『バクマン。』 152 ページ 「相乗効果と新記録」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 46 号)
雄二郎の最大の長所は、分かりやすさです。
サイコーは、自分で「人見知りする」なんて言っているわりには、慣れた相手には遠慮しません。シュージンは秀才キャラのようでいて、ちょっと抜けたところがあります。カヤは脳天気キャラのようで、かなり繊細だったりする。
こうやって 1 人 1 人を見ていくと、表面からは想像しにくい奥深さが全員にあります。平丸一也でさえ、何度かマジメな表情を見せました。
それは人間だったら誰でもそうだけれど──、雄二郎だけは、裏表がないように見える。今回も、じつに彼らしい態度で面白かった。
獲るとは 思ってましたけど
新妻エイジの新作読み切り・『ZOMBIE☆GUN』は、当然のように 1 位でしたね。そして当たり前のように、アフロが調子こいてる。
1 ページ前のサイコーとシュージンを見ると分かるように、本当に面白いマンガを読んでいる時には、多くの言葉が出てきません。すげー
としか言いようがない。
『美味しんぼ』でも、至高の中の至高と言うべき料理が出てきた時には、無言でガツガツと食べるか、ボウゼンとしていましたね。
素晴らしい対象には、ムダな言葉で飾る必要がない。
『バクマン。』も『HUNTER×HUNTER』も、毎回「おもしろかった!」で終わったほうが、作品に対する敬意をより示せるのかもしれません。でもまぁ──、書き続けますけどね!
もう できてます ケド
このページの新妻エイジは恐かった! 彼の実績どおりに「大物マンガ家」という感じだし、世間が言う「天才作家」のイメージに近い。
つまりは──、「いつものエイジ」ではなかった。
彼の最大のライバル──亜城木夢叶が、並んで競えるほどの新作を描いてきたから、エイジはスイッチが入って燃えている。そういう場面だと見ました。
サイコーは、エイジの仕事場へアシスタントで来た時に、対人用に キャラ作ってるのか?
と天才のことを見ていました。おそらく、これは正解だと思います。それを見抜いているのは、サイコーしかいない。
バクマン。 #22-2 「邪魔と若さ」 おどけるエイジと疑うサイコー | 亜細亜ノ蛾
たまに見せるエイジの するどい表情こそが、本当の彼なのでしょうね。マンガばかり描いていて友だちができなかったエイジは、それでも多くの人間と接して、「キャラを作る」ことを覚えたのだと思う。
そうやって多くの人が世間擦れして「普通の人」になっていく中で、新妻エイジは天才のままでした。これからも、ずっと傑作を生み出し続けるでしょう。
692 票 !?
『ZOMBIE☆GUN』は、読み切り掲載での最高記録
を たたき出しました──。自分たちの作品が掲載される直前に こんな結果を聞かされたら、普通なら やる気がなくなりますね。
「私の 戦闘力は 530000 です」状態……!
ただ、ちょっとシュージンのこれじゃこっちが ショボく見える だけ
発言は、いただけませんね。そこまで自分の──いや、自分たちの作品を低く見る必要は ない。
ライバルとして 嬉しいだろ
なぜだか余裕すら感じるサイコーです。上いく自信なんて ない
と口にはしているけれど、勝算があるのでは……?
『ZOMBIE☆GUN』の結果を聞いてから亜城木たちに できることは、とくに何もありません。他人ごと・かつ架空の話とはいえ、ヤキモキしますね! プレッシャに よく耐えられるなぁ……。
もしも自分が当事者だったら、胃に穴が空いて胃液が逆流──しつつも、毎日ご飯が うまーい!(?)
そう言えば、サイコーが食事をしている場面は、かなり長い間 見ていません。印象深かったのは、服部の おごりで焼き肉を食べに行った時と、亜豆お手製のケーキくらいです(8 割方は美雪ママが作ったと思うケド)。
バクマン。 #86-2 「勝ちと負け」 出来レースとヤケ食い | 亜細亜ノ蛾
シュージンはカヤが いるから良いとして、サイコーは ちゃんと食事をしているのかな──と思った人(オレ)は『バクマン。』ファン失格ですね! よく考えたら、サイコーは実家から仕事場に かよっているのだった。
ちゃんと仕事場の家賃・光熱費を払っている(だろう)し、ずっと元気な姿を両親に見せているし、意外とサイコーも親孝行ですね。
まだサイコーの父親は登場していないところが気になります。もしかして、警察庁の幹部という設定とか……!? それはともかく、たまには、真城家の平和な日常を描いて欲しいです。
おじいちゃん、元気なのかな……。