『バクマン。』 28 ページ 「協力と条件」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 15 号)
サイコーとシュージンは、たった一か月でコンビ解消から再結成になった。早すぎる展開にも見える。
しかし、この年ごろの一か月は、われわれオトナが想像する以上に長い。その半分もあれば、ガラッと変わってしまう。
茨木のり子さんの『詩のこころを読む』の一節を思い出した。
少女時代「あなたが側(そば)に来ると、さあさあと血の流れる音まで聞こえてくるようだ」と老いた人に言われ、なにを寝ぼけたことをと聞き流してしまったのですが、いまや、若い人と話をしていると、新品のポンプでたえず汲みあげられる新しい血の流れ、とどこおりなく駆けめぐっている潺々(せんせん)の音が聞こえるようになりました。
『詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)』 p.171
安西均の詩・「新しい刃」に言及した言葉である。「詩のこころ」はサッパリ分からない自分だが、この新しい血の流れ
という感覚は何となく分かる。──そういうトシになってきた、ということか……。
子どものころの自分は、何時間でも好きなことに没頭していたし、面白い物を求めて歩き回っていた。熱しやすく冷めやすい性格のためか、好きな物もコロコロと変わる。
その頃の自分だったら、邪道の SF 物から王道バトルに変更し、また王道の推理物へと変わる──という 2 人の感覚にもついて行けたはずだ。しかし、今の自分には「──すごいなぁ」という、ため息混じりの感想しか出てこない。

















