森博嗣一覧

森博嗣さん愛用のコーヒーメーカを探せ!(見つかった)

森博嗣氏とコーヒー

森博嗣さんのブログ、MORI LOG ACADEMY(MLA) ではコーヒーの話題が多いです。

MORI LOG ACADEMY 内を「コーヒー」で Google 検索

たとえば、こんな感じです。

(……)なにか、楽しいことをしたあと、余韻に浸るのはコーヒーが一番だ。(……)コーヒーというのは、いつも「楽しかったね」と確認するときに飲んでいるものなのだ。それから、「さあ、これから考えるぞ」という気合いを入れるときにも、これほど適したものはない。コーヒーがなかったら、森博嗣の作品数はたぶん半分以下になっていただろう。

昨年購入したコーヒーメーカは大変調子が良い。同じものを買いました、というメールも何十通ももらったけれど、1杯を淹れるには本当にこの方法がベストだと思うくらい。ガレージでもコーヒーが出せるように、もう1台買おうか、と考えている。

MORI LOG ACADEMY: コーヒーの効用

「楽しかったね」と確認するときに飲む、なんて素敵な表現ですね。

森博嗣氏が愛用しているコーヒーメーカ

さて、この森博嗣さんが大変高い評価をしている「コーヒーメーカ」というのが、どこのブランドの物なのか、ずっと悩まされています。

MLA で何度も話題に上がるのですが、どうしてもブランド名が判らないのです。下記の記事でコーヒーメーカの写真はありますが、ブランド名は見えません。

title="MORI LOG ACADEMY: コーヒーが飲める">

2006年11月16日(木曜日)

先日買った、コーヒーメーカが届いた。とても嬉しい。ここ3日ほど、これが到着することが一番の楽しみだった。そして、その間コーヒーを飲んでいない。断カフェだった。さっそく飲んでみた。美味しい!

美味しいコーヒーを飲めば、良い作品が書けるだろう(思い切って嘘を書いてみた)。

MORI LOG ACADEMY: コーヒーが飲める

結論を先に書くと、結局このコーヒーメーカのブランドは判りませんでした。自分が調べた範囲で手がかりを書いておきます。どなたか、ご存じ方は情報をお待ちしています。

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『森博嗣本』は森ファン必携の一冊!

『森博嗣本』

昨日、本屋を散策中に偶然発見。「発行: 別冊宝島編集部」ということでキワモノ(失礼)かと思いながら怖々手を延ばして立ち読みしたところ、これは凄い一冊でした!

簡単に言うと「森博嗣のファンブック」です。これは、森博嗣ファンなら絶対に手元に置いておくべき一冊ですよ!

概要

本書は読者の視点でつくられた、「森ワールド」への入門書です。すでに完結しているS&M(10冊)、V(10冊)、四季(4冊)という三つのシリーズを中心に、爆発する宇宙のように広がっている森ワールドの全体を視野に収めようとするものです。足元を崩されるような発想の魅力から、題材、ストーリィ、文体、会話、タイトル、キャラクタにいたるまで、森作品にあふれる魅力を全ページに満載。

Amazon.co.jp: 森博嗣本―作品ガイドからお庭まで: 本: 別冊宝島編集部

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森博嗣氏の「V シリーズ」再読

「V シリーズ」最大のトリック

森博嗣さんの小説、「V シリーズ」と呼ばれる 10 作品を再読しました。いまだに次の「G シリーズ」には手を出していないのですが、やはりもの凄い作品群だな、と思います。

特に、「V シリーズ」全体に隠された「あるトリック」が凄い。これについては『レタス・フライ』で過去作品の疑問に決着 : 亜細亜ノ蛾 で少し触れています。──このトリック、自力で解いた人は、いったい何割いるんだろう?(自分は再読の時にやっと気づいた)

フジモリの脳内ラビリンスというサイトの書評ページで、森博嗣氏の「S&M シリーズ」と「V シリーズ」について語られています。ざっくり探したところ、このページが一番よくまとまっていますね。当然、ネタバレが書いてあります。未読の方は注意。

赤緑黒白 書評

この書評を書いたフジモリさんも凄いですが、なにより、この作品群を書いた森博嗣氏が凄い……。

MORI LOG ACADEMY で発言の揚げ足取りに終始してる人たちの、いったい何割が森作品を読んだ事があるのだろう、と思いました。

──まぁ、「作品と作者は別評価」という事かも。


森博嗣氏の「中古品の著作権」補足記事

「中古品の著作権」補足記事

森博嗣氏の「中古品の著作権」について : 亜細亜ノ蛾 で取り上げた記事、森先生が自ら補足記事を書いておられました。

おおむね、自分が読み取ったとおり。特に、下記の部分。

「もう森博嗣なんか金輪際読むものか!」と本を山積みにして燃やされたとしたら、そちらの方が、ブックオフや図書館よりは、多少良い状態かな、とは思うけれど……。

この文章から「図書館で借りたり、古書店で本を買ったりするくらいなら、本を燃やしてほしい」という意味に取る人がいた(誤解した人からのメールは1通もなく、伝聞のメールが数通来ただけだが)。このMLAの文章は、僕以外の人間が3日間でチェックをしていて、「ここは誤解を招きそうだが、いかがか?」との指摘もときどき受ける。でも、その誤解が面白いのだから、やめられない(笑)。今回も、思わず笑ってしまった。いや、いるかもね、とは予想していたけれど、本当にいるのだ。世の中の人間には幅があって愉快だ。この幅こそが人類の財産といえるかもしれない。

MORI LOG ACADEMY: 若いヒーロと読解力

まぁ、この書き方も先生らしい感じ。また、いくつか反感を買いそうだな──とファンはにやけ顔で心配するフリをする。

今回のような、誤読されることを予測しながら書く、ということは以前から語っていますね。

MORI LOG ACADEMY: 予想される誤読

森博嗣流? 喧嘩の極意

ここで文章の流れを無視して、森博嗣さんの著作から引用してみます。小説のキャラクタが語った、いわば「喧嘩の極意」です。

「喧嘩したかったらね、もっと陰湿にやりなさいよ。そんな開けっぴろげで公明正大な喧嘩は鬱陶しいだけ。もっと執拗に計画的に徹底的に、相手に肉体的かつ精神的ダメージを的確に与える事だけに集中する。その場では笑って相手を油断させておいて、夜になったらこっそり行動開始。一撃必中、即離脱。わかった?」

六人の超音波科学者

こういった思考ができる人だから、ブログ記事にして喧嘩を売るつもりならその覚悟でどうぞ──という事が言いたいわけでは、ありません。これはあくまで、想像上のキャラクタがしゃべったことだから──。

ところで、このセリフを語った状況が面白い。知人同士で喧嘩しているのを女性科学者がたしなめるのですが、その知人というのが、「女装が趣味の男子大学生」と彼の女友達。──なんか、未読の方にこの状況だけ提示して、著者にどんなイメージを持ったか、聞いてみたいような、そうでもないような。


森博嗣氏の「中古品の著作権」について

「中古品の著作権」

そろそろ沈静化したようなので書こうかな。

MORI LOG ACADEMY: 中古品の著作権

著作権について書かれた記事で、中古販売や図書券で貸し出す際にもコンテンツに対する著作権料を支払うのが道理ではないだろうか、という話。

この記事が、ちょっぴり炎上っぽくなっていました。──といっても森博嗣さんのブログではコメント欄がないので、はてなブックマークなどで。

はてなブックマーク – MORI LOG ACADEMY: 中古品の著作権

この話自体は少し前から似たようなことを聞きますが、それにしては「よくある話」で終わらせない人が多いような……。感情的になって批判、というか文句を言う人もいたり。

「本を山積みにして燃やす」

下記の部分に噛みついている人がたくさんいる、という印象。

ただし、僕自身はまったく気にならない。自分の本が中古で売られようが、図書館でただで読まれようが、まったく気にならない(図書館よりは、中古販売の方が少しましか)。たとえば、「もう森博嗣なんか金輪際読むものか!」と本を山積みにして燃やされたとしたら、そちらの方が、古本屋や図書館よりは、多少良い状態かな、とは正直思うけれど……。

MORI LOG ACADEMY: 中古品の著作権

自分なりに、この段落の真意を考えてみました。

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森博嗣はブックマーカ(だったら面白いな、という妄想)

「何のために書くのか」

「文章を書くこと」について、森博嗣さんがブログで語っています。

MORI LOG ACADEMY: 何のために書くのか

最後の一行で深く考えさせられます。

ちなみに、世の中に一番数多く溢れかえっている文章とは、「僕はこんなに良い人ですよ」という趣旨のものだ。

MORI LOG ACADEMY: 何のために書くのか

当然、「お前はどうなんだ!」という反論が予想できますが、このように返されるところまで想像できます。

なにかについて非難をすると、それを言っている人が、自分はそうではないと主張しているように受け取られることが多い。(……)

自分を棚に上げた意見は、筋が通らないのだろうか。

MORI LOG ACADEMY: 立場を離れた意見

そこまで考えて読むと、次の主張が納得できるわけです。

万人が納得する当たり前の意見を書くことよりも、「こいつの言っていることは、ちょっと変だ。しかし気になるから、また読んでみよう」と思わせる文章、だいたいは納得できるものの、一部だけ、「そうかな?」と反論したくなる文章、読んでいるだけで刺激的で、これまでになかった思考に触れられる文章、そんな「読みもの」こそがプロの仕事である。訴えたい意見、正しい見識、知識の披露が主目的ではない。

MORI LOG ACADEMY: 何のために書くのか

まぁ、「MORI LOG ACADEMY」が書籍化されることを前提としたブログである(つまり、プロがお金をもらって書いている)ということと、森博嗣さんを知らない人が読むと、ちょっと誤解しそうな記事ですね。

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「はてなキモい」と「立場を離れた意見」

「はてなキモい」

みんな大好きネコプロトコルで、「はてなキモい」について言及がありました。

例えばはてなダイアリー上で「はてなキモい」と書いている方を見ると、「なんでキモいところにいるのかなぁ。他のサービスに行けばいいのに」と思ってしまい(……)

ネコプロトコル – はてなキモい勢の居場所を考えていた。

自分は常日頃、「(ホッテントリ|はてな村|衆愚)に入ったら負けと思っている」という「一匹ブロガ」なので、微妙な気持ちで読みました。

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『君の夢 僕の思考──』と『議論の余地しかない』

森博嗣さんのメッセージブック

森博嗣さんのメッセージブックを 2 冊読みました。自分が読んだ版は 2002 年発行、と少し前の出版ですが、もちろん、中身は古びていません。今は文庫版の方が手に入りやすいですね。

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本を読む意味・新しい考えに触れる・自由な思考

週末は軽く

週末だし、軽いことを書こう。

えーと羽毛。発泡スチロール。紙。パウダー。しお味。ふんわり。ほわほわ。まぬーふ。ひほっほう。(© 雑君保プ)──違うなー。

もっと感覚的なことを書こう。えーと「あなたのオーラの色は赤──」。スピリッちゃうのもどうかなー。

そうじゃなくて──。

3 つの選択肢

何か選択する状況があって、大きく分けて ABC の三つが選べるとする。

A は多くの人が選ぶ、一般的な答え。天の邪鬼な自分は B を選ぶ。C は、まぁ、マイナで面白くもない選択肢。

たまたま読んだ本で、自分と同じ B を選ぶ、という著者や作中の登場人物に出会うと、凄くうれしくなって、以降はその著者ファンになる。というのが二十歳過ぎからのパターンだった。

自分が二十歳の頃、つまり今から十年前というと、本を出すというのは今よりも大変なことだったと思う。要するに、「自分の本を出している人」というのは、「凄い人」なわけだ。そんな凄い人が、自分と同じような考えを持っている──そう考えると、自分まで凄くなった気がして、気分がよかった。自分と同じ B を選択する著者というのは、つまりは自分を気持ちよくしてくれる、便利な存在といえる。

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面白さで越えられない壁、はてなダイアリー「小鹿」

心の刃物を研ぐ

我が座右の書、何度も紹介している森博嗣のミステリィ工作室から印象的な言葉を引用します。エロチック街道(筒井康隆・著)の書評で、次のように語られています。

他の追随を許さない切れ味があって、こんな作品を読むと、書く意欲を失いますね。(……)

実は、あまり何度も読みたくない作品群です。同じ天才でも、サリンジャーの作品などは、僕が真似できないのはもちろんですが、そこからエッセンスをいただいて刃物を研ぐことができます。でも、この本はそういう風にあやかることすらできなくて、危険さえあるのです。おそらく、僕が本当に書きたかったのもこういう世界だからでしょう。

森博嗣のミステリィ工作室(p.153)

「刃物を研ぐ」というのは「心の刃物を研ぐ」の意味です。感性が鈍ってきたときに心を引き締める、ということですね。森博嗣さんにとって、サリンジャーを読むことはプラスになっても、筒井康隆を読むことはマイナスになり得る、と。

──前置きが長くなりましたが、自分にとって「あやかることすらできなくて、危険」なサイトを紹介します。

その名は「子鹿」!

さいきん知った、「子鹿」というサイトが面白いです。


小鹿小鹿

シンプルなデザイン(2007-01-13T22:49:28+09:00 現在)と短い文章が好印象の、日記サイトですね(はてなダイアリーだから当たり前、か)。about ページ を見ると、今日でちょうどユーザー登録から本日までに日記をつけた日数:333日ですね(どこかで聞いたようなフレーズ)(狙っているわけではない)。

初めて読んだ日記は小鹿 – 別にくやしくはなかったで、はてなブックマーク – ネコプロトコルブクマク / 2007年01月11日経由ですね。クスッと笑って(Firefox の)タブを閉じる前に、ふと「まぁ、面白そうだし LDR に登録しておくか」、と。

それがいけなかった。──いや、いけないことはないのですが、過去の日記も読むと──お、面白すぎる。──で、冒頭の森博嗣さんの言葉のような感想になったわけです。自分が「本当に書きたかったのもこういう世界」なんですよね……。

どの記事も「抱腹絶倒! 椅子落ち! 100 ブクマ越え!」──という感じではなくて(失礼)、「日常に潜む、いやむしろ、無理矢理に日常からほじくり出した『クスッ』」を書き連ねる、というスタイル。どの日記を読んでも、どこまでが天然でどこからが計算なのか──。いずれにしても、敵わないです。

ひょっとしたら、人によっては徹底的に面白さが判らないであろうところが、ますます自分好みです。是非ともご自身の目と心で味わってみてください。どこが面白いのか、何故面白いのか、自分に合うかどうかも自己判断で──。