『暗殺教室』 第 165 話 「正論の時間」
最終暗殺計画は甘くなかった!
何重にも張られた罠は、殺せんせーだけではなく生徒たちにも襲いかかる! さらには、外野の人間までもが敵に見えてしまう。
打つ手が ないまま「卒業」の日を迎えるのか──?
教師と政府
烏間 惟臣は計画の全体像を聞いていません。
つまりは防衛省の人間から「生徒たちに話す可能性がある」と判断された。烏間ですら信頼されていないのか……。
いや、たとえ 100% 烏間を信用していても黙っていたでしょう。「1% の危険性」を潰すために大がかりな計画を立てたのに、いまさら「暗殺対象」に気付かれる要素を残すワケがない。
烏間は「人質に取られたら事態が悪化する
」と言う。
もちろん、殺せんせーが そんなことをするなんて烏間自身も思っていない。自分の立場を考えた発言でしょう。
ところが、今の状況で烏間の言葉を聞いたら、生徒たちに不信感が広がったのでは? 今後、殺せんせーの救出を考える際に、烏間に頼る気持ちが薄れるかも しれない。
生徒だけで先生を救い出せるのか──?
0 以外の確率
司令官の判断はマトモです。
以前に自分も「地球が爆発して人類が滅亡する確率」としては大きすぎる
と書きました。『九マイルは遠すぎる』──もとい「1% は高すぎる」。
読者は E 組の視点で世界を見ています。
だから殺せんせーが「絶対悪の怪物」ではないことを知っている。そこまで危険じゃない
と自信を持って言う。
しかし、世間の人たちは「怪物の教師
」を知ったばかりです。地球を滅ぼす元凶としか見られない。
マスコミの醜悪な表情は、視聴者である我々の姿です。
自分たちも第三者だったら彼らのようにヤジ馬根性を発揮するでしょう。もうすぐ地球が滅亡するかも しれないのに、「悪い先生じゃない
」と言われて信じられるだろうか?
かつてない精鋭
E 組の生徒が このまま拘束されるハズは ありません。
赤羽 業や磯貝 悠馬が中心となって脱出を企てるでしょう。その際には優秀な戦士が必要です。どんな状況でも暴走から、寺坂 竜馬を前線へ立たせるに違いない。
ただ、それでも簡単に逃げられるとは思えません。
矢田 桃花が交渉(という名の色仕掛け)に出たり、竹林 考太郎が隠し持った爆薬を仕かけるでしょう。
しかし、ホウジョウの部下たちを相手にして、そんな手が効くだろうか? これまでに戦ってきた鷹岡 明や「死神・二代目」よりも、ホウジョウたちは強敵に思える。
およそ一年の間「マッハ 20 で飛び回る怪物」に鍛えられた生徒たちですら、一瞬で拉致した猛者たちです。
逃亡のスキなんて あるのか──?
頼りない勝ち目
ホウジョウが不在なことだけが幸いです。
手下たちも十分に手強いけれど、やはりホウジョウが もっとも危険でしょうね。ホウジョウが不在の うちに逃げるしか手は ないと思う。
あとは、部下たちが甘く見ていることを祈るだけです。
「弱虫ボーヤ
」たちのことを「ちょっと強いだけの中学生に負けるわけがない」と思っていてくれたら、まだ つけいるスキはある。
原 寿美鈴の食欲とか岡島 大河の性欲とか、人知を越えた力を悟られないか だけが心配です!(そこ!?)
おわりに
倉橋 陽菜乃に目を付けた人間は他にもいた!
陽菜乃の「絵面の良さ」に注目して、芸能界にデビューさせる動きがあるかも!? マスコミがテレビ局の人間に映像を見せる展開は ありそうです。 ──で、ちゃっかりと神崎 有希子が「友だちがオーディションに応募して……」とか言いながら芸能界入りしたりして。
題名は「鷺を烏と言いくるめる
」から借りました。
元の ことわざとは意味が まるで違うタイトルです。おまけに、言いくるめられた(丸め込まれた)のは、烏間ではなく生徒の ほうですケド。