『バクマン。』 116 ページ 「狙いと評価」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 07 号)

(「私たちって本当に──瓜二つよね!」)
現在の「ジャンプ」らしいマンガとは、どんな作品なのでしょうか? 何となくのイメージはあるけれど、誰も「これだ!」と明確には言えない気がします。
たとえば、人気のある作品から要素を抜き出してみると、「日常ではこまかいことをゴチャゴチャ言っている主人公たちが、バトルでは格好良く『ドン!!!!』と決めるバトルマンガ」──といった感じでしょうか。
当たっているような、違うような気がする。
それというのも、昔の「ジャンプ」に見られた「友情・努力・勝利の三本柱」のような、分かりやすい特徴がないからでしょう。よく言われているような、「フ女子向けのマンガばかり」でもない。
ところが、『シンジツの教室』を読むと、ハッキリと「ジャンプ」を否定しているマンガだと分かる。そこには、「ジャンプ」らしさをまったく感じない。
亜城木夢叶が描いた「邪道」な劇中作や、すこし設定が似ている『【エニグマ】
』と比べても、『シンジツ』は異端者です。絵の残酷さでは上回っている『HUNTER×HUNTER』ですら、あらためて「ジャンプ」向けであることが分かる。
個人的には、雑誌の存在すらあやうくなるような問題作も、「ジャンプ」誌上で読みたいです。もはや自分の血肉となっているこの雑誌に薬物を混入するような甘美さを、いつかは味わいたい。
だって、どのバトルマンガの主人公も、みんな同じなんだってばよ!
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