バクマン。 #127-4 「熱血と完敗」 免許と目標

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『バクマン。』 127 ページ 「熱血と完敗」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 18 号)

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(車の運転と同様に──父親にも免許がいるのでは)

今回の話は、こっ──子作り……(照)をしようかどうかと悩む、高木家の大黒柱が出てきました(照れるような年齢じゃねェだろ!)。

──これ、「ジャンプ」のマンガ、ですよね……?

あのシュージンとカヤが、子孫の繁栄・およびその過程に思いを はせるなんて──。『バクマン。』は、物語の中でも外でも物議をかもしだすマンガなのでした。

シュージン:
「サイコー 子どもって どうやって作るんだ?」
サイコー:
「えっ」
シュージン:
「えっ」

大丈夫、シュージンの大好きな『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空でも、立派に父親になれたのだから──。

ドラマ向き だもんなーー

なんと! 高浜昇陽の『正義の三肩』がテレビドラマ化ですよ! 「高浜昇陽をひそかに応援する友の会・三重県支部」の会員としては、たいへん喜ばしいニュースです。高浜がクールにサラッと言っているところもポイントが高い。

『三肩』は、少年刑事と少女弁護士が活躍する話です。これをオトナが演じたら台なしになる。子役というか、すくなくとも 10 代の俳優が演じることでしょう。「原作者として現場を訪れた高浜と少女との、運命の出会いが──」とかは、描かれないだろうな……。

「将来はディズニーを目指している」という高浜の夢と、このドラマ化とは、方向性が違うかな──と思いました。ところが、当のウォルト・ディズニーはアニメーター、プロデューサー、映画監督、脚本家、声優、実業家、エンターテイナーだったそうです。不勉強で知りませんでした。

ウォルト・ディズニー – Wikipedia

不言実行で着実に成果を出していく高浜は、じつに格好いい! これからも、自分は彼のことを(ひそかに)応援していきます。


亜城木夢叶と高浜は一年に一度のイベントで会って、近況を報告し合うような仲なんですよね(普段はメールもなし?)。高浜のアシスタント時代は、お互いに打ち解け合って、マンガ談義や将来の夢を語り合ったのに……。

なんだか、ちょっと切なくなる。

やり方どうこうより

もはや「ジャンプ」の看板作家になった亜城木と、話題の新人である七峰が、同じ号・同じ話で勝負する──。この前代未聞の仕掛けには、編集長の許可が下りたとは思えませんでした。

バクマン。 #125-4 「焦慮と逆転」 ピンポンと圧倒的不利 : 亜細亜ノ蛾

ところが、この場面でも小杉は、亜城木の 2 人に向かって かんたんに話しています。そこへ編集長がやってきて──という描写もありません。うーん、やっぱり、普通に許可されたのか……。

七峰と「判定人」たちのように、複数人で 1 つのマンガを作ることよりも、複数のマンガ家が同じ話で対決するほうが、よりセンセーショナルな気がしますけどね。

次は必ず 勝ちますから

スッキリとした表情の七峰は、負けん気が強くて生意気な面を隠さなくなりました。マンガ家として・社会人としての彼は、ここから再出発ですね。

──と、なんだか『有意義な学園生活に必要なそれ』が終わったようなムードですが、まだ終了には なっていないはず。読者から見ても、作者本人にも、「終わっている」作品だけれど、最後まで描き続けなければならない──。つらい作業でしょうね。

『疑探偵 TRAP』の打切りが決定したあと、いろいろな話に亜城木は挑戦しています。そこで思いがけず、シュージンはラブコメも面白く描けることが分かりました(『バクマン。 (7)』)。

七峰も、自分らしさと可能性をさぐるようにして、楽しんでマンガを描いて欲しいです。

ただ、気になることに、新しい 方法をあみ出そう──と七峰は考えている。マンガを描くことが目的なのか、方法論の研究が目当てなのか、間違えないと良いのですが……。

僕は これで!

「馴れ合いはゴメンだ」と言わんばかりの七峰が、「ワルさわやか」で良い感じです。子煩悩王子になる前のベジータみたい。

ライバルとして競い合うことで、亜城木夢叶と七峰透は、お互いに進化していく──。サイコーとシュージンは、本当に人との出会いに恵まれています。

非常に うらやましい環境にいる亜城木だけど、本人たちは平気で疎遠になっていくのは、どうかと思う。とくにサイコーは、最近、亜豆のことすら忘れているのでは──。そんなことはないか。

「七峰編」が一段落したようなので、来週からは、久しぶりにラブコメ展開が読みたいです。たとえば、画材の買い出しに行った先で、たまたま再会した──中井と加藤とか?(超・誰得)