『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』 (Transformers: Dark of the Moon)
シリーズ最高のアクションとシナリオが見事でした!
アポロ 11 号による人類初の月面到着や、チェルノブイリでの痛ましい事故を、実在の人物を含めて劇中に登場させています。現大統領であるバラク・オバマ氏も登場しますが、その扱いの差にも注目ですよ!
前作までと同様にマイケル・ベイ監督の作品で、主役もシャイア・ラブーフで変わっていません。
しかし、ヒロインは前作までのミーガン・フォックスに替わって、ロージー・ハンティントン=ホワイトリーがサムの新しい恋人役を演じました。いったい何があったのか──。すべては謎に包まれています(棒)。
トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン #ミーガン・フォックスの降板 – Wikipedia
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Reviewer: あじもす @asiamoth,
英雄も恋には破れる
われらが主人公のサム・ウィトウィッキーが登場して以降は、「ツッコミが追いつかねェ!」と言いたくなるほどネタが満載でした。
- 世界を二度も救ったのに就職難民
- 一緒に活躍したミカエラに振られる
- ジーンズをはいて面接
- オトン・オカンの緑ジャージ
カーリー・スペンサーに出会った時期は、おそらくミカエラ・ベインズと まだ付き合っていたはずですよね。それなのに、カーリーを見た瞬間にサムは胸キュンしている。まぁ、自分でも同じ状態になりますけど。
たしかに、世界を救った有名なヒーローだろうと、現実的な女性は普段の生活しか見ません。前作では大学の場面は半日程度で、本作は いきなり卒業後だったから、その間のサムは平凡な大学生だったのでしょう。
そりゃ、振られるか……。
夫婦健在
劇中では「サムはミカエラに振られた」という話が 64 回くらい繰り返されて、逆に「こっちから切ってやったよ!」という制作サイドの声が聞こえました。こだまでしょうか?(違う)
それで、サムの両親が出てきた場面では、父親の俳優が替わったように見えてしまいました。ミカエラと別れたことを さんざん母親は言っていたのに、「カーチャンこそ、トーチャン取り換えとるがね!」とツッコミを入れたりして。
そう間違えるくらいに、サムの父であるロン・ウィトウィッキー(ケヴィン・ダン)は、前回までと印象が違います。ヒゲを生やして おとなしくなり、下ネタも ほとんど言いません。なんだかダンディな感じ。
──と思う間もなく、母親のジュディ・ウィトウィッキー(ジュリー・ホワイト)に引きずられて、いつものように親子 3 人で「夜の大運動会」談義に花を咲かせるのでした。めでたし めでたし……?
お笑い要員では終わらない
今回はサムの両親は出番が少なくて、その分だけシーモア・シモンズ(ジョン・タトゥーロ)とダッチ(アラン・テュディック)の漫才コンビが笑わせてくれました。
しかし この主人と執事のコンビは、優秀な能力と知識・経験で大活躍しています。サムのように、口先と度胸(と強運)だけでは ありません。
ジョン・マルコヴィッチが存在感を見せつけたブルース・ブラゾスも良かった! 彼らは笑わせるだけではなく、ちゃんと話の展開に つなげているからジャマに感じません。それでも──、
ジェリー・ワン(ケン・チョン)は高度すぎた……。
傾いたビルからの脱出
シカゴのビルを舞台にしたアクションが大迫力でした!
うねうねと不気味に動き回る「ドリラー」が好き放題に暴れ回っていて、「いや、こんなん生き残れやんやろ……」と何度も思いましたね。あの現場に自分がいたら、0.8 秒間で現実から I Can Fly! したくなります。
また、敵の「ディセプティコン」たちが意外と賢くて驚きました。倒壊寸前(のわりに長々と持ち堪えた)ビルを打ち壊して、人間たちを一気に全滅させようとしたのです。
ビルへ飛び込んでいった人間のほうが無謀だな……。
いや、あの「フライング・スーツ」で空中を泳ぐように飛ぶシーンは、無謀でもムチャでも美しかった! しかも、あれは CG ではなく実写らしいです! すごい!
- 映画レビュー 「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」 No Movie, No Life (映画・DVDレビュー)
- 『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』 – 映画批評ってどんなモンダイ!
さて、世にも珍しい(■国では よく見る?)「中折れしたビル」から、サムとカーリーやウィリアム・レノックス(ジョシュ・デュアメル)にロバート・エップス(タイリース・ギブソン)たちは、どうやって脱出するのだろう──とドキドキしながら見ていたら、
場面が変わって普通に道を歩いていた。
荒ぶる戦士たち
シカゴのビルでは宙吊りになっていた お茶目なオプティマス・プライムも、さすがに最後はビシッと決めている。それはそれで格好いいけれど──、
このシリーズは、かなり暴力的な ところが特徴です。
前作でもオプティマスは、「お前の顔をはぎ取ってやる!」とドスの利いた脅し文句を、本当に そのまま実行する野性的な戦い方を見せました。じつにアメリカンというか、ネイティブ・アメリカンな戦闘です。
タカラトミーの中の人も、これには苦笑い。
日本語版の吹き替えが玄田哲章さんだから、オプティマスの背後にアーノルド・シュワルツェネッガーの影が ちらつきました。
ほかの「オートボット」たちも、とても「正義の味方」とは言えない荒々しい戦闘を見せます。とくに、途中でディセプティコンと戦いながら店を爆破する場面があったけれど、店内に人が いたのでは……。
オートボットたちが地球を守っていることは事実だけれど、それでも市民たちが「出ていって欲しい」と願って当然だと思う。「オートボットのせいで家族を失った!」という人も、1 人や 2 人や 256 人どころでは ないはず。
それでも、メガトロンやスタースクリーム・ショックウェーブといったディセプティコンたちのほうが脅威です。シカゴを占拠した場面では、『第 9 地区』もビックリの「木端微塵製造マシン」が すさまじかった!
犠牲は尊い?
ヒーローを描く作品と言えば、『アイアンマン』シリーズのように「一般市民は巻き添えにしない」という暗黙のルールが あるように感じます。すくなくとも、ハッキリと犠牲者は描かない。
ところが映画版の『トランスフォーマー』は、むしろ気持ちが良いくらい豪快に犠牲者を出しまくりです! 言ってしまえば「戦争映画」なので、「尊い犠牲」は必須要素なのでしょうかね。あんまり尊んでいないけれど。
しかも、オートボットまで あっけなく命を落とすことにビックリしました。なんとなく、「正義の味方」側は全員が「奇跡的に生き残る」と思いますよね? ところが この映画では、そんな お約束は無意味だった。
おわりに
事実上、ディラン・グールド(パトリック・デンプシー)の命を奪ったのはサムです。とうとう自分の手を汚した英雄は、今後どうなるのか──。

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