#### 東野圭吾氏は初
自分は、ミステリィというと森博嗣氏の作品ばかり読んでいます。まぁ、趣味なので好きな作家の作品ばかり読むのもいいですが、たまには他の作家さんも。
──ということで、同僚から借りてきたのがこの作品。
タイトルからは想像が難しいですが、ミステリィの「お約束」をパロディにした短編集です。
好きな漫画の感想、便利なアプリ・おすすめ商品の紹介
#### やりすぎだ
>『「四季」愛蔵版BOXセット』はやりすぎだと思った。([2006-10-16](http://www.dsl.gr.jp/~honami/diary/ “shj’s diary ~ 鯖不調のため tDiary 停止中”))。
>[雑記帖のにっき(2006-10-18)](http://ohkubo.s53.xrea.com/diary/20061018.html#p05 “雑記帖のにっき(2006-10-18)”)
という一文を、一瞬、「流行りすぎだ」と読み違え、「そうか、森センセの本は、やっぱり飛ぶように売れているのか」と思ったり思わなかったり(後者が有力)。
#### アサマシだ
どのくらい、やり過ぎなのか見てみましょう。
うむ。やり過ぎだ。
──「ポチッ」
ε( v `∀´) < ポチってなんだよ!
#### ショートショートを含む9作品
森博嗣作品は、すでに「四季」や「Gシリーズ」などが出ているのですが、何となく後回しにしています。読む本が無くなったら手を出そう、という。
ただ、短編は手軽に読めるので、『レタス・フライ』を読んでみました。──想像通り、何が「レタス」で「フライ」なのかは書いてありませんでした。──なんだろう?
ショートショートが5編も載っているのが珍しいですね。幻想的な作品が多く、いままでの短編集と、趣が少し違いますね。おちゃらけた作品もありません(それが少し残念)。
ここからは少しだけネタバレを含みます。
#### 手元に置いておきたい一冊
まず、絵本のような可愛らしい表紙と、コンパクトで独特なサイズが特徴です。これは、本棚にしまうことを許さずに、テーブルの隅やベッドの側に置いておくことを考えてデザインした、と想像します。
もちろん、表紙だけではなく中身も素晴らしい。
著名人の言葉や事例から、アイデアを出す発想法を提案しています。魅力的なエピソードがいくつも載っていて、ページ数が少なくても大満足でした。何度も読み返したい一冊です。
#### 森博嗣氏のブログ
森博嗣氏のブログを読んで、思ったこと。
森博嗣氏といえば、[すべてがFになる](http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%3FASIN=4062639246%26tag=asiamoth-mt-22%26lcode=xm2%26cID=2025%26ccmID=165953%26location=/o/ASIN/4062639246%253FSubscriptionId=08PWFCAAQ5TZJT30SKG2 “すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER”)を初めとした「犀川&萌絵」シリーズなど、多数の著作があります。
いわゆるシリーズ物の読者に対して、森博嗣氏はこんな分析をしています。
>シリーズを最初から通読されている人に限って、「最初から読むべきだ」とおっしゃるし、また、「最初から読んできた者だけにわかる面白さだ」と主張する。一種のコレクタ心理といえる。しかし実際には、シリーズを通して読んでいる人は、割合的には非常に少数であり、ほとんどの人は、書店にたまたまある本を手に取り、順番もあまり気にせず、また断続的に読む。「ほとんど」というのは、具体的には80%くらいのイメージ。
>[MORI LOG ACADEMY: コミュニケーション](http://blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/2006/09/post_681.php “MORI LOG ACADEMY: コミュニケーション”)
#### ラヴゼイ初体験
何となく敬遠していたラヴゼイを読んでみた。よかった。アリス萌え。終わり。──でいいと思う。
初版が87年発行、と古い作品です。しかし、決して中身は古びていませんよ。
#### あらすじ
第二次大戦中に起きた殺人事件。当時9歳の男の子だった主人公は事件について証言し、そのために彼が慕う人物は絞首刑に──。20年以上も記憶の隅に封印した記憶が、死刑になった人物の娘が彼の元に現れたことで解かれる──。
話としては地味な方で、時代背景もあまりなじみがないのですが、とにかく人物描写が丁寧で魅力的です。
#### 森博嗣のエッセイ集
発売から一年ほど経ちましたが、森博嗣氏のエッセイ集を読みました。
『[日経パソコン](http://pc.nikkeibp.co.jp/npc/index.html “日経パソコン Online”)』で連載していたエッセイの二年分をまとめた一冊です。
工作や道具にまつわる話に、作者の自宅で撮った写真が添えられています。まぁ、「一般的な自宅」にはとうてい存在しないような物が、たくさん出てくるのも、ファンにはお馴染みですね。模型飛行機や旋盤、蒸気機関車など。
『MORI LOG ACADEMY』のような感じ、といえば伝わる人は多いでしょう。
『~ACADEMY』のように日記のような内容ではなく、したがって「奥様がどこどこでん万円の何々を買って──」といった話は出てきません。ミステリィ、という言葉も(たしか)出てこなかったです。
作者が、工作という物を通じて見てきた世界とその哲学、などが書いてあります。
──といっても、専門知識がいる話ではなく、誰でも読みやすい内容になっています。
#### 舞城王太郎の入門編?
奈津川サーガの三作目、もとい、番外編という趣向。一作目に颯爽と(笑)登場した名探偵、ルンババ(番場)の中高生時代の話です。──などと書くと、一作目から読まないとなんのことやら、という感じですが、一・二作目とは独立した話です。
また、語り部である主人公・西村友紀夫が中高生なので、難解な表現は出てこないし、奈津川家の人間のように暴力的でもないので、かなり読みやすかったです。前作までの過激な表現は人を選びますし、「とりあえず舞城王太郎を一冊読みたい」という人は、『密室』から読むのがお勧めかも(自分はまだ三冊しか読んでいないですが)。
#### あらすじ
主人公・西村の友人、ルンババはお隣さん。ある日、ルンババの姉は飛び降り自殺をしてしまう。中学生でありながら、何度も難事件の解決に手を貸したこともある、名探偵・ルンババは姉の死の謎を解く。しかし、その後も二人の回りでは次々と殺人事件が起こり──
──という具合。
*感想が書きにくい*シリーズ第二弾! ミステリィ読み泣かせの作品でもあります。
前作の感想は[『煙か土か食い物』か石けん(ブラックジョーク)](https://asiamoth.com/200609072342/ “『煙か土か食い物』か石けん(ブラックジョーク) : 亜細亜ノ蛾”)で書きましたが、前作はまだミステリィの骨格を持っている作品でした。ギリギリ、ミステリィとして読めた。
『暗闇──』は、ミステリィとして読もうとすると、あっさりと*グーで殴られます*ね。『──ネウロ』を*推理物*として読むような、『スティール・ボール・ラン』を*スポ根物*として読むような(あ、それは読めるか)ものです。
しかし、物語に仕組まれた《ある仕掛け》について悩まされ、読了後に残る「してやられた感」、オチの突き抜けている感じは、ミステリィ的でしたね。
#### え!? なんで!?
誰にでも判るような、*話の食い違い*が出てきます。誤植? と思って読み進めると、また話の食い違いが。その《謎》は、最後に「判りやすい答え合わせ」で解かれることを期待していたら、ラストでグシャッと踏みつぶされました。
必死になって「何故?」を考えて考えて──
──なるほど。これが、舞城王太郎作品か──(意味不明)。
読み返すと、作中で主人公が語った「ある種の真実は、嘘でしか語れないのだ」というのが作者からの強いメッセージと感じました。
──うーん、やられた! 次も読みたい!
#### この記事のタグ(偽)
[またやられた!][ラストのイラストはやり過ぎ][ユリオ可愛いよゆr(ry]
#### ミステリィ、なのか?
これはなかなかレビューが書きづらい作品ですね。
主人公は海外で活躍する外科医で、彼の元に母親が倒れたという凶報が届きます。幸いにして生きてはいるものの意識不明で、どうやら主婦を狙った連続暴行事件に巻き込まれたらしい。しかも犯人は謎めいたメッセージを現場に残しています。切れ者の主人公が犯人に復讐するべく、事件を解明していく──というのが大まかなあらすじです。
あらすじだけだとミステリィそのものなのですが、いざミステリィと思って読もうとすると、
* トリックに「頭の体操」系の解りやすいパズルが使われている
* ミステリィ(作家)を揶揄するような表現が出てくる
* 怪しげな《名探偵》が出てくる
という感じで、ひょっとしたら、これはいわゆる「アンチ・ミステリィ」なのか、と思わせる書き方です。
読点(、)や改行をあまり使わず、福井弁が頻出する文体も独特で、ひょっとして読者を遠ざけたいのかな、と思いました。
暴力的な表現や性的な場面も出てきて、どうしてもそちらに目がいきます。しかし、「事件の謎を暴く」という部分もちゃんと書かれていて、最後にどんでん返しもあって、ミステリィとしても読めます。途中で放り投げるのは、もったいない作品です。