アニメ・マンガ一覧

バクマン。 #143-2 「お金とリサイクル」 飼い殺しと買い取り

『バクマン。』 143 ページ 「お金とリサイクル」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 35・36 合併号)

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(どんな扱いを受けても──じっと口を閉ざしている)

『ぱんちらファイト』の原作者が姿を現わしました!

──とは言っても、『バクマン。』の熱心な読者であれば順当な結果で、そこには驚きがありません。自分の予想(かつての「判定人」)は、思いっきり外したけれど。

それよりも、意外すぎる人物の再登場にビックリしました。完全に存在を忘れていたくらいの人物なのです。今回の最後まで読んでも、この人選の意図は見えません。今後の展開で語られるのかもしれませんね。

忘れかけた人物と言えば、『バクマン。』には「影のヒロイン」がいたような……。

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バクマン。 #143-1 「お金とリサイクル」 アルバイトとカラスマン

『バクマン。』 143 ページ 「お金とリサイクル」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 35・36 合併号)

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(今日も真面目に働く──アルバイト店員)

今週号の『バクマン。』は面白かった! いま発売中の『バクマン。 (14)』の中で、「勝負所の話を出す時期を調整してライバルの出鼻をくじく」という場面が出てきます。同じように、『HUNTER×HUNTER』の再開と合わせて今回を盛り上げたのかと思いました。

いよいよ東たちのウラにいる「黒幕」が、本格的に登場します。最初のページからその姿も描かれている。

ところが、途中で「黒幕」の正体を勘違いしてしまいました。自分でも「そんなヤツおらんやろー」と言いたくなるような間違え方をして、ひとりで面白かったです。それは明日に書くとして、今回も最初から 1 ページずつ感想を書いていきます──。

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HUNTER×HUNTER #311 「期限」 貧すれば毒する

HUNTER×HUNTER No.311 「期限」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 35・36 合併号)

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(その一杯の価値を──存分に味わう)

待ちに待った『H×H』の再開です。今回も面白い!

ネテロ会長とシャウアプフ・モントゥトゥユピーの 3 人が描かれたカラー扉は、コミックスの 28 巻・29 巻と連動しているかのような構図です。どのイラストにも王は不在であることが、不吉に感じる──。

冨樫義博先生は、ほかの作家が嫉妬と絶望を味わうほどに、「マンガ絵」が うまい。ここで言う「マンガ絵」とは、マンガを面白く・魅力的にするための絵のことで、「デッサンが上手」とか「構図が素晴らしい」こと──では ありません。

今回のパームとイカルゴ・王を並べた見開きのページは、まさしくマンガならではの味わい深さのある絵です。「趣」も「種」も異なったモノたちがバラバラに散らばっているのに、調和している。こんな絵は、冨樫先生にしか描けません!

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バクマン。 14 巻 「心理戦と決め台詞」 ゴムゴムとタラタラ

『バクマン。』 コミックス 14 巻 「心理戦と決め台詞」

Domino's Pizza x One Piece - ドミノ・ピザ x ワンピース [3/4 View 1]
ひとつなぎの──ピザを求めて

謎の人物が表紙の 14 巻は、丸ごと 1 冊を使って彼を描いていました。彼の描いた作品も、何ページにも わたって掲載されています。

亜城木夢叶のほかに、これだけ集中的に登場した人物は、新妻エイジくらいでしょう。そのエイジですら、心の中は ほとんど描かれていません。完全に「第三者」的な立場です。

ところが表紙の彼は、むしろ内面の描写が多い。まるで、主人公が彼に変わっていくのでは──と思わせるほどの存在感です。

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HUNTER×HUNTER 29 巻 「記憶」 「視」るだけでは分からない痛み

『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』 No.29 「記憶」

Free Bruno Bear pattern is done !
(人形は人形らしく──もう おやすみ…

『H×H』の最新刊は、まさに激動の 1 冊でした。キメラアントと討伐隊との戦いで積み上げられた話を、すべて ひっくり返すかのような展開の連続です。

まるで仏様のようなネテロ会長が、今回の表紙を飾りました。地獄があるなら またあおうぜ──と心の中で言い残して去った彼と、まっ先に再開したのは誰でしょうか……?

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バクマン。 #142-4 「新人とベテラン」 若い作家と 4 大少年誌

『バクマン。』 142 ページ 「新人とベテラン」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 34 号)

There's Always One
(4 つの中で── 1 つだけ特別?)

『バクマン。』には、「少年誌は少年の物」という主張が多い。今回の福田も同じです。

でも、『中年』いや『老年ジャンプ』というセリフは、今週号の表紙に対する当て付けに聞こえてしまう(「ジャンプ」で一番長く続いている作品と、そのドラマの主演者が表紙)。

「週刊少年ジャンプ」の看板マンガも、国民的アイドルグループも、みんなみんな中年ばかり……(あ、ファンから石を投げられそう)。

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バクマン。 #142-3 「新人とベテラン」 魔法の言葉とカタルシス

『バクマン。』 142 ページ 「新人とベテラン」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 34 号)

Abracadabra
(日本語に訳すと──スキトキメキトキス

蒼樹と結婚したら、平丸は働かなくなる──と以前に吉田は予想していました。いまになって吉田のほうからプロポーズを勧めるのは、なぜでしょうね? 結婚後も平丸を「操縦」できるレベルに達したのかな。

そもそも、平丸にマンガを描かせようとするのは、蒼樹も同じです。とっとと 2 人をくっつけたほうが、吉田にとっても好都合なのかもしれない。吉田と蒼樹の尻に敷かれる平丸が目に浮かぶ──。

平丸一也は、どこまでも人に使われる運命なのでした。

でも、今度は蒼樹が、ダンナに稼がせるグータラ嫁になったりして。「嫁ぐ(とつぐ)」と「稼ぐ(かせぐ)」は字が似ているし……。

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バクマン。 #142-2 「新人とベテラン」 同い年と泣き黒子

『バクマン。』 142 ページ 「新人とベテラン」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 34 号)

Sagami Ningyo Shibai (Japanese Puppet Show)
(彼らにも──泣きたい時もある)

中井巧朗は絵が上手なのに、キャラが作れない。それが彼の弱点だ──といった場面が出てきました。彼と同じような人も多いでしょうね。このことについて、思ったことがあります。

マンガの登場人物を考えるのは、マンガ家の仕事と決まっている。これは当たり前のことです。同じレベルで当然のこととして、アニメにはキャラクタの原案が ついている。マンガにも、この分業を もっと取り入れて良いと思う。

アニメのコミカライズが近いでしょうね。それに、登場人物の原案を考えた人と、作画の担当者・原作者が別の作品も実際にあります。しかし、大ヒットした例が あまりにもすくない。最近では、コミック版の『魔法少女まどか☆マギカ』くらいでしょうか。

あと、デッサン力は あるのに人物が描けないのは、中井が本質的に人間嫌いだからだと思う。「人物は上手だが、背景は(嫌いだから)描けない」マンガ家のほうが多いはずです。

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バクマン。 #142-1 「新人とベテラン」 心機一転と使い捨て

『バクマン。』 142 ページ 「新人とベテラン」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 34 号)

new improved swiffers
(文字どおりに「掃いて捨てる」──他人の運命も)

今回の『バクマン。』は、センタ・カラーでした。これからの季節にピッタリの暑い──いや、暑苦しい扉絵です。

作品の中では、夏も終わっているけれど──。

「みんなでスイカの早食い競走」という、よく見る題材のイラストです。しかし、主役級の女性キャラまで参加しているのは、たいへんに珍しい。女性のスイカ早食いなんて、志村けん さん主演のテレビ番組でしか見られないのでは?

このカヤは──なんだかアゴのラインが丸いような気がします。いや、確実に丸い。とんがりアゴ・ボーイズが近くにいるから、ますますダルンダルンに見える。高木家の繁栄のために、いまから準備しているのかもしれませんね。

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『HUNTER×HUNTER』 29 巻・『バクマン。』 14 巻 – 2011/08/04 発売

2011/08/04 (木) 発売の「ジャンプ」コミックス

mousing
(ジャンプして仕留める──まさにハンター)

このブログで感想を書いている「週刊少年ジャンプ」の作品が、今月に引き続き来月も単行本になります! ──片方は「連載中」と言っていいものか、議論の余地は十分にありますけれど。

『H×H』の 29 巻は、HUNTER×HUNTER (28) と対になりそうな黄色い表紙です。ネテロ会長の「百戦錬磨感」がよく出ているけれど──、どうして彼を表紙にしたのでしょうかね?

自分が 1 週間の半分以上は感想書きに費やしている『バクマン。』 14 巻は、話題の彼が表紙です! コミックス派の人からしたら、 1 ページもめくらずネタバレしているのは、どこかで見たような話ですね……。

2011-08-07T17:23:25+09:00 追記

あらためて感想を書きました!

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