バクマン。一覧

バクマン。 #10-2 「不安と期待」 サイコーの逆恨みと清楚岩瀬

『バクマン。』 10 ページ 「不安と期待」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 47 号)

昨日に引き続き、今日も「不安と期待」の感想を書く。今回の感想を書き終わるのは、明日の予定だ。

バクマン。 NO.10「不安と期待」 服部の過大評価と『1 億分の』 : 亜細亜ノ蛾

起承転結」は物語の組み立て方の説明によく使われる。しかし、マンガの場合は 1 話の中で「転転転転」くらいの展開が欲しい。肉を食って回復してドン! ばかりを見せられても困る。

今回の『バクマン。』も急展開の連続だが、不思議と初めから同じような流れを感じた。──悪い流れを。

少年マンガ──とくにジャンプでは、さっぱりとした性格の主人公が多い。その中で、サイコーはけっこう後ろ向きでイヤミな性格だったりする。今回、そのサイコーのダークサイドが久しぶりに出てきた。そのせいで、シュージンの性格の良さが際立っている。

人との出会いが人生を変える。それはマンガでも現実でも同じ。サイコーがシュージンと出会っていなかったら──想像すると、恐ろしい。──そんな運命の出会い、アナタにもありましたか?(と無責任に他人の思い出へ丸投げ)

続きを読む


バクマン。 #10-1 「不安と期待」 服部の過大評価と『1 億分の』

『バクマン。』 10 ページ 「不安と期待」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 47 号)

今回も激しい話だった。

いつもそうだが、あらすじだけを聞くと面白くないと思う。見せ場となる場面も、ほかの(バトル)マンガみたいに分かりやすくない。それでも、何度も読み返したくなる面白さだ。

今日の感想は、二人が作品を仕上げて、ジャンプ編集部へ持ち込んだところまで。

シュージンの好調さと対象的に、サイコーが少し落ち込んだのが気になる──。

続きを読む


バクマン。 #9-3 「条件と上京」 シュージンの機転と初登場のエイジ

『バクマン。』 9 ページ 「条件と上京」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 46 号)

「凡人と天才の差よりも、天才と天才の差の方が大きい」という話をよく聞きます、と以前に書いた。

『四季 春』 森博嗣・著 : 亜細亜ノ蛾

これは『海馬―脳は疲れない (新潮文庫)』の読者以外には分かりにくいだろう。S級妖怪にもピンからキリまである、のほうがピンとくるかもしれない。

幽☆遊☆白書 – Wikipedia

才能あふれるサイコーとシュージンだが、上には上がいる。いまの二人では敵わない「天才高校生」──新妻エイジがついに登場する。エイジには驚くことがいくつもあった。

サイコー・シュージン・亜豆・エイジ──コマは揃った。だが、どんな方向にこの作品が向かっていくのか、まだ見えてこない。「──いや、分かるでしょ」という人は、油断していることを自覚した方が良いだろう。何しろあの作者が作っている話なのだ──。

今回で、ようやく今週号の感想が書き終わった。前回までと併せて読んで欲しい。

続きを読む


バクマン。 #9-2 「条件と上京」 亜豆の涙とメールアドレスのワナ

『バクマン。』 9 ページ 「条件と上京」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 46 号)

女心と秋の空──よく聞く言葉だが、「男心と秋の空」が本来のかたちとのこと。なるほど、異性への気持ちが移ろいやすいのは、どちらかというと男性のような気がする。──人ごとのように書いているが、当事者だからよく分かる。それ、オレ。

Yahoo!辞書 – 女(おんな)心と秋(あき)の空(そら)

好きな対象がころころと変わる(その割に態度は同じ)男性に対して、女性は好きな人へ見せる感情が急に変化する。笑ったり泣いたり、そうかと思えば怒ったり──忙しいことだ。「男が悪い」で終わらせるのが、たいていは最善の解決策になる。──書いていて気分がドンヨリしてきた。

つい先日、自分は女性を泣かせてしまった。自分の身に起こったことを詳しくは書かないが、今週号で亜豆が泣くのを見て、自分なりに「女の涙」の解釈を書いてみた。アナタは笑い飛ばせるだろうか──?

続きを読む


バクマン。 #9-1 「条件と上京」 サイコーの落書きと亜豆の笑顔

『バクマン。』 9 ページ 「条件と上京」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 46 号)

恐ろしいことに、自分の人生の半分もサイコーたちは生きていない。それなのに、自分よりも何倍も濃い人生を歩んでいる。

──同じことを感じている人も多いのでは。この作品を読んで、ひたすら自分の過去を嘆くか、ただただ甘い妄想に浸るか、それは自由だ。「いま」から何かをがんばる決心をする自由も残されている。自分の場合、将来は「書く仕事」を始めようと決めた。書く物がエッセイなのか小説なのか、はたまたプログラムなのかは固まらないが……(一番大事なことでは?)。

前半部分の見どころは、「お隣同士」になったサイコーと亜豆の授業風景だ。こういうのを見ると「もう戻れないあの日」を強く感じる。そしてその直後に、戻れないどころか存在しなかった体験──と気付く。

「一話の感想を複数回に分けて書く」キャンペーン・秋の陣(?)は、しばらく続きそうだ。今回も分けて記事を書いた。明日も長くなりそうだ……。

続きを読む


バクマン。 #8-2 「アメとムチ」 近くて遠いデビューと亜豆

『バクマン。』 8 ページ 「アメとムチ」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 45 号)

この作品の対象年齢は何歳くらいなんだろうか? 昨日も書いたが、改めて気になった。

バクマン。 NO.8「アメとムチ」 シュージンと(怖い)母親 : 亜細亜ノ蛾

サイコーたちと同じく、中学生くらいの読者を想定しているのか。あるいは、学生時代を懐かしむ世代に読んで欲しいのか──。答えは、「両方」だろう。

今回のラストは、中高生くらいの男女の「あるある」感を描いている。自分も、中学生のころはサイコーと同じことを感じたことがある。なぜそんなことが恥ずかしかったのか──いま考えると疑問だが、ほほが緩む思い出だ。

しかし、いまどきの中学生に「あの感じ」が伝わるのだろうか。サイコーや亜豆のような純真な中学生は、もういない──と思っているのは、自分がネットの情報に踊らされているだけだろうか。

下の記事のように大らか(?)な中学生の話を聞くと、どちらなのか迷う(──って、自分も三重県人だけど、こんな中学生時代はなかったぞ!)。

痛いニュース(ノ∀`):「恥ずかしがってるー」 女子生徒らが男の前でも抵抗なく着替え…日教組王国・三重の日常

今回の感想では、中学生らしい感情について生ぬるく語りつつ、サイコーとシュージンの持ち込みを担当した編集者・服部(はっとり)も見ていこう。

続きを読む


バクマン。 #8-1 「アメとムチ」 シュージンと(怖い)母親

『バクマン。』 8 ページ 「アメとムチ」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 45 号)

ついに、サイコーとシュージンがマンガ原稿を持ち込みに行く。どんな結果が待っているのか、読者も気になるところだ。

このマンガの読者には、二人のようにマンガ家を目指す人もいるはずだ。自分事のように二人を見ている、と想像する。今回の編集者の反応は、参考になったことだろう。二人と同じプレッシャーを感じて、持ち込むのを敬遠する──などということがないように祈る。

ひょんなきっかけから、シュージンが子どものころの話を始める。彼らしくも、意外にも思える過去だ。そこでグレなかったのが、すごいと思った。親の思いが子どもの成長を妨げる──とは限らない。

さて、また文章が長くなった。文章量も体重も気にしているのだが、なかなか減らない。もはや定番の分割を行なった。明日もお楽しみに……。

続きを読む


バクマン。 #7 「笑顔と赤面症」 女泣かせのシュージンとミホの親友

『バクマン。』 7 ページ 「笑顔と赤面症」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 43 号)

見良香耶(みよし かや)がかわいい。もろに自分の好みだ。「ワシの好みは 108 式まであるぞ」だけど。ころころと変わるカヤの表情を見ているだけで、今週はお腹いっぱいになった。カヤとミホで制服の着こなし方が違うところも注目だ。

「亜豆美保の 1 番の親友」として登場したカヤは、ようするにミホの性格を肉付け・説明するために出てきた──とマンガ読みは読んでしまう。それにしては、いいキャラだ。なんとなく今後の登場は少なそうだが、たんなる「状況の説明キャラ」で終わって欲しくない。「清楚高田」の例もあるので、忘れたころに出てくるかもしれない(例が悪い)。「はは」と夜神ライトのように笑うサイコーに、いいように使われるのだろうか(それはない)。

シュージンに対しておそらく好意を持っているカヤは、それでも持ち前の強気で接する。ここで、カヤが「イヤな奴」に見えた人も多いのでは? 考えてみるとサイコーもシュージンも、初めは好きになれなかった。第一印象は悪い方が良いと日頃から言う森博嗣先生の考えに似ている。

ref.: MORI LOG ACADEMY: お客様多数

──と、カヤのことばかりを話しているが、見どころは ほかにもたくさんあった。

続きを読む


バクマン。 #6 「ピンとキリ」 シュージンの才能と『ふたつの地球』

『バクマン。』 6 ページ 「ピンとキリ」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 43 号)

ONE PIECE』があからさまなテコ入れに走ったり、『バリハケン』が完全に開き直って己の道を行く中──、今回の『バクマン。』はすごかった。

サイコーとシュージンの才能が豊かである描写は、何回かあった──はずなのだが、ほとんどサイコーに焦点が合っていた。今回は、ようやく分かりやすい形でシュージンの底知れぬ才能を感じられた。本作のように「マンガ内マンガ」が出てくる作品では珍しく、ちゃんと「マンガのストーリィ」を読者に見せているのがすごい。

──先ほどから「すごい」しか書いていないが、さらにすごいのが、2 人を「好かれるキャラに描こう」としていないところ。今回の冒頭で 2 人の会話を聞いて、気分が悪くなった人もいるのでは? そういった悪い感情を持たせておいて、最後はやっぱり応援してしまう──。

たった十数ページで、これほどの世界を描ける作者に、そしてマンガそのものに、感動した。

続きを読む


バクマン。 #5 「時と鍵」 もうひとりの天才と『男の条件』

『バクマン。』 5 ページ 「時と鍵」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 42 号)

マンガを描くのは難しい。中高生のころにマンガ原稿用紙と G ペンなどを買ってきて、紙面に向かって格闘した自分が言うのだから間違いない(三日で飽きたけど)。

しかもアマチュアは「ひとりで全部やる」のが当然なので、背景からトーン貼りまで自分でする必要がある。魅力的なキャラクタに惚れて始めたマンガで、何が悲しくて電信柱やキャベツを描かなければならないのか。いっそのこと初めからアシスタントを雇って、原作者も見つけてから、ゆっくりと作画の練習をしてほうが良いかもしれない。

──そんなわけで、下のページを見ても笑えないのである。作画の人も大変なんだろうな(時間・精神・財布の中身・実家の両親から「孫の顔」の催促などで)──と考えてしまう。

神速(´・ω・)VIP:いかにも「これ作画崩壊してるだろw」っていう画像ください

我らがサイコーとシュージンも、そう簡単にはマンガ家になれない。「天才」の 2 人でも努力なしには天下は取れない──今回はそういう話だった。なかなかマンガのキャラみたいに、簡単には成功できないようだ(ん?)

連載の 5 回目にして、ようやく 2 人がマンガ家を目指すのに「どうやって努力すればいいのか」という道が見えてきた。よく考えると、ほとんど 2 人の考えだけでここまで来れたのもすごい。だがまだ道のりは険しい──。

続きを読む