑戦させたのか。亜城木夢叶に眠る可能性に気付かせたのか、それとも「やはり王道はムリ」と確かめたかったのか、どちらかでしょう。
いや、それとも──、王道も邪道も、シリアスも笑いも、すべて合わせた作品にするとか? いくらなんでも、それはバランス悪いですね……。
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