リッチスニペット・Microdata・schema.org
結論: リッチスニペットの導入は、最近の SEO には欠かせない。しかし、schema.org に手を出すのは まだ早い!
まず、この記事で言う「SEO」と「スニペット」とは、下のように決めてしまいます。ずいぶん限定的なようですが、必要にして十分だと思う。
- SEO: Google 検索の結果で有利に表示されること
- スニペット: Google の検索で表示されたページの説明文
もっと言えば、自分のなかでは、「SEO = Google に好かれること」と思っています。
「リッチなスニペット」と「普通のスニペット」との違いは、下の記事を見れば すぐに分かるでしょう。
Google ウェブマスター向け公式ブログ: リッチ スニペットの導入について
──そう、具体的に言えば、検索ページで「ちょっと情報が増えるだけ」なのです。しかし、その すこしの差が検索した人の「ん?」に つながり、新たな訪問者を生み出す きっかけになる。
では、具体的に導入例を見ていきましょう──。
Rich Snippets Testing Tool を利用
今回は「一から」書いていくと、とてつもない量になる。そのため、上の「リッチ スニペットの導入について」を参考にして、HTML の記述が終わった──と仮定します。なんとか がんばってもらうとして──。
リッチスニペットが正常に埋め込まれているか確かめるには、Google 純正のツールを利用することが一番です。使い方は簡単で、下のページで確認したい URL を入力するだけ!
Webmaster Tools – Rich Snippets Testing Tool
たとえば、このブログで一番人気のキヤノン EOS Kiss X5, ニコン D5100, ソニー α55 – どれを選ぶ? を調べてみました。
この画像の表示は、下のように対応しています。
- 理想: リッチスニペット・テスト・ツールの結果
- 現実: 標準の Google 検索での表示
- サイト内検索: Google サイト内検索
画像で明るくなっている部分はリッチスニペットの部分ですが──ずいぶん差がありますよね! できれば「理想」のように表示されてくれたら、もっとアクセス数が倍増するのに……。
(「サイト内検索」で写真が明るくなっているけれど、これは Google が自動的に表示しているだけです。特別な記述はしていません。うっかり明るくしてしまった!)
ちなみに、カメラのレビューは、Microformats の hReview で記述しています。「どうやって?」の部分は、HTML のソースをご覧くださいね。
パンくずリスト・microdata 編
記事をカテゴリィごとに分けて書いている人は、「パンくずリスト」の導入が おすすめです! 検索結果で目立つだけではなく、ほかの記事への誘導も望める。
このブログは HTML5 で書いているため、下のヘルプを参考にして、microdata という形式でパンくずリストをマークアップしました。
──だんだんと難易度が上がってきましたよね?
それに、XHTML 1.0・HTML 4 などでサイトを作っていた場合は、microdata の利用は「よろしくない」です。なぜなのかは、また別の機会に……。
では、どうすればいいのかと言うと──。
パンくずリスト・簡易編
じつは、下のようにパンくずリストを置いておけば、ちゃんと Google は認識してくれるでしょう。
<p>
<a href="/">ホーム</a> >
<a href="/food">食品</a> >
<a href="/food/TAS2NT">たっぷり味のしみた 2 日目の煮卵</a>
</p>
「>
」の部分がポイントです。
ご存じのとおり、HTML でこう書けば、「>」つまり「不等号・大なり」として表示されます。これを Google は「矢印」と見るらしい。
──ただし、これは公式の情報ではなく、ざっくりと自分が調べただけなので、「反映されたら もうけ物」と思いましょうね。
schema.org は?
Google 公式のブログで schema.org が華々しくデビューを飾ってから、早 3 か月が すぎました。
Google ウェブマスター向け公式ブログ: schema.org のご紹介: より便利なインターネットのための検索エンジンの取り組み
──しかし、自分が知る限りでは、「schema.org のコードを導入したら、検索結果にリッチスニペットが表示された」というサイトを見たことがありません。
そもそも、schema.org 用の記述を理解した上で、実際に埋め込んでいるサイトが、極端にすくない。日本では、下のサイトくらいでは?
Microdata + schema.org を実際に使ってみる – terkel.jp
そして、上の記事を Rich Snippets Testing Tool で確認すると──、まったくリッチなスニペットには なっていません。
schema.org のほうが、パンくずもレビューもスマートに書けるため、Google には早く対応して欲しいところです。
おわりに
下の記事のような質問は、非常に興味深い。タイトルだけ見て、失笑して切り捨てた人も多いのでは?
HTML5 は SEO に有効なの? | WWW WATCH
しかし、そもそも HTML5 とは何か──と考えると、「これまで以上に HTML のコードへ意味を与えるマークアップ」が特徴の 1 つだと思います。
つまり、機械に──検索エンジンに「重要な部分」を教えることができる。これって、ものすごく SEO と直結していますよね。だから、上のような質問が出てくるのは、むしろ当然のことだと思います。
この考えをより具体的に・戦略的に推し進めた形が、Microdata でしょう。Microdata を洗練した先には、schema.org がある──と良いなぁ……。
Google はやく しろっ!!! 間に合わなく なっても しらんぞーー ーーーーっ!!!(何に?)
2012-01-20T01:58:52+09:00 追記
久しぶりに確認してみると、「リッチスニペット・テスト・ツール」も schema.org に対応していました。このツールで対応しているからといって、Google のクロールに使われるかどうかも不明ですけれど。
余談: 冒頭の写真に付けたキャプションは、「スキーマ・オーグ──早すぎたんだ!」を うまいこと発音していただけると、意図が伝わるかと存じます。