『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 14 巻 「進め! ペロキャンガール」
- 客室乗務員
- 「お客様の中で、『修学旅行編』をお持ちの方はいませんかー! 『修学旅行編』を──」
- ドクタ・あじもす
- 「うオッほん。ワシが持っておる」
- 客室乗務員
- 「ああ、良かった……! 待ちくたびれて発作を起こしている患者がいまして……」
- ドクタ・あじもす
- 「そりゃイカンな。早くこの『家族風呂で後ろから(ゴクリ……)の巻』を見せるんじゃ!」
- 客室乗務員
- 「はい! ──ところで失礼ですが、ドクタ・あじもすさんは、お医者様ですか?」
──いいえ、ただの「ジャンプ博士」です。
ということで(?)、少年マンガの限界にせまった、『SKET DANCE』の「修学旅行編」ですが──、この 14 巻にはまだ収録されていません。うをー、まだかァー!
「表現の自由」について、さまざまなことが話し合われる昨今です。マンガ業界ではとくに、暴力的な・あるいは性的な表現について、「自由」の範囲と意味とを──外部の人間から批判されている。
『SKET DANCE』は一見するとおとなしく、なにしろ小学館漫画賞の少年向け部門を受賞した作品です。
それなのに──、「表現の自由」と「少年マンガの限界」に、作者の篠原健太さんは挑戦し続けている。ぱっと見はソボクな優等生に見えて、そのじつは──窮屈で退屈な「枠組み」をぶっ壊そうと目論んでいる革命家なのかも。
ところで、現在の「ジャンプ」に載っているマンガの中で、もっとも「表現の自由」の限界に挑戦しているのは──、
裏表紙の広告・「明光義塾」のダルマ先生だと思う。
このご時世・この日本で、ダルマて……。ナンノコッチャ分からん人は、『HUNTER×HUNTER (18)』のゴン対「ボマー」戦を読んで、何となく察してくださいね(火にニトロをそそぐ)。
それに比べたら『SKET DANCE (14)』なんて──、
高校生同士で半殺しにしあったり、発明品で人が死にかけたり、多重人格者が出てきたり──、と平和なモノです(?)。
第 118 話 「椿と雛菊 3」
第 119 話 「椿と雛菊 4」
このマンガに出てくる登場人物は、みんな自分に正直に生きている。それが、一番の特徴だと思います。良い意味でも、悪い意味でも……。
持って生まれた性格や、自然と身についた性質を、ムリに変えようとはしないのです。最近の風潮のように、「みんなと一緒」になれ──とは誰も言わない。
だからこそ──、口がきけなかったり、暴力をふるったり、内にこもったりする人間が、ごく普通に出てきます。
今回の話も、「──というわけで薮田は改心しました」というアリガチな「落としどころ」なんて、初めから狙っていません。今後もずっと、小山のボス猿でいるのでしょう。もっと強大なボス猿が現れるまでは……。
椿も正直に、個人的な鬱憤を 晴らす為に来た
と言っています。助っ人にやってきたスケット──いや、「助っ人戦隊 キュウエンジャー
」も、けっきょくは暴力による解決しか考えていない。
誰も褒められた行動をしていないのに、それでも少年マンガらしく「熱い展開」になっています。ホメはしないけれど、スケット団や椿の戦いには共感できますよね。
仲間を傷つけたヤツを許せなかった!
純粋に、その一言のために動いた男のことを、誰が責められるでしょうか。
(答え: 警察と学校と PTA と東京都青少年の健全な育成に関する条例)
第 120 話 「ストップ! ジュバンニ」
ボッスンが素で(素手で)ヒメコを持ち上げようとする。彼からすれば何ということのない行為ですが、ヒメコの嫌がる顔が、また……(ゴクリ……)。けっこうなお手前です(?)。
このあたりの、「微エロ」というか、絶妙なドキドキの演出が、本当に上手な作者ですね。
しかしこの方面は、「修学旅行編」で書き尽くしただろうから、今後は控えめになるのかも。いくらでも『ToLoveる』的なマンガへ持って行けそうだけど、この作者は──やらないだろうな。だが それがいい。
スイッチが発明した「ジュバンニ」は、学習しだいでは応用範囲が広そうです。スケット団の活動に役立ちそう。でも、たぶん──、もう二度と出てこないのだろうな……。
前半に出てきた「パラドックス」の話は無関係っぽかったのに、ちゃんとオチに絡めてくる。いつもながら見事ですね。いつか、伏線バリバリの推理モノを書いて欲しいです。
第 121 話 「Masked Love」
謎めいたイケメンが出てきました。
このマンガでイケメンと言えば、榛葉道流(しんば みちる)です──が、異常なまでに人気がない……。イケメン度(?)ではスイッチと大差がないし。
ところが今回のイケメン──エニグマンは、キャラの設定が面白いし、性格も良いし、なによりハンサムであることを鼻にかけていない。おそらく、男性も女性もファンが多いのでは。
ちょうど今週号(2010 年 31 号)の話も、エニグマンとクエッチョンが出てきます。それがまた、バツグンに面白かった! このコンビは、今後も登場してほしいです。
とくにクエッチョンは、マスクのオン・オフ両方とも──いい!

