『アイアンマン』は傑作アクション映画! 原作コミックとの違いにも注目!

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アイアンマン』 (Iron Man)

Iron Legion
すべてを手中に収めるのは──まさに鉄人への道

バツグンに格好良くて面白いアクション映画です!

仲の良い友だちや恋人同士とワイワイ騒ぎながら楽しめる映画でした。3 種類のアイアンマン・スーツが格好良くてアクションも派手だし、「良い人・悪い人・もっと悪い人」がハッキリとしていて分かりやすい!

家族そろって お茶の間で観るのにも向いていますね。1 箇所だけ「わぁ~お(はぁと)」なセクシィな場面も出てきますが、「のうこうな らぶ・しーん」は皆無です。アレくらい一緒に観られなきゃ、逆に問題かも?


監督はジョン・ファヴローです。続編の『アイアンマン 2』や『カウボーイ & エイリアン』も監督していて、ノリに乗っている映画人ですね!

主役であるアイアンマンの「中の人」を演じるのは、ロバート・ダウニー・Jrです。新生シャーロック・ホームズも当り役だった彼は、見事に変わり者の天才役をこなしました!

『シャーロック・ホームズ』は最高傑作のアクション映画! | 亜細亜ノ蛾

すでにアイアンマン』シリーズは 3 部作まで作られることが決定しています。さらには、来月・2012/08/14 公開予定の『アベンジャーズ』にもアイアンマンが登場しますよ!

新しいトニー・スターク像

主人公のアンソニー・“トニー”・スタークの配役として、ロバート・ダウニー・Jr を選んだファヴロー監督の目は素晴らしい! 制作側が一度却下した理由(ヒント: 年齢)も分かるけれど、彼以上の適任者は いません。

アイアンマン (映画) – Wikipedia

トニー・スタークは、天才発明家でありながら子どもっぽい変人──というシャーロック・ホームズと似た人物です。ただし、トニーは女遊びが盛んで派手好きですけどね。どちらにせよロバート・ダウニー・Jr が合うよなぁ。

このカオスな人格をほかに演じられる役者は──。

ゲイリー・オールドマンでは変人さが濃すぎるし、 トム・クルーズではスマートすぎるし、ブラッド・ピットでは町の自動車整備士です(二重に失礼!)。

フロム・ヘル』でシャーロック・ホームズ風の役を演じたジョニー・デップくらいでしょうかね。

『フロム・ヘル』 切り裂きジャック対シャーロック・ホームズ? | 亜細亜ノ蛾

仲間たち

トニー・スタークの仲間というと、まっさきに人工知能の J.A.R.V.I.S. が頭に浮かびます。──と言っても、どこに実体があるか よく分からないので、正確に言えば「声を思い出す」ですけどね。

なんでも独りで やりたがるトニーは、自分で作った人工知能を相棒にしている。自分のクローンを作ったようなものです。これは あらゆる天才技術者にとって、アイアンマン・スーツよりも欲しいモノなのでは?


もうひとりの優秀なパートナであるヴァージニア・“ペッパー”・ポッツは、グウィネス・パルトローがスパイシィに演じました。自分の大好きな『セブン』での彼女も印象的です。

セブン – この悪夢を体験すれば彼を理解した──と思えるのか? | 亜細亜ノ蛾

じつは自分は「美人な方は全員が同じに見える病」を患っていて、なぜかペッパーは途中までキルスティン・ダンストかと思っていました。『スパイダーマン』も射止めた彼女が今度は──とか。


トニーの親友であるジェームズ・“ローディ”・ローズは、テレンス・ハワードが軽快に演じています。良き友人としてトニーをたしなめながらも、けっきょくは一緒に遊んでしまうノリの良さが楽しかった!

アイアンマン・スーツを物欲しそうに見るローズは、あきらかに続編を予感させるのですが──、残念ながらテレンス・ハワードはアイアンマンには なれませんでしたね。

原作と映画

マーベル・コミックの原作版と比べると、じつは似て非なる設定なところも興味深い。たしかに、二度と脱げないアーマーでは映画になりませんよね。

原作コミック版: アイアンマン – Wikipedia

これこそ正しい「マンガの実写化」です! 原作を尊重しつつも あくまでも材料として、映画は別の方向性を生み出すべきでしょう。

マンガばかり有名で、映画はダメダメな どこかの国は、実写映画が ことごとく「悪い意味でのコスプレ」ばかりです。

たとえば、手塚治虫氏の『最強のロボット プルートゥ』を現代版に描き直す際に、浦沢直樹氏は『PLUTO』でアトムをどのように描いたか読んでみましょう。「あの髪型」のままで出したでしょうか?

フィギュア

大人気の作品であるため、関連商品も多く発売されています。とくにフィギュアは種類が豊富で出来も良い! 今回の 1 作目で最初に赤く配色した「マーク 3」がフィギュアでも人気です。

個人的には、「えっ、アイアンマンって こんな感じだったっけ!?」と驚いた「マーク 1」が好きですね。イイ奴だったインセンとの思い出が詰まっているし……。

フィギュアだと格好いい決めポーズばかり見ますが──、映画版のアイアンマンで一番おもしろかったのは、キユーピー人形みたいなポーズで飛ぶところだったりして。