小畑健一覧

バクマン。 #17-1 「バトルと模写」 見吉の優しさと胸

『バクマン。』 17 ページ 「バトルと模写」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 02 号)

事実は小説よりも奇なりという言葉がある。本当にそう思う。

自分のまわりで今週は いろいろなできごとがあった。小説にしてまとめれば、軽く文学賞くらい三つは取る自信がある。問題は、村上春樹をゴーストライタとして雇えるかどうか、という一点だけだ。冗談はさておき、ハルキ的な不思議な毎日だった。いつか、何かの形で発表したい。

事実や小説にマンガも負けておらず、『バクマン。』は今回も面白い。最後の展開に意表を突かれた。いつものように感想を複数に分けて書くので、それはまた明日……。

続きを読む


バクマン。 #16-3 「速報と本ちゃん」 落ち込む二人と天才・エイジ

『バクマン。』 16 ページ 「速報と本ちゃん」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

申し訳ないことに、まだ先週分の感想です(誰に対しての謝罪?)。

もう今週の『バクマン。』を読んでラストに驚いている中、先週分の感想を書いた。なるべく、「16 ページ」を読んだ時点での自分を呼び起こして、イタコ状態で書くのは大変だった。

同じような、それでいて似ていないような話で、野火ノビタさん(榎本ナリコ – Wikipedia)が旧・劇場版エヴァの制作サイドにいながら、それを忘れて作品を批評した、というエピソードが最高に面白い。どんな心理状態だったのか、想像も付かない。このあたり、また書こう Q。

さて、「16 ページ」終盤の見どころは、サイコー・シュージンと新妻エイジとの差を見せつけられた場面である。この差は大きい。とうてい、すぐに埋められる差ではないように思える。二人がエイジに迫り、追い抜く日は来るのであろうか……。

続きを読む


バクマン。 #16-2 「速報と本ちゃん」 服部の知らせと真剣さ

『バクマン。』 16 ページ 「速報と本ちゃん」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

昨日と同様に「16 ページ」の感想を書く。そして、明日にも続く……。

中盤の感想では、何かに真剣になることについて書いた。自分には、特定の物事にそこまで熱くなった覚えがない。だから、熱く生きているサイコーとシュージンが、目にまぶしい。

『バクマン。』の感想を書いていて、いつも思うことがある。それは、シュージンの人柄だ。彼自身は自分を悪いヤツと評価しているが、そういう人ほど優しい。優しい人間ほど、自分の悪いところが目につくからだ。それでいて、他人の欠点を責めたりしない。自己中心的で短気なサイコーとコンビを組んでいられるシュージンは、本当にいいヤツだ。

今年の個人的なベストキャラは、シュージンに決まりである。

続きを読む


バクマン。 #16-1 「速報と本ちゃん」 サイコーの焦りとアンケート

『バクマン。』 16 ページ 「速報と本ちゃん」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

「本ちゃん? ここでまた新キャラか !?」と思った人は──いないだろうな。

ホンチャン(ほんちゃん) – 日本語俗語辞書

名古屋生まれの三重県人である自分でもすぐに意味が分かったけど、何弁の言葉なんだろうか? 「アメちゃん」で有名(?)な関西弁っぽいような、そうでもないような……。

今回は、いろいろな所で耳にする「ジャンプはアンケートの結果を重要視する」話について深く語られた。賛否両論あると思うが、ジャンプのマンガ読みとしては見逃せない。

続きを読む


バクマン。 #15-3 「送信と返信」 見吉の命名と服部の自信

『バクマン。』 15 ページ 「送信と返信」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 52 号)

長々と書いてきた 15 ページの感想も、今回で終わりである。

感想を分割するようになってから、ジャンプを読み返す時間が飛躍的に多くなった。週の半分はジャンプマンガの感想を書いている。書き終わってからも、面白いポイントを読み逃していないか、チェックを続けているのだ。

「もっと ほかにすることはないのか」と声が聞こえてきそうだ(幻聴?)。たとえば、オカンから(それはある)。

書を捨てて街に出てみる。そこに待ち構えているのは、インフルエンザや風邪などのウィルス・財布の中身を狙う商店・「アートとかに興味ある?」といったところだ。

さぁ、おウチに引きこもってマンガを広げよう。完全なる自由な世界──脳内に逃げ込むのだ。

続きを読む


バクマン。 #15-2 「送信と返信」 初めてのメールと原稿料

『バクマン。』 15 ページ 「送信と返信」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 52 号)

昨日に続いて 15 ページの感想を書いた。書きたいことを厳選しているはずだが、長文になった。そのため、明日も続く……。

今回の見どころは、亜豆のメールだろう。授業中のノートでもそうだったが、いかにも女の子らしいメールだった。それに対するサイコーのメールは、これも中学生男子らしいニオイがして微笑ましい。

何というか、こういった「もう二度と味わえない青春の日々」を見せられて心を痛めた時もあったが、いまでは平気だ。不思議である。もっとも、実際には「そんな清秋の日々はなかった」のだが……。

昨日の感想では、サイコーがマンガ家を目指す理由が不純だ、みたいに書いた。よく考えると、シュージンもほとんどお金のためだ。お互いさま、である。それに、オンナのためカネのためって、素直と言えば素直だ。

続きを読む


バクマン。 #15-1 「送信と返信」 メールとシュージンのヘッドホン

『バクマン。』 15 ページ 「送信と返信」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 52 号)

シュージンがいつも身につけているヘッドホンに、珍しく型番が書いてあった。「SONY MDR-XD100」らしい。

photo

SONY MDR-XD100 ヘッドフォン
ソニー 2004-10-21

by G-Tools , 2008/11/24

意外とチープなモデルなので驚いたが──よく考えると、シュージン(の家)は裕福ではないのだった。今週号では原稿料の話も出てくるので、そこに つながっているのかもしれない。

対象的に、光熱費込みで仕事場を与えられるくらい、サイコーは裕福だ。シュージンが言う「血」も持っている。そして、なによりサイコーがマンガ家を目指す理由は「好きなコと結婚するため」なのだ。──なんか、腹が立ってきた……。がんばれ、シュージン!

続きを読む


バクマン。 #14-3 「御馳走と卒業」 サイコーの問いと亜豆の答え

『バクマン。』 14 ページ 「御馳走と卒業」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 51 号)

しまった! 来週は月曜日が休みである。そのため、もう「来週のジャンプ」が店頭に並んでいる。コンビニで肉まんと一緒に買ってきた。肉まんうめぇ wwwww ──じゃなくて、先週分の感想がまだ書き終わっていない。

ということで、昨日の続きで 14 ページの感想を最後まで書く。

自分は、中学校の卒業には特別な思い入れがある。ようするに「昔は良かった」。そのため、今回の感想は「自分語り」の量が多めだ。興味がない人は読み飛ばしてもらうとして──。

最後の二行だけは目を通して欲しい。ほかに あまり見ない感想ではないか、と思う。

続きを読む


バクマン。 #14-2 「御馳走と卒業」 シュージンの夢と見吉の涙

『バクマン。』 14 ページ 「御馳走と卒業」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 51 号)

昨日に続いて 14 ページの感想を書く。また長くなったので、終盤は明日に持ち越した。

東京には何度か行ったことがある。自分は三重県に住んでいるが、新幹線だと居眠りする間に着く。車では──助手席で熟睡している間に到着である。そのため、ずいぶんと近く感じるのだ。地図上では、かなりの距離が離れているのに──。

そんな自分から見ると、今週号の展開には疑問がある。同じことを思った人も多いのではないか。

ただ、「隣町や他県よりも、隣の家のほうが遠い」と思うことはある。最近になって引っ越したが、以前のアパートには 20 年以上も住んでいた。しかし、隣人のことは何一つ知らない。たぶん、街で会っても気が付かないだろう。

「気軽に行ける範囲」とは、単純な距離だけでは測れないものだ。心と心の間隔は、なおさら──。

続きを読む


バクマン。 #14-1 「御馳走と卒業」 バトルマンガと頼もしい服部

『バクマン。』 14 ページ 「御馳走と卒業」 (週刊少年ジャンプ 2008 年 51 号)

珍しく風邪を引いた。病気に対する免疫力も落ちて、「ブログ書きたくない病」にかかってしまった(Tumblr はオーケーだけど)。よって、このブログのウリである「毎日更新」の頭に「ほぼ」を付けるしかない状況になったのだ。まぁ、読者の大半が気にしないだろうし、何日も休まないようにしよう。

今回の『バクマン。』は今後の展開の鍵になりそうな場面が多い。

前半は地味なのだが、じつにこの作品らしい場面で味わい深い。それに、服部の言葉が心強く感じた。こんな編集者が付いてくれたら、面白い作品ができるのは当然だ──と いかないところがマンガの難しさである。

面白いマンガって何だろう? マンガの面白さは どこにあるのだろう? ──これからずっと自分は考えていくだろう。そして、ほかにも多くの人が影響されるに違いない。『バクマン。』以降のマンガ界が変わることを望む。

続きを読む