『HUNTER×HUNTER』 No.346 「選択」
現実世界では何年かぶりの顔合わせが実現です!
どれほど この時を待っていたか! という読者の期待に対して、作者が どう応えたのかが見どころの一つでした。なにしろ冨樫 義博先生だからなぁ……。
また、新しく名前の判明した人物も何人か います。
さらには新キャラの登場──と めまぐるしい新展開の中でも、一番の見るべき点は「いまの主役は誰なのか」でした。はたしてゴンは復活なるか──?
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ようやくゴンが主人公らしく目立っていました!
彼の年代に合った「子どもらしい笑顔」を見せていたし、積極的に家事手伝いをする「良い子」の一面も見られました。
でも、そんなに喜ばしい復帰でもありません……。
カキンの 第四王子の動く姿も描かれています。
こちらは、第一印象から変わらない「やっぱりな」という好みの持ち主でした。やはり、クラピカの悲願達成は困難を極めそうです。
懐かしい人物が再登場しました!
作中の時間ではなく現実時間で何年ぶりかの人物が出ています。過去の回想シーンでは、ある意味「新登場」と言っても良いくらいに若い姿が描かれている。
主人公が不在の状態も終わりを迎えつつありますが──、予想もしていなかった事件に度肝を抜かれました!
「暗黒大陸」の「厄災」も驚異を見せ始めている。
不安は つのる一方ですが、それ以上に期待して先の展開を待っています! 今回は みんな座って話しているばかりだけれど、それでも面白いんだよなー。
懐かしい人物が 2 人(3 人?)も再登場です!
あまりにも久しぶりすぎるし、もう舞台が大きく変わるから、今後は当分 出てこないかと あきらめていました。とくに そのうちの一人は、最後にしゃべったのは いつだったっけ?
ヒントは、ゴレイn …… ゼパイr …… モタリk ……!(じゃないことだけは確実だ)
現在の「ジャンプ」には冒険ものが多い。
おおざっぱに言えば「新大陸を目指す話」が、『ONE PIECE』・『トリコ』・本作品の 3 本も連載しています。
この「話カブりすぎ」(※)の状況は──非常に望ましいと思う。やはり少年マンガは、少年に夢──まだ見ぬ未来の新天地に挑む志──を見せて欲しい。
(※→船のデザインは、「羊」「タコ」「クジラ」──とカブってなくて良かったなー!)
個人的には『ステルス交境曲』のドロドロしたダーク展開は大好物ですが、こればっかり載っていたら「ジャンプ」じゃないからね!
さて、そんなタワゴトや某アイドル・グループとも関係なく(棒)、今回も先が気になる面白さです!
久しぶりに本作品がセンタ・カラーを飾りました!
──まがまがしいオーラをまとったオッサンのイラストは、「飾る」とは言いにくいけれど。そこがまた『H×H』らしいし、冨樫 義博らしいところです。
内容も冨樫先生らしく、「描かないで魅せる表現力」が素晴らしい! なにしろ 2 年以上も作品を描かなかったから──というわけでは(以下略)。
なんと新キャラも登場(※)して、盛り上がっていく「暗黒大陸編」です!
『H×H』ファン必見の劇場アニメですよ!
「ヨークシンのオークション編(幻影旅団編)」よりも後・「グリードアイランド編」の前を描いています。とくに物語の中心人物であるクラピカやキルア・幻影旅団のファンは大いに楽しめるはず!
「クラピカ追憶編」の場面もチラッと出てきました!
「クラピカの緋の眼が奪われた? どうやってだよ!」「ウボォーギンやパクノダも出演? はぁ!?」
──と「週刊少年ジャンプ」で情報を見るたびに幻滅してたし、アニメ版の『HUNTER×HUNTER』は初めてです。ところが納得できる展開で観て良かった!
少年の繊細な心を描く しんみりしたシーンや派手なバトルのメリハリが良く、「冨樫 義博作品らしさ」を感じます。
劇場版オリジナルのオモカゲ(声: 藤木直人)とレツ(平野綾)も良かった! とくにレツの演技が『H×H』世界に なじんでいましたね。
第 32 巻も激動の展開で新しい世界も見えました!
とうとう「選挙編」にも終わりが見え始めて、キルアもゴンの近くまで来ています。しかし、どんな想定外の出来事が待っているか読めません。
冨樫義博作品に限っては、まだ油断はできないぞ──。
──作者のコメントが もっとも予定外だったけれど。
なぜかネコのイメージの重なっているジンが表紙でした。
ジンは「亥(い / イノシシ)」だけれど、たしかに猪突猛進する性格では ありませんね。気まぐれなネコが似合っています。ヒゲが生えているし(そこォ!?)。
しかし、ネコは気ままに旅に出ることは少ないでしょう。ウチの歴代猫たちは「この世で一番高いところ」へ旅立ったけれど、それ以外では帰ってくることが多い。
この連載も戻ってくるはずです! ──たぶん。
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Reviewer: あじもす @asiamoth,
劇場版アニメ・『緋色の幻影(ファントム・ルージュ)』や本編に直結する重要な物語は、今回の後編で終了です。
子ども時代のクラピカと親友のパイロは、いよいよ村の外へと飛び出しました! 試験は無事に合格できるのでしょうか? それとも──。
「劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)」公式サイト
前編はワクワク感があったけれど、この冒険の「先」を知っているから、なかなか気軽には楽しめなかった。
ところが、読み切りの結末は興味深い! もしかしたら、「クルタ族の眼球を奪ったのは幻影旅団」という前提が崩れるかも しれません!
劇場版アニメ・『緋色の幻影(ファントム・ルージュ)』に つながる『H×H』の読切「週刊少年ジャンプ」に掲載されました!
クラピカが子どもだったころの話です。さぞかしクソ生意気な おガキ様──かと思いきや……?
「劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)」公式サイト
クラピカが「外の世界」へ冒険に出る話のため、どことなく本編の第 1 話と ふんいきが似ています。ちょうど『HUNTER×HUNTER (31)』が出たばかりだし、この機会に最初から読み始めても良いでしょうね。
お気軽に楽しめる作品とは言えないけれど、多くの人に『HUNTER×HUNTER』の素晴らしさを知って欲しい! それが感想を書き続けている理由です。