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HUNTER×HUNTER No.336 「解除」 (週刊少年ジャンプ 2012 年 12 号)

158/365 In the mood for dancin'... 帰れる家が あるのは良い──崩壊寸前でも

今回は もつれた糸をほどくように、スルスルと謎が解けていきました。またトリックを見抜けなくて くやしい!(にっこり)

たとえに出した「もつれた糸」と同様に、「ほどけた姿」(答え)は見れば分かる。それなのに気がつかなかった。いつもながら その見せ方がすごい!

バクマン。』で、何話か連続する「シリーズ物」の話がありました。あらかじめ謎の伏線を序盤で見せておいて、最後に解く──という作り方をする。シュージンは 5 話連続の話を書きました。

バクマン。 #97-1 「ラストと暗号」 犯行予告とデザートのプリン | 亜細亜ノ蛾

今回の『H×H』を読むと、最低でも 10 話以上も前からワナが仕掛けてあったと分かります。それも、放置しておいた「伏線モドキ」を無理やり つなげたのではなく、最初から回収するための伏線を張っている。

そりゃ、何十週も休む必要がありますよね!

わずかな違和感

イルミがナデナデでは軽すぎると言う姿は、想像すると似合わなさすぎて笑えます。自分も No.323 と No.324 の時点で、「お願い」と「おねだり」との差に違和感を覚えていました。

同じ人物には「お願い」のあとに「おねだり」は来なかったという「尻ぬぐいは別の者ルール」も、下の感想で何となく気が付いています。

HUNTER×HUNTER #323 「依頼」 たびたび道連れ 情はなさげ | 亜細亜ノ蛾

ナニカに「命令」さえすれば なんでも願いが叶う──という予想も No.324 の感想で書きました。ただし その時は、ここ数話分が無意味になるという理由で否定している。残念だなー。

HUNTER×HUNTER #324 「執事」 友がいる向こうへ・届かない声 | 亜細亜ノ蛾

明かされていた答え

いろいろと惜しいところを突いているのに、まさか母親を人質にした「二択」がすでに「命令」だったなんて、まったく考えもしませんでした。

こんなに堂々と手品のタネを見せているのに気がつかない。これぞ冨樫マジックです!

前回の感想でキルアに残された最後の手段として、「命令」が出てくるのでは? なんて \ドヤッ/ と書いた自分がピエロでウケる。おもしろいなー、自分って(自画自賛)。

HUNTER×HUNTER #335 「決定」 シャイや謝意より誠意 | 亜細亜ノ蛾

一投即発

イルミがキルアを問い詰める場面からは、一コマごとに「──どうなる!?」と緊張して、なかなかページをめくる指が動きませんでした。まさに一触即発──どころか、お互いに手を触れずとも相手の命を奪える。

ツボネとアマネの位置も絶妙で、イルミが どんな角度から攻めてきても最大限の防御・攻撃が できます。こういう こまかい部分の描写面を抜いていない。──まだ「針人間」が残っていたら微妙でしたけどね。


イルミがキルアごと管理するという提案(という名の脅し)は疑問です。そこまではシルバやキキョウも望んでいないはず。アルカ──ではなくナニカは「ゾルディック家の所有物」だ(と彼らは考えている)けれど、キルアは違うからです。

キルアの頭に針を刺したイルミを放置していて、何をいまさら──という感じですけれど。イルミの暴走をわざと泳がせているのか、それともシルバですら彼を制御できないのか──。

瞬間、体、離れて

ナニカが見せた「瞬間移動」系の念能力は、過去に何人も持っていました。ただし、どの人物にも制限が付いています。

たとえばレオリオの「拳」(こぶし)は瞬間ではないし、グリード・アイランドに出てきた海賊もリングの上だけだった。あの島を管理するゲーム・マスタであれば国外へも飛ばせるけれど、専用のカードを使う必要がある。

それに対してナニカは、おそらく制限無しで誰でも・いつでも・どこへでも強制的に移動させられるのでしょう。この仮説が正しければ、「ゴレイヌを宇宙へ飛ばせ!」も できるはず(それなんて鬼頭莫宏作品?)。

──そのうちゴレイヌは考えるのをやめた


強欲ヤスハ先輩の億万長者願望(No.322 「兄妹」)により、移動させる対象は人間に限らないことも証明されています(飛行船の操縦者を操った可能性あり)。たしかに敵なしですね。

さらに、あれだけの状態からゴンを完治させた疲れで眠っているナニカも、キルアは すぐに起こせている。キルアの「命令」とナニカの能力には際限がないようです。

悪意を持った人間であれば、絶対にナニカを諦めない。

ただ、イルミの身体能力であれば、キルアが「命令」を言い終える前に針を何本か投げられたのでは? そうしなかったのは、兄の最後の優しさか──(あ、でもナニカへ投げれば良いのか)。

ナニカの涙

ナニカは「人間」なんだろうけれど、キルアの「もう… お前は… 出てきちゃ ダメだ」の場面は、まるで人語を解する動物との別れを描いた作品──あるいは『E.T.』などを思わせます。

エイリアンのように人間味が無くて不気味な存在なのに──、なぜだろう、ナニカが寂しく言う「キルア… スキ」で泣けてくる……。こういう涙腺攻撃は、ベタな ほうが効く。

──その目に浮かんだ涙が乾ききらないうちに、「モルスァ」のコピペみたいだな──とも思ったけれど。

モルスァとは (モルスァとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

初めてナニカが泣く表情を見て、彼女(?)の顔がヘア・バンドと対応している可能性も出てきました。いつかナニカも、「(^o^)」の表情ができるのだろうか……。

ナニカ
「今日マックで見たキモい男うp します (^o^)/」→炎上(家が)

アルカ☆マジギレ

今回は本当にページをめくるのが恐い!

アルカが目覚めた時の、キルアの顔も不吉だった。半身であるナニカが引っ込んだことで、アルカも一緒に永眠したのでは──と想像をしてしまう。

そして次のページへ行くと──かわいらしい ふくれっ面なアルカですからね! 国民の半数(おもに男)が萌え死んで国が傾くわ!

もう だまされないぞ──と身構えていたのに、「パン !!」で「アルカを叩いたのか?」と引っ掛ける。まさかイカルゴが瞬間移動してきたとは思わなかった(違)。冗談は さておき──。

「アルカもナニカも守る」ことは、キルアが自分自身に誓っていました。自分で自分を裏切ったことになる。ここでアルカに叱られなかったら、キルアは一生 自分を嫌い続けたかもしれません。

素直に反省して謝ったキルアは素晴らしい!

そして、この時になって初めてキルアは、ちゃんとナニカに向き合って・心を開いて話したように思います。子どものころは ともかく再会してからは、心のどこかで おっかなびっくりな感じがしていました。

ナニカを呼ぶ者

前回の感想でも書いたように、「ナニカの能力を消してくれ!」という「命令」が最終的なナニカへの対処かと予想していました。No.322 でも同じ事を考えついている(ただし「アルカの念能力をなくして!」だった)。

HUNTER×HUNTER #322 「兄妹」 ブラック・オア・ホワイト | 亜細亜ノ蛾

だからアルカが目を覚ました時点で、もうナニカは二度と出てこないと思っていました。ナニカの能力は自分自身には無効なのでしょうかね。いずれにせよ、また会えて良かった!

おわりに

他の奴の 「お願い」なんか もう聞くな!」というキルアの「命令」は、今後も ずっと有効でしょう。警戒令は解除されたし、これで誰かがナニカを悪用することもなくなった──のかな……(不安)。

アルカが「おねだり」を続けるかどうかも気になる。

ナニカを呼べる人物は、キルア以外ではアルカだけだと思う。突き詰めると、彼女が「おねだり」をしなかったら、一生キルアとアルカだけの秘密だったような……。

新説: 悪の元凶はアルカだった!

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