諫山創 『進撃の巨人』
(森の小屋にも──絶望が満ちていた)
ひとことで言えば「悪趣味な作品」ですね。そして自分は「センスの良い悪趣味」が大好きだ。だから『進撃の巨人』も大好物です! 文句なしに面白い。
正しく「少年マンガしている」ことも注目すべき点です。戦闘シーンが素晴らしい。
よくある「技名を叫ぶ」→「ドンッ! と効果音」→「スタイリッシュに決めポーズ(どやぁ」みたいな、肝心の部分を描かないゴマカシで逃げていません。むしろ戦いの場面を「描きすぎ」ていて、直視しにくい。
この作品に登場する「巨人」の不気味さは群を抜いています。たとえばラスボスと思われる「超大型巨人」は、胴体も足もしっかりとした筋肉質(なにしろ筋肉が見えているくらい)なのに、腕が異常に細い。
ほかの巨人も手足のバランスがデタラメで、一目見て「ヒトじゃない」ことがすぐに分かります。まるで人間のように個性が豊かで、「生理的にイヤな顔」をした巨人が いろいろと楽しめる。
外見だけではなく設定も最悪に「いい趣味をしている」巨人については、あとで あらためて書きます。
公式サイトの「コミックス」から第 1 話が試し読みできるため、どうぞ ご覧ください。サイトの作りから『進撃』に かける意気込みが感じられますね。それだけの価値がある作品です。
進撃の巨人 公式サイト
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