Panasonic LUMIX DMC-GH1
Panasonic LUMIX DMC-GH1 が欲しい!
ほかとは圧倒的な大差をつけて、自分が 1 番欲しいデジタル一眼レフカメラが GH1 だ(「レフ」はないのが特徴のひとつ・↑Amazon は間違い)。
価格的なバランスを見ると、Nikon D5000 ダブルズームキット D5000WZ も捨てがたい。おなじ Nikon の D90 で何度か撮影した事があるし、操作感も ほとんど変わらないだろう。こちらも動画の撮影機能がある。
Nikon D90 – 動画の撮影もできるデジタル一眼レフカメラの新境地 : 亜細亜ノ蛾
──それでも、いまレンズ交換式のデジタルカメラを買うなら、GH1 がいい。
GH1 が欲しくなった きっかけは、デジタルカメラマガジン 2009年 05月号を読んだからだ。気合いの入った開発者のインタビューや新機能など、GH1 の購入を検討している人は必見である。
今回は、GH1 のどこに自分が注目しているのか、オススメのポイントを紹介しよう。
また、動画機能を持ったほかのデジタル一眼カメラとの比較する一覧表も作った。参考になれば幸いである(作るのが大変だったし)
動画の機能を比較
さっそく、動画機能の比較を見てみよう。
↓項目/ 機種名→ | Panasonic LUMIX DMC-GH1 | Canon EOS Kiss X3 | CANON EOS 5D Mark II | Nikon D90 |
---|---|---|---|---|
この表の作成には「デジタルカメラマガジン 2009 年 5 月号 P.33」の表を大いに参考にした | ||||
参考画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
記録画素数 |
|
1920×1080/20fps(Full HD)、1280×720/30fps(HD)、640×480/30fps(SD) | 1920×1080(Full HD)、640×480(SD) | 1280×720/24fps、640×424/24fps、320×216/24fps |
最長記録時間 | 約 2 時間(AVCHD 1920×1080 16GB の記録メディアを使用した場合) | 常温(23℃) 約1時間10分、低温(0℃)約1時間(フル充電のバッテリーパックLP-E5使用時) | 約 12 分(1920×1080)、約 24 分(640×480) | 約5分(1280×720)、約20分(640×424、320×216) |
ファイル形式 | AVCHD、MOV | MOV | MOV | AVI |
画像の圧縮方式 | AVCHD、Motion-JPEG | H.264 | H.264 | Motion-JPEG |
音声 | 内蔵ステレオマイク(ドルビーデジタル ステレオクリエーター)・外部ステレオマイク サンプリング周波数: 48kHz(AVCDH)、16kHz(Motion-JPEG) ビット数: 16 ビット |
不明・公式サイトに記載なし(おそらく 5D Mark II と同じ?) | 内蔵モノラルマイク・外部ステレオマイク サンプリング周波数: 44.1kHz ビット数: 16 ビット×2ch(内蔵モノラルマイク使用時には L/R ともに同じ音声を記録) |
内蔵モノラルマイクのみ サンプリング周波数: 11.025kHz ビット数: 16 ビット |
フォーカス | 半押しで AF を合わせたらフルタイム合わせ続ける | ライブビュー撮影機能のフォーカスに準ずる ライブモード、顔優先ライブモード(コントラスト検出方式)、クイックモード(位相差検出方式)、手動ピント合わせ(5倍/10倍拡大確認可能) |
半押し時に AF が可能 | MF のみ |
YouTube で実際の動画を探す | YouTube – lumix gh1 | YouTube – canon x3 | YouTube – canon 5d | YouTube – nikon d90 |
こうしてみると、D90 は「いままで、よく頑張った!」と誉めてあげたい(何様?)。それくらい、いまでは旧世代の性能になってしまった。──というのは言い過ぎで、D90 で撮った動画を見ると、コンパクトデジタルカメラとは異次元の美しさである。
ところが、D90 の動画には、いわゆる「こんにゃく現象」が出るのだった……! 高速に動く被写体は、ゆがんで見えるのである。
簡単なテスト動画を見る限りでは、GH1 は大丈夫のようだ。少なくとも、こんにゃくには見えない。
YouTube – LUMIX GH1 こんにゃく現象が出るか テスト1
どこかのアルファな方が「いま動画一眼を買うなら X3 だろ……常考……」みたいな事を書かれていたが、動画の機能だけを見れば GH1 のほうが優れている事がお分かりいただけただろうか。
マルチアスペクト
動画の撮影だけが GH1 の特徴ではない。静止画も進化している。
ひょっとすると、1 番すごい機能はマルチアスペクトかもしれない。
よくある機能だが、ほとんどが「上下を切って縦横の比率を変える」機能である。個人的には「Photoshop(など)でトリミングすりゃエエやん」と思ってしまう。
しかし、GH1 は違う。「真のマルチアスペクト」なのだ。「1:1」「4:3」「3:2」「16:9」とどのアスペクト比を選んでも画角が変わらない。
GANREF | パナソニック LUMIX DMC-GH1実写レポート | デジタルカメラマガジン
いったい、どんなマジックを使っているんだ? と気になる方は、下のページの比較図が分かりやすい(図は横にスクロールして見よう)。
G1 vs GH1 Sensor Aspect Ratio Diagram: Panasonic Talk Forum: Digital Photography Review
ようするに、イメージセンサを大きめに作って、比率に合わせて使う場所を変えている、という──。
えっと、「センサの大きさを統一しましょう」というのが、(マイクロ)フォーサーズシステムの存在理由では なかったっけ……。
そのうち、「弊社では画質にこだわって APS-C サイズのセンサを搭載したフォーサーズ(?)を作りました www」「いやいや、ウチはフルサイズのフォーサーズ(!!!!?)っスよ~ wwwww」とか言い出すメーカが出てこないか、心配だ。「軽のロード・ローラ」みたいな感じ(違う?)。
2009-05-05T22:45:36+09:00 追記
(いつものように)適当な事を書き散らしていたら、指摘をいただきました。ありがとうございます!
さて、ここでもう一度、Wikipedia を見てみよう。フォーサーズという名称は、こうやって付いたようだ。
名称の由来となった4/3型(約17.3×13mm)のイメージセンサー(撮像素子)と、これに適する標準規格化されたレンズマウント及びデジタル専用設計の交換レンズが規格の中核となっている。
これを読んで、自分と同じように誤読した人は数知れず──。ミステリィでもあるまいし、叙述トリックは抜きにして欲しい。
よく読むと、規格の中核となっている
、と言葉をにごしているのだ。
さらに規格について読み進むと──。
フォーサーズシステムのフランジバックは38.67mm、イメージサークルは対角が21.63mm(横側17.3mm、縦側13mm)と規格化されている。
ここでようやく、規格の全容が見えた。つまりは、「フランジバック」と「イメージサークル」は規格で決まっているが、「イメージセンサ」の大きさは自由なのだ(えー!)。フルサイズだろうがダブル・トリプル・クワトロ、何でも来い!
──えっと、それってやっぱり、まったくメーカ同士で足並みを揃える気は、サラサラないってことでは……。オリンパスとパナソニックだって、近いような遠いような。まぁ、カメラ業界がニギやかになってくれれば、それでいいけど。
最近はコンパクトデジカメの世界のほうが、判で押したように「1/2.3 型CCD」(おそらくシャープ製?)ばかりで統一が進んでいる(あ、いちおう書いておくと、皮肉です)。
hana さんも愛用(しているのは G1)
個人的に、「お散歩フォトブロガ」の hana さんが旧モデルの G1 を愛用している、というのも気になる。前述の「デジタルカメラマガジン」今年の 5 月号・P.34 にそう書いてあった。
hanaの東京写真散歩 hana’s Neighborhood Photoing in Tokyo
hana さんといえば、クラシックなフィルムカメラか、Ricoh のカメラの愛好家である。それしか使わないのかと思っていた。
写すモノをすべてカリッカリのシャープな写真に仕上げる Ricoh Caplio GX100 を使っているのに、なぜか hana さんが撮ると どこか懐かしくて優しい画(え)になっているのが面白い。
最近の自分の愛読書・『東京ご近所写真散歩』はベッドでウトウトしながら眺めるのがオススメだ。良い夢が見られる──かも。
マウントアダプタ
そして、hana さんは GH1(と G1)にマウントアダプタを装着して、レンズの交換を楽しんでいるようだ。このアダプタを介して、フォーサーズ規格以外・たとえばライカのレンズも使えるようになる。これもマニアには たまらないだろう。
カメラマニアの注目を集める LUMIX GH1 – L-Cruise – 日経トレンディネット
現在のところ、フォーサーズ規格のレンズは少ない。マウントアダプタがレンズの選択肢を広げる。──はずだが、アダプタそのものが出そろっていないのが現状だ。これからに期待しよう。
将来は、面倒な事を言わず、フォーサーズ用に「Nikon F アダプタ」とか「Canon EF アダプタ」などを出してはどうか。
── 100 万回言われているだろうし、ほぼ実現は不可能だろうが、言うのはタダである(各メーカから「恨みを買う」ハメになったりして)。
2009-05-05T22:41:15+09:00 追記
と、我ながら「妄想乙!」と思っていたら──。
「あるよ」つ ボーグ G1(マイクロフォーサーズ)用マウントアダプターセット ネイチャーショップKYOEI
あんのかよ!(CV: キムタク)
コメントいただいた方、通りすがっていただいて、ありがとうございました!
コメント
フォーサーズシステムはイメージサークルの大きさを規格化してますが、素子の大きさは自由です。
例えフルサイズの素子を使っていても対角21.63mmの範囲を使えばOKということです。
今まではファインダーやミラーの関係で自由につくれませんでしたが、マイクロフォーサーズにはミラーが無いのでいろんな素子が出てくるかもしれませんね。
先に書かれた方の言うとおり、フォーサーズはイメージサークルを規格化しているだけでセンサ形状は自由です。
でも、名前から「アスペクト4:3」を規格化しているように誤解されることが多いですよね。
こういう誤解記事はこれから少なくなってくれると良いのですが。
あと、マイクロフォーサーズ用のマウントアダプターですが、ボーグから「キヤノンEF」「ニコンF」「ペンタックスK」用が既に発売されていますよ。
いずれも3段重ねですけど…
http://www.kyoei-osaka.jp/SHOP/borg-G1microfourthirds-mountadapterset.html
では失礼しました。
お二人とも、ご指摘をありがとうございます!
──って、えー! 「イメージサークルの大きさを規格化」っていう意味だったんですか !? Wikipedia の記述を 128 回読み直して、ようやく誤読に気が付きました……(でも、100 人中 98 人は間違えそう)。
記事を修正しておきますね。間違った知識を垂れ流すことを止められて、助かりました。
あと、各メーカ用のマウントアダプタがあることも驚きましたね。完全に自分の妄想だけかと思って、ろくに調べなかったという……。