諫山創 『進撃の巨人』
最新刊を読むたびに必ず驚かされます!
前巻の「『超大型巨人』と『鎧の巨人』の正体」は最大の衝撃でした。これで謎の大部分は解明された──なんて思っていたら、タックルで足もとから すくわれた気分です。
どこまでも救われない話になりそう……。
何でもない日々と涙
飲んだくれ兵士
のハンネスが、ミカサとアルミンの父親代わりになって慰める場面が良かった!
アニからも「猛獣
」と称された あのミカサが、顔を隠しながら何ページも泣きべそをかく。──まさに「鬼の目にも涙」ならぬ「ミカサの目にも涙」です。
「…私はただ そばにいる だけでいいのに …それだけ なのに…
」と涙を浮かべるミカサと、ただ静かに聞いているアルミンには、温かい絆を感じました。
その間に割って入れる人物は、小さいころからエレンたちを知っているハンネスだけですね。彼がいた おかげで、戦う気力を取り戻せました。
この野戦糧食
をバリ ボリ
食べる名シーンは、コスプレイヤに ぜひ再現して欲しい!
人類史上で最大の悪
そう、鬼──ミカサですら同じ人間・仲間を斬る時には ためらいが生じる。この点は重要だと感じました。
ベルトルトとライナーが本気で人類の抹殺を願うのであれば、兵士たちに毒を盛る・寝込みを襲うなど、もっと効率の良い方法があるはずです。
──ただ、寝ている時に襲いかかっても、アルミンやエレンなら受け入れる(意味深)でしょうが、ミカサには返り討ちに遭いそう。それに、内部の犯行だと必ずバレる。
「巨人(の力)が人類を滅ぼした」ということに したかったのだと思う。ベルトルトもライナーも、本性は繊細な人間ですからね。
エレンが「本当に 気持ち悪いよ
」と憎悪する気持ちは、ライナー・ベルトルト自身も感じていたかもしれない。
ライナーが「昇格の話
」(とクリスタの件)をし出した時には、本当にゾッとしました。冗談では なかったから。
ライナーは、本当に仲間思いだったし、クリスタと「結婚しよ
」と思っていた。その心にウソはないけれど、一方では人類を滅ぼそうとしている。戦士
と兵士
、どちらもライナーです。
ミステリィ小説の世界では、「地の文(セリフ以外の部分)ではウソを書かない」という暗黙の決まりがあります。マンガでは「モノローグ(登場人物の心情)」が該当する。
だからライナー(作者)に だまされました!
──などと書きながら、「ライナーを洗脳したのはベルトルト」説も思い浮かぶ。いまだにベルトル先輩は腹の底が見えません。いつも話の中心をわざと避けているように見える。
なにより、『進撃の巨人』の象徴とも言える超大型巨人が、ただ図体だけ
なんてガッカリだからなぁ。
今回の「燃えて落ちる技」って、「バーニング・ダイブ!」などと字で書くとみたいで格好良いけれど、たんなる(大和魂あふれる)自爆技だし。
また、超大型と鎧が 2 人で暴れ回れば、数分間で修復不可能な形で壁を破壊できたはずです。なぜ そうしなかったのか?
巨大樹の森の場面でも明らかなように、巨人だらけの場所ではベルトルト・ライナーもキケンです。だから「壁を壊せば勝利」とはならない。
──そうなると、2 人の目的を達成するには、どんな道が あったのだろう?
超大型巨人の特殊能力?
超大型巨人が壁と融合していて謎でした。
読み直してみると、前巻のラストで すでに一体化しています(気がつかなかった!)。これは意図的な合体なのか、それとも事故なのか?
「事故」とは、ミカサに斬られたことで精神的に動揺・肉体は負傷したため、中途半端な状態で「巨人化」してしまったのでは──という意味です。
そもそも、壁の上で変身しないと こんな状態には なりません。そんな危険を冒してまで「壁と仲良くする」状況なんて滅多にないから、おそらく事故でしょう。
これも「明かされることのない謎」かな。
敵とは何?
ユミルが言いかけた敵の正体とは何か?
「せ
」から始まる単語であることは間違いありません。「せー」(長音)ではないことに注意が必要です。よく見れば、「ー(長音符)」ではなく「─(罫線素片)」だと分かる。
直後のライナーのセリフから「世界政府」と思ったけれど──、そりゃ『ワンピース』だ! この世界の政府は「王政府」と呼ばれるため、政府関連とは考えにくい。
「世界ナントカ」も、引っかけだと感じる。
下のページで多くの単語が上げられています。
ユミルの言いたかったこと。考察 「せ」から始まる単語まとめ | 進撃の巨人速報
上記ページを見てピンと来た言葉は、「先祖」でした。
ユミルの「言っちまえば
」という前置きからすると、はっきりとした対象とは思えない。「抽象的に言えば、巨人(になる力)を生み出した祖先」だと見ました。
ベルトルトとライナー・アニは同郷の人間(──人間か?)と思われるし、エレンとユミルも その血を引いているのかもしれない。
ベルトルト・ライナーは故郷に帰りたがっている。でも、ユミルにとっては憎むべき場所なのでは──? 現時点でエレンがユミルに同調してしまわないように、あわててライナーが止めたように見えました。
「故郷」の意味
「「獣」の巨人
が壁の中に巨人を 発生させた
」とユミルは言っている。
「発生」に注目して、つまりサル形の巨人は、ほかの巨人を転送する力を持っていると解釈しました。
──いきなりトンデモ設定が出たように感じたかもしれません。しかし、われわれは すでに「何もない空間から巨人を生み出す力」を何度も目撃している。これこそ「巨人(の体)をテレポートさせる能力」です!
以上から、ライナーとベルトルトが目指す故郷は、ウォール・マリアがある世界とは別の世界(次元・時間)か、すくなくとも徒歩や馬では移動できない場所に存在するのでしょう。
──ライナーが「猿
」を知らないような対応は気になるけれど。獣の巨人のことをよく知っているから猿とは思わなかったのか、それとも演技なのかな。
おわりに
ミカサとアニの対決が どうなったか気になる!
「アニはエレンに気がある説」も聞いたことがあるため、このキャットファイトじゃなくてガチ百合でもなく女同士の戦いは、(おもにミカサが)白熱すること必至です!
『ほこ×たて』で放映されないかな(ねェよ)。
この巻もウソ予告に大笑いしました。
読者の間で以前から、「みんな巨人に なるんじゃないの?(巨人兵団
)」と言われていたし、「夢オチ」も ありえそうです。
本編では間の抜けた演出が逆に悲壮感を増していたカツオコニー・スプリンガーは、「巨人化」したのに なぜか縮んでいる。
そんなことよりも、「ただでさえ天使のクリスタが巨人という翼を持って女神になろうとしてるな」を見て、あらためて「巨人だったらフル・ヌードでオッケー!(?)」と気がつきました!
つまり、リヴァイ兵士長とエレンがアレするとか、ロリようじょだって、巨人なら すべて描きたい放題ですよ!(?)

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