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ターミネーター 4(Terminator Salvation)

The Resistance (by Dunechaser) (by Dunechaser)

このブログの「映画」カテゴリィをご覧いただくと分かるとおり、自分は一時期、毎週かかさず数本の映画を見て、感想を書き続けてきました。まるで何かの修行のように……。

それが急に映画を見る本数が減り、なんと、半年以上も映画を見ていません(ヱヴァンゲリヲン新劇場版: 破が最後)。自分でもビックリした。

そんなことはさておき、『ターミネーター 4』は面白かったですよ! 劇場の巨大なスクリーンで見なかったのが、ちょっと残念です。「あのバカでかいヤツ」は、劇場で見たかった。

映画を見るときは、なるべく前知識を入れないようにしています。それでも、「『4』のストーリィ上は、『3』をなかったことにしている」と公開前にウワサを聞いていました。ところが『4』を見てみると、何のことはなく『3』の続きという感じです。細かく見ると、『3』とはムジュンするのかな?

さて、いよいよ「審判の日」のあとの世界です。マシーンたちが街なかを歩き回り、人間を駆除・あるいは捕獲する世界の中、ジョンは生き残れるのか……? そしてそんなことよりも(えー)、「あの人」は登場するのか──それとなく、感想を書いてみました。

「世紀末」的映像美

いまの自分は、完全に興味の対象が写真へと移っています。そのため、映画を見ていても「連続した写真としての表現」という認識をしてしまう(まったく間違ってはいないけれど)。

『4』は「ブリーチ・バイパス」という銀塩写真時代の手法が使われている、と聞きました。どんな映像になっているんだろう? 自分のコンピュータに DVD をセットする瞬間まで、ワクワクしていました。

Photoshop で「銀残し」(ブリーチ・バイパス)を再現する方法 : 亜細亜ノ蛾

──が、いざ本編が始まってみると、「銀残し的な映像」がそんなには強調されていません。まぁ、ちょっと「黒が濃い?」みたいな。『マトリックス』を初めて見たときに感じる「(仮想現実上の)世界が緑色っぽい!」という映像的なインパクトは、『4』には感じませんでしたね。

おそらく CG の産物であろうターミネーターたちのナメラカな動きも、じつは本物の火薬を使った(!)タンクローリィの爆発も、それほどスゴいとは思いませんでした。──もう、われわれのような現代映画人と未来の子どもたちは、心の底からおどろける映像は、見られないのでしょうか……。

と思っていたら、最後の方でビックリする。

「あの人」登場!

そう、『ターミネーター』シリーズといえば、「あの人」ですよね。「あの人」抜きのターミネーターは、ちょっと寂しい。

ただ、現在の「あの人」がそのままの状態で出てきても、それはそれで──物悲しいものがあります。子どものころに大好きだったアイドル歌手の、「いまのお姿」を見るような……。

そこで、すべての『ターミネーター』ファンが一番望むような姿で、我らが T-800 は登場します! おそらく、アレ以上の解答はあり得ないでしょう。制作者側には「よくやったな!」と言いたいし、「あの人」に対しては「よく許可した!」と感謝したくなります(超・上から目線)。

ジョン君の人生

それにしても……。スカイネットからすると、「殺したいリスト」の心のベスト 10 第一位は、いつもジョン・コナーです。あの手この手で抹殺しようとする。

一方のコナーくんは──いつもマシーンに助けられています。『2』『3』では「あの人」の顔をした T-800 と T-850 に。そして『4』では──まぁ、見てのお楽しみということで。

「人の力を超えた存在」と戦う作品を作る場合、どうも日本では「未知の力を自分の中に取り込んで戦う」傾向があります。『デビルマン』や『』などが有名ですね。

ところがアメリカ映画の場合は、「未知の相手をパートナとして一緒に戦う」ことが多い気がします。本作『ターミネーター 4』もそうだし、『トランスフォーマー』・ちょっとキワドイけど『アイ,ロボット』とか……(ムリがあるなー)。

このあたりは「自分たちと異なる存在(外国人)の受け入れ方」や「戦争・戦友の考え方」の違い、といった観点から書くと、1 冊の本になりそうな気がしました。──が、あまりにも例外が多すぎるので、たんなる思いつきとして封印しておきます。

そんな事を言ったら、本作に出てくる重要人物・マーカスの存在は、両方に当てはまりますからね。最初からハタンした考えだったようです。

絶対安全な主人公たち

全体的に面白かったのですが、見ていて不満な部分もありました。それは、「マシーンが優しすぎる」ことですね。

観客からしてみれば、「ジョン・コナーが死ぬわけがない」という前提で見てしまいます。おそらく、主人公の仲間たちも大部分が生き残るだろう、と。ましてや、もっとも重要人物であるカイル・リースなんて、チート・コマンドで何重にも保護されている、と分かって見るわけです。

──それでも、まぁ、ちょっとオカシイな、と思ってしまう。ジョン・コナー役のクリスチャン・ベールは、映画『マシニスト』で機械工を演じていたので、機械から好かれているのでは。

T-800 がまだ誕生していない時代なのに、どう見てもそれ以上に強そうなデカいマシーンが出てくる。それなのに、なかなかジョンには着弾しません。そうかと思えば、いち早くカイルを見つけた偵察機には、攻撃する装備がないという……。

スカイネットは、いろいろと手の込んだことをして、ジョンを追い詰める。そこで我らが「あの人」でトドメを刺そうとするのですね。なかなかシャレた事をするコンピュータですが、画面にポップコーンを投げつけながら、こう叫びたくもなりました。

「毒ガス使え!」

──ああ、でも、この手の映画では、「やはり、最後の敵は同じ人間だったな」となりがちです。でも、『4』はそうならなかった。『ターミネーター』シリーズは一貫して、「マシーン対人間」の作品だからです。そこがブレなかったのは、良かったですね。

ジョンやカイルの敵が人間だったら、もうとっくの昔に──

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