『ザ・センチネル』
.:. ザ・センチネル -陰謀の星条旗- .:. 公式サイト
これは、サスペンスらしいサスペンス映画です。
141年間、裏切り者が現れなかったシークレット・サービス。しかし冒頭で、大統領暗殺計画に関わっている者がいるらしいことがわかります。
そこで、調査員のデヴィッド・ブレッキンリッジ(キーファー・サザーランド)が中心となって捜査する。
その過程で、彼の恩師であり現職シークレット・サービスのピート・ギャリソン(マイケル・ダグラス)が第一容疑者として名が挙がる──。
この、キーファー・サザーランド V.S. マイケル・ダグラスという構図が、まず面白い。
「ある事情」があって、ピートも完全にシロとは言えず、段々と窮地に追い込まれるところが、ハラハラします。
ネットでの評価がどうも低い作品ですが、最後のほうまで真相がなかなかわからず、ドキドキする展開で楽しめる作品です。
- ザ・センチネル 陰謀の星条旗
- マイケル・ダグラス キーファー・サザーランド キム・ベイシンガー
- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007-02-02
- 楽天ブックス: ザ・センチネル 陰謀の星条旗
- Yahoo! ショッピング: ザ・センチネル 陰謀の星条旗
by G-Tools , 2007/08/18
犯人は誰だ?
最後のほうまで内通者がわかりません。
そして──これは脚本がいいのか演出が悪いのか、途中で何度も「おや?」と思うシーンがあり、誰が裏切り者なのかわからなくなります。
ぶっちゃけていうと、途中までは誰が内通者でも話が成り立ってしまう。それで、けっこう怪しい人物がいるのですが、はたして、初めからその人物を「怪しがらせよう」としたのかが見えてこない。
簡単に言うと、演出ミスなのだと思いますが、そのおかげで犯人が隠されるという、珍しいパターン(笑)
でも、最後のほうまでハラハラドキドキできたので、怪我の功名というかラッキィですね。
逃げるマイケル、追うキーファー
やはりこの映画の見所は、容疑者のマイケル・ダグラスが逃げて、調査員のキーファー・サザーランドが追うところ。
両方ともエリート中のエリートだけあって、頭脳戦が楽しめます。
──とはいえ、追う側が優勢だったらすぐ捕まるわけで、マイケルのほうが一枚上手な逃げ方です。
けっこう大胆な方法で味方に接近したり、わざと地方のインターネット・カフェまで行って情報収集するなど、2006 年版『逃亡者』といった感じ。
光ったシーン
一番のお気に入りシーンは、マイケル・ダグラスがある人物を訪ねるところ。
自身の潔白をはらすために、タレコミ屋の居場所を探す。その過程でタレコミ屋の母親を訪ねる。
くじに当選して 100 万ドルが当たったので本人に連絡して欲しい、とだけ母親に伝えて帰るのですが──。
その後の母親のセリフでゾッとしました。この母親にして、この子あり、というか。
さらに、その後のマイケルの行動も凄い。世の中には、決して敵に回してはいけない人がいるのだな、とつくづく思いました。
哀れな人
さて、演出上の「あれ?」が多い作品ですが、一番気になったのはここ。
最後のほうで、マイケル・ダグラスが、ある人物を足蹴にします。
──これ、なかなか味わい深い。
マイケルが、どういう心境で足蹴にしたのか。そして、蹴られた人物は死の間際なのですが──どういう思いで死んでいったのか……。
なんとなく、マイケルの心境もわかりますが、これは、意味のない演出ですね。マイケルが、必要以上に冷酷非情な人物に見えてしまう。
といった、「あれ?」というかアラが多い作品ですが、それはそれで愛すべき映画です。