Solarized を各アプリケーションで使う
最近、Solarized という名前の配色設定が好きになりました。テキスト・エディタなどに設定すると、絶妙に見やすいバランスの 16 色です。低コントラスト・低彩度なので色同士が主張しすぎず、ギラギラしていません。
さっそく、長年 愛用している Xyzzy (やる気あふれるテキスト・エディタ)に設定してみました。HTML や CSS・JavaScript を書く際に、各要素がハッキリと見分けられて良い感じです。
Xyzzy 用の設定ファイル
新しく作った GitHub のページに、Xyzzy 用の ini ファイル(抜粋)を公開しました。
xyzzy-solarized.ini at master from asiamoth/Colors – GitHub
~/usr/{user name}/xyzzy.ini の該当箇所に上書きしてください(~/ は Xyzzy のホーム・ディレクトリ)。
言うまでもなく、事前のバックアップを忘れずに!
ColorDialogPlus 用の設定
上記の設定をする際に気がつきました。Xyzzy の設定では、色を「BBGGRR」で管理している──。通常は「RRGGBB」がほとんどなので、とまどいました。それに、設定ファイル内の項目が何に当たるのかが分かりにくい。
けっきょく、[ツール]→[共通設定] から色を変更してきました。面倒くさいね!
ところが──、Windows (XP) の「色の設定」ダイアログは使いにくい! せっかく「作成した色」も、ほかのアプリケーションで再利用ができません。
責任者、出てこい! ──と叫んでいても仕方がないので、便利なソフトウエアを利用しました。
妖精館 [ Windows SoftWare ]: ColorDialogPlus
ColorDialogPlus は、「色の設定」ダイアログを拡張します。おもな特長は下記のとおり:
- 配色の設定を保存・読み込み
- スポイト・ツールで画面上から色を拾える
- 専用のプラグインで機能を強化
- プラグインにより複数の色を一度に取得できる
使ってみると、「なぜこれが OS の標準機能じゃないんだ……」と言いたくなります。
Solarized の ColorDialogPlus 用設定ファイルは、下のページで公開しました。solarized.pli ファイルの本体である「RAW」リンク を、「名前をつけて保存」してお使いください。
solarized.pli at master from asiamoth/Colors – GitHub
きっかけは いつも
この小粋なカラーリングを知ったのは、おれ ここ めも かきなぐる おまえ ここ よむ なぐるの記事でした。ウェブ・デザイン好きは hail2u.net とあわせて全記事必読であるこのサイトでは、下の設定が公開されています。
- Solarizedのコマンドプロンプト用レジストリファイル – おれ ここ めも かきなぐる おまえ ここ よむ なぐる – subtech
- SolarizedのGoogle Code Prettify用のCSSファイル – おれ ここ めも かきなぐる おまえ ここ よむ なぐる – subtech
おわりに
ほかのソフトも次々に Solarized っているなう。かなりお気に入りになりました。
しかし──、この明暗の柔らかさは、目の不自由な人には見えにくいでしょうね。
WCAG 2.0 という基準があります。アクセスしやすいウェブ・サイトを構築する目標として、ウェブ業界の大ボスである(?)W3C が決めた。
- Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0
- WCAG 2.0(W3C勧告)日本語訳 [原題:Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0]
あまりにも広範囲にわたっている厳しい基準であるためか、上の公式サイトですら WCAG 2.0 を完全には満たしていないという。それはさておき──。
色の組み合わせを WCAG 2.0 基準で確認できるウェブ・サービスを見つけました。下のページを開くと、(asiamoth が設定した) Solarized の 16 色が現われます。
Solarized – Color Palette Accessibility Checker
左にある色をクリックすると、ほかの色と組み合わせた例が右に表示される。この時に WCAG 2.0 の基準(AA, AAA)を満たした十分なコントラストであれば「PASS」になります。Solarized の場合は、ほとんどが「FAIL」(ダメ)になる……。
まぁ、この基準に縛られると、「白背景に黒文字・青リンク」のウェブ・サイトばかりになりますけどね!