シャーリーズ・セロン一覧

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 爆音も黙る女戦士の一発

マッドマックス 怒りのデス・ロード』 (Mad Max: Fury Road)

Mad Max and Interceptor 血も油も──すべてを奪われる

脳内にニトロを吹き付けられる大傑作です!
見ると IQ が 10 は下がる」とウワサの映画ですが、とんでもない! 30 は爆下がりを覚悟しましょう!

──というのは冗談で、哲学的テーマも隠されている。
女性蔑視の男性中心映画」と取ることもできるし、「戦う女性が自由を求める話」という解釈もできます。ぜひ女性と一緒に観に行って感想を言い合いましょう!
(その結果、険悪になっても知らない)

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コール – 半分は賢く半分は愚か──ケヴィン・ベーコンが演じる狂気

『コール』 (Trapped)

delicious, delicious call
(ベーコンと電話との──華麗なる共演)

この映画は、愛すべき駄作です。

──と、自分がハッキリ「駄作」だと言いながら感想を書くのは、非常に珍しい。ひょっとして、初めてかもしれません。それでも、記事にしたかった。

ここで言う「駄作」とは、「つまらない作品」のことではありません。『コール』は、退屈な作品ではなかった。しかし──、脚本がメチャクチャだったり詰めが甘かったり、非常に惜しい作品なのです。

ストーリィ自体は面白そうなんですよ。

──ある裕福な家庭に、夫の留守を狙って誘拐犯が押し入る。誘拐犯のひとりは幼い娘をさらっていき、もうひとりは妻を強迫した。今までに 4 回も誘拐を成功させていると言う。3 人目の誘拐犯が夫の行動も制限し、今回も完全犯罪の成立かと思われたが──。

こんな感じの話で、見どころもたくさんあります。誘拐事件に隠された謎! 派手なアクション! 緊張感の連続!

ところが──、肝心の犯罪計画が穴だらけなのです。それに、せっかく良いキャストをそろえているのに、彼ら・彼女らの見せ方(魅せ方)を間違えている。

ということで今回は、「この映画は面白いよ! ぜひ見てみて!」という感想ではなく、「どうしてダメなのか」を中心に書いていきます。たまにこういう駄作のダメな点を意識して見ておくと、映画の見る目が養われて良いかもしれません。

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ハンコック – 孤独ゆえに世界一強いヒーロー

『ハンコック』 (Hancock)

Another Frank Stencil
(孤独な者が──ここにも一人)

メチャメチャ面白いアクション映画です!

主人公のジョン・ハンコック(ウィル・スミス)は超人的な力を持つ人物で、悪者を退治する。しかし、その際に少々──いや多々やり過ぎてしまうために、悪者以上に被害を出すことも多い。そのため、ハンコックは街の市民たちから嫌われている。──という話です。

いままでにもアンチ・ヒーローは何人か見ましたが、ここまで「ならず者」を前面に押し出した超人は珍しいですね。ダーク・ヒーローの代表格であるバットマンとは大違い。

しかもハンコックは、普段着まる出しで空を飛び、悪人と戦うのです。ここが新しい! ウィル・スミスの格好良さが、変なボディ・スーツで台無しになったりしないのです。──後半までは……。

最後まで「ウィル・スミス、かっけェー!」で押し通しても満足なのに、途中でサプライズが用意されていました(スパゲティのことではなく)。これには驚きましたね!

──まぁ、あのファンタジィ映画(クリックでタイトル判明)と同じ手ではありますが、不意打ちでビックリしました。

上映時間が 92 分間とコンパクトなことも好印象です。この短い時間の中に、ド派手なアクション・犯罪者たちの懺悔・愛と平和への思い・せつない終わり方──などなどが盛り込まれている。次回作を思わせる終わり方なのもニクい!

家族や恋人と一緒に、何度も観たい映画です!

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『イーオン・フラックス』 和風テイストの未来は『銃夢』のよう

『イーオン・フラックス』

『イーオン・フラックス』を見ました。劇場公開当時、TVCM が印象的だった作品です(美女が貞子走りするヤツね)。

イーオン・フラックス – allcinema

イーオン・フラックス – Wikipedia

未来の管理社会に立ち向かう、美しい女戦士が主人公の SF ──ど、どこかで聞いたことがあるような……(つ ミラ・ジョヴォヴィッチ主演 『ウルトラヴァイオレット』 : 亜細亜ノ蛾)。ということで見るのをためらったのですが、これは当たりでしたね(これは?)。

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