バクマン。一覧

バクマン。 #19-1 「デビューと焦り」 マンガの泣きと笑い

『バクマン。』 19 ページ 「デビューと焦り」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 04・05 合併号)

メリークリスマス! ──を目前にして悲しい別れがあった。去年の冬も似たようなことを書いたが、いつから冬は別れの季節になったのだろうか。

一番悲しかったのは、あまり悲しくなかったことだ。もう、このトシになると、いちいち涙など流れない。それでも、泣いてスッキリしたいものだ。「涙は心の汗」とはよく言ったもので、たしかにスポーツをしたときの発汗に似た爽快感を泣いたときに感じる。

泣きたいときには、自分は いつもマンガを読む。今回は『寄生獣』に任せた。うん、バッチリ泣いた。号泣。加奈……。

『寄生獣』を読もうキャンペーン : 亜細亜ノ蛾

大のオトナを泣かせる──マンガには その力がある。

今週号の『バクマン。』では、作家からの視点でマンガでの「泣き」「笑い」について描かれていた。じつに興味深い。

『寄生獣』は神が描いたとしか思えないが、あのレベルの作品も「計算して描く」ことができるのだろうか……? 冗談抜きで、あの作品は何かが降臨してきて初めて描ける、と思う。

それはそれとして、「19 ページ」の感想を書く。

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バクマン。 #18-2 「ライバルと友達」 エイジの離れ業と仲間意識

『バクマン。』 18 ページ 「ライバルと友達」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 03 号)

デジタルカメラを買った。Canon PowerShot G1 以来だから、7-8 年ぶりになる(余談だが、CANON は過去の製品の情報ページを残しているのが素晴らしい)。その話は また書くとして──。

マンガ家というと、取材を多くする印象がある(とある作家へのイヤミではない)。「見たこともないほど豪華な屋敷だった」で済ませられる小説家と違い、マンガ家は すべて絵に描かなければならない。参考となる資料は いくらでも欲しいだろう。だから、自分の中でのマンガ家は「カメラを片手に取材旅行に出かける」と思っている。──が、よく考えるまでもなく、週刊連載でそんなヒマはないよなぁ……。資料は どうしているんだろう?

サイコーとシュージン・エイジは人生経験も少ないはずだ。それなのに、とくに取材をすることなく作品を仕上げている。SF とファンタジィを描くための取材は、自分の頭の中だけで十分なのだろうか。

いま考えついたけど、取材旅行にかこつけて W デート(死語?)するサイコーとシュージン・見吉・亜豆、なんて話──ないだろうなぁ……。偶然やって来たエイジが亜豆に一目惚れ、とか。

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バクマン。 #18-1 「ライバルと友達」 服部の説得と折れない二人

『バクマン。』 18 ページ 「ライバルと友達」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 03 号)

「面白きことは良きことなり!」

最近読んだ小説に出てきたセリフだ。けだし至言である。

年を取ってくると面白さの上限を決めてしまいがちだ。やる前・見る前から「だいたいこれくらいの面白さだろう」と決めつけてしまう。世に可能性を見いだすのは子どもの仕事だ、と言わんばかりに。その結果、「面白きこと」を自分の中で勝手に消してしまう。

しかし、そんな人の思いとは別に、面白いことは世にあふれている。マンガもその一つだ。

今週号の『バクマン。』で起こった事件には、今後の話の広がりを感じさせて、たいへん面白い。十分に想定できた展開ではあるが、文句なしに楽しめた。

面白さには底がない。──そう素直に思った。

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バクマン。 #17-2 「バトルと模写」 裏切るエイジと あわてる雄二郎

『バクマン。』 17 ページ 「バトルと模写」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 02 号)

日付が変わって月曜日──ジャンプの発売日だが、ようやく先週号の感想が書けた。昔から、尻に火がつくのを放置して髪に燃え移ったあたりで「──そろそろやるか」と立ち上がる性分である。

「17 ページ」のテーマは、「双方の明暗」だろうか。サイコーとシュージン・服部と雄二郎、それぞれの性格・生き方の違いが明暗を分けた。

「亜城木夢叶」(サイコー・シュージン)とエイジとの差は、まだまだ大きい。しかし、エイジ側に思わぬ弱点が見つかった。天才のお守りは大変である。

──そういえば、実在のジャンプにも編集部の思い通りに連載してくれない作家さんがいるよなぁ(冨樫──と見せかけて『D.Gray-man』の人……)。

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バクマン。 #17-1 「バトルと模写」 見吉の優しさと胸

『バクマン。』 17 ページ 「バトルと模写」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 02 号)

事実は小説よりも奇なりという言葉がある。本当にそう思う。

自分のまわりで今週は いろいろなできごとがあった。小説にしてまとめれば、軽く文学賞くらい三つは取る自信がある。問題は、村上春樹をゴーストライタとして雇えるかどうか、という一点だけだ。冗談はさておき、ハルキ的な不思議な毎日だった。いつか、何かの形で発表したい。

事実や小説にマンガも負けておらず、『バクマン。』は今回も面白い。最後の展開に意表を突かれた。いつものように感想を複数に分けて書くので、それはまた明日……。

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バクマン。 #16-3 「速報と本ちゃん」 落ち込む二人と天才・エイジ

『バクマン。』 16 ページ 「速報と本ちゃん」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

申し訳ないことに、まだ先週分の感想です(誰に対しての謝罪?)。

もう今週の『バクマン。』を読んでラストに驚いている中、先週分の感想を書いた。なるべく、「16 ページ」を読んだ時点での自分を呼び起こして、イタコ状態で書くのは大変だった。

同じような、それでいて似ていないような話で、野火ノビタさん(榎本ナリコ – Wikipedia)が旧・劇場版エヴァの制作サイドにいながら、それを忘れて作品を批評した、というエピソードが最高に面白い。どんな心理状態だったのか、想像も付かない。このあたり、また書こう Q。

さて、「16 ページ」終盤の見どころは、サイコー・シュージンと新妻エイジとの差を見せつけられた場面である。この差は大きい。とうてい、すぐに埋められる差ではないように思える。二人がエイジに迫り、追い抜く日は来るのであろうか……。

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バクマン。 #16-2 「速報と本ちゃん」 服部の知らせと真剣さ

『バクマン。』 16 ページ 「速報と本ちゃん」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

昨日と同様に「16 ページ」の感想を書く。そして、明日にも続く……。

中盤の感想では、何かに真剣になることについて書いた。自分には、特定の物事にそこまで熱くなった覚えがない。だから、熱く生きているサイコーとシュージンが、目にまぶしい。

『バクマン。』の感想を書いていて、いつも思うことがある。それは、シュージンの人柄だ。彼自身は自分を悪いヤツと評価しているが、そういう人ほど優しい。優しい人間ほど、自分の悪いところが目につくからだ。それでいて、他人の欠点を責めたりしない。自己中心的で短気なサイコーとコンビを組んでいられるシュージンは、本当にいいヤツだ。

今年の個人的なベストキャラは、シュージンに決まりである。

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バクマン。 #16-1 「速報と本ちゃん」 サイコーの焦りとアンケート

『バクマン。』 16 ページ 「速報と本ちゃん」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

「本ちゃん? ここでまた新キャラか !?」と思った人は──いないだろうな。

ホンチャン(ほんちゃん) – 日本語俗語辞書

名古屋生まれの三重県人である自分でもすぐに意味が分かったけど、何弁の言葉なんだろうか? 「アメちゃん」で有名(?)な関西弁っぽいような、そうでもないような……。

今回は、いろいろな所で耳にする「ジャンプはアンケートの結果を重要視する」話について深く語られた。賛否両論あると思うが、ジャンプのマンガ読みとしては見逃せない。

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バクマン。 #15-3 「送信と返信」 見吉の命名と服部の自信

『バクマン。』 15 ページ 「送信と返信」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 52 号)

長々と書いてきた 15 ページの感想も、今回で終わりである。

感想を分割するようになってから、ジャンプを読み返す時間が飛躍的に多くなった。週の半分はジャンプマンガの感想を書いている。書き終わってからも、面白いポイントを読み逃していないか、チェックを続けているのだ。

「もっと ほかにすることはないのか」と声が聞こえてきそうだ(幻聴?)。たとえば、オカンから(それはある)。

書を捨てて街に出てみる。そこに待ち構えているのは、インフルエンザや風邪などのウィルス・財布の中身を狙う商店・「アートとかに興味ある?」といったところだ。

さぁ、おウチに引きこもってマンガを広げよう。完全なる自由な世界──脳内に逃げ込むのだ。

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バクマン。 #15-2 「送信と返信」 初めてのメールと原稿料

『バクマン。』 15 ページ 「送信と返信」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 52 号)

昨日に続いて 15 ページの感想を書いた。書きたいことを厳選しているはずだが、長文になった。そのため、明日も続く……。

今回の見どころは、亜豆のメールだろう。授業中のノートでもそうだったが、いかにも女の子らしいメールだった。それに対するサイコーのメールは、これも中学生男子らしいニオイがして微笑ましい。

何というか、こういった「もう二度と味わえない青春の日々」を見せられて心を痛めた時もあったが、いまでは平気だ。不思議である。もっとも、実際には「そんな清秋の日々はなかった」のだが……。

昨日の感想では、サイコーがマンガ家を目指す理由が不純だ、みたいに書いた。よく考えると、シュージンもほとんどお金のためだ。お互いさま、である。それに、オンナのためカネのためって、素直と言えば素直だ。

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