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森博嗣 『探偵伯爵と僕』は「子ども向けのミステリィ小説」という真意を問う!

探偵伯爵と僕』 (His name is Earl)

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物や思い出は──なくならない

子どもが語り、子どもが読むべき本です!

本書は講談社の「ミステリーランド」シリーズの 1 冊で、子どもの読者に向けたミステリィ小説ですね。多くの作家が作品を書き下ろしています。

講談社BOOK倶楽部:ミステリーランド
講談社BOOK倶楽部:ミステリーランド

著者の森博嗣先生は、いつも「子どもには一流の物を見せるべきだ」と主張されている。本作品も一級品の切れ味で読者に迫ります。

多くの人が児童書だと思っている『星の王子さま』のことを、「この本に書いてあることは子供には当たり前のことで、つまらない。大人が語り大人が読むべき本でしょう」(『森博嗣のミステリィ工作室』 p.128)とも書かれていました。

一見ひねくれているようでいて、いわば「子どものように純粋」な作者だから、本作品に描かれている子どもの視点も新鮮に感じます。たぶん、小学生くらいの子が読むと「そうそう!」と何度も うなずくでしょう。

ミステリィ小説だけあって、殺人事件が出てきます。だからといって「子どもみたいに」恐がらずに読んでください。かつて子どもだったあなたと少年少女のための物語ですからね。

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森博嗣 『悠悠おもちゃライフ』 趣味から抽象する人生の楽しさ

森博嗣 『悠悠おもちゃライフ』

Camera happy! おもちゃにも──趣味があるらしい

下のリンク先にある画像が、ネットで話題(←うさん臭い言葉の代表選手)に なっていました。

15年前の小説。 森博嗣すごいなあ on Twitpic

なんと森博嗣先生は、ラノベ作家よりも前に「フォントいじり」をしていた! ──という画像ではなくて(ぐにゃぐにゃ湾曲しているから)、小説に書かれている内容に先見性があるということですね。

ARTIFACT ―人工事実― : フォントいじりの歴史

「引用したなら『幻惑の死と使途』ってタイトルを書いておけよ!」とも思ったけれど、大好きな森先生に注目が集まる きっかけになったら、ファンとして うれしいです。

そう、われらがココロンの指摘していたように、しょーもない「炎上商売」の片棒を担ぐヒマがあったら、森博嗣先生とココロ社先生の著作を読んだほうが、65565 倍も人生が充実しますよ!

学費援助サイトを叩いた人も、ひとり900円くらい援助していたことになる – ココロ社 ♪ほのぼの四次元ブログ♪

森先生から考えをいただくのであれば、『悠悠おもちゃライフ』がオススメです! 先生の卓見がギュッと 1 冊に濃縮されていて、1 ページに 1 枚以上の写真が載っている。しかもオール・カラーという豪華版ですよ!

読んで・見て・楽しめる単行本です!

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『眠れる美女』 川端康成 – 触れられる遠さ

『眠れる美女』 川端康成・著

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目覚めてくれるからこそ──愛でられる

この川端康成氏が世界へ向かって挑発する耽美な短編小説集は大好きで、寝る前に何度も拾い読みしています。美しい表現の文章に没頭していると──とても寝苦しい夜になる。

表題作の『眠れる美女』は、文字どおりに眠っている若い女性たちと、年老いた男性が一緒に眠る話です。なんだか ほのぼのとした童話のような印象ですよね。

──しかし、その場所は あやしい女主人が経営する(かどうかも不明な)宿で、何人も登場する女性たちは薬物によって眠らされている。しかも、おそらく全員が未成年で、裸の状態です。

おもしろそうでしょ?

世のラノベ作家は、身近なところでパクってバレてばかりいないで、この名作を下敷きにして自分を試せばいいのに──などと思ったりします。グズグズしているうちに森博嗣先生が発表してしまいましたね。

『少し変わった子あります』 森博嗣 – 有料と抽象の ご飯 | 亜細亜ノ蛾


同時に収録されている『片腕』も楽しい。こちらも題名の通り「女性の片腕」と男の話です。なんの前触れもなく、男が娘から片腕を借りる場面から物語は始まる。

──え?

そう、こちらは幻想小説といった感じの話ですね。設定だけを見れば こちらも絵本に描けそうなメルヘンだけれど、(そうか?)、全体的に狂気が満ちている。きわどい場面は皆無ですが、なんだかエロティックです。


もう一作の『散りぬるを』は、森博嗣先生が「ミステリィ作品」として紹介していた(『MORI LOG ACADEMY』だったかな?)ので興味を持ちました。

ある殺人犯の内面に迫る作品で、殺人事件を犯した過程の記録と犯人の精神鑑定が繰り返し出てきます。

──なるほど、たしかにミステリィ的な一面もありますが、幻想的な印象が濃いですね。犯人と同化するような点では、『羊たちの沈黙』の前作・『レッド・ドラゴン』と似ています。

以上の 3 作品について感想を書いていきます!

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『少し変わった子あります』 森博嗣 – 有料と抽象の ご飯

『少し変わった子あります』 森博嗣・著

夕焼け空、鉄塔
(幾何学的に切りとられた空の下で──命をいただく)

「森博嗣 版・『眠れる美女』」という表現がしっくりと来る一冊でした。両作品の共通点は こんなにも挙げられます。

  • 盛りを過ぎた男性が主人公
  • 友人から「変わった店」の話を聞く
  • 店というよりは「家」に近い場所である
  • 女性と一対一で会う
  • 短い章ごとに別の女性が登場する短編集

もちろん、自他ともに認めるアマノジャクな森先生のことだから、まったく同じようには書かれていませんよ。むしろ正反対の作品に感じる人も多いんじゃないかな。

日本人で初めてノーベル文学賞を受賞した大作家である川端康成氏の著作といえども、『眠れる美女』を自分の子どもに読ませたい親はいないでしょう。その点、『変わった子』は大丈夫ですよ!

ここから先は中身に触れていきましょう。なるべく「具体的なネタバレ」のない「抽象的な感想」を書きました。

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野火ノビタ 批評全仕事 『総評』 – 『HUNTER×HUNTER』感想序文

野火ノビタ 批評全仕事 『総評』

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(作者には花束を──批評には愛を)

この暴力的な愛の文面で溢れた文字だらけの同人誌は、「感想書き」の自分にとって聖書(バイブル)です。いつまでも越えられない壁として、目の前に熱く厚く立ちはだかっている。

野火さんは現在、もう批評を書かれていないようです。繰り返し『総評』に圧倒されてきた者としては残念な気持ちが半分で、あとの半分は幸福な気持ちで満ちている。

なぜ「野火さんの批評が聞けないこと」を喜んでいるのかは、あとで説明しますね。『HUNTER×HUNTER』のファンならば共感してくれるはず。

なにしろ『総評』の配本は 13 年以上も前であるため、現在の入手は困難です。ざっくり調べたところ、この記事の最初にある表紙の写真ですら、いまでは激レアだったりする。

2003 年に日本評論社から発行された野火さんの批評本・『大人は判ってくれない』であれば、まだ手に入れやすいようです。『幽☆遊☆白書』や『H×H』・『エヴァンゲリオン』の批評も読めるはず。

さて──、中途半端な形で『H×H』の感想を始めたことを、これまで ずっと気にしていました。最初の感想は「キメラアント編」の途中からで、文体も視点もヒドすぎる。書き直したい!

2004 VOL.18 : HUNTER×HUNTER | 亜細亜ノ蛾

そこで、来年から──というか明日から、『H×H』第 1 巻の感想を書き始めます。いつかは最新刊に追いつくでしょう。

その前に、どうしても野火さんの『総評』をしておきたかった。──なぜか『SAW V』の感想で彼女の名前を挙げていますけれど。

ソウ 5 (SAW V) – テーマは「殺人と更正との差」──あるいは狂気 | 亜細亜ノ蛾

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『ラッコ 11 号 番貝編』 小説でラッコ大暴れ!? 2011/12/29 発売

『ラッコ 11 号 番貝編 闘え! 平帆水産株式会社第一宣伝部部長』

Sea Otters in Morro Bay, CA 06 May 2008
(闘士の 1 日は修行から始まる──かもしれない)

めりくりー(棒)。──と気分良く季節の あいさつが済んだ所で、ちゃっちゃと【PR】に行きますね。

なんと! われらが(というかオレの)『バクマン。』の作中作である『ラッコ 11 号』が小説になりました!

『ラッコ11号番貝編 闘え!平帆水産株式会社第一宣伝部部長』『ヒキコモリパワード メタルジャック!』発売直前! | JUMP j-BOOKS
『ラッコ11号番貝編 闘え!平帆水産株式会社第一宣伝部部長』『ヒキコモリパワード メタルジャック!』発売直前! | JUMP j-BOOKS

著者について

原作者の平丸一也氏(わらい)は置いておいて、著者は「ひなた しょう」氏です。『ラッコ』と同時発売の『ヒキコモリパワード メタルジャック!』で、ダブル・デビュー作を華々しく飾る。

なんとも強烈な「新人作家」ですね。『DEATH NOTE』がデビュー作(本当に?)の大場つぐみさんみたい。

(『元気のさく花ばたけ』という絵本の著者である「日向 笑(ひなた しょう)」氏との関連も気になる)

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Google の入社試験はマネるな! たった一つの質問で能力を見る方法

Google の入社試験とは?

google office
(どうせなら──オフィスをマネして欲しい)

みんな大好き Google の採用試験には、ユニークな問題が出るそうです。本にも なりました。

99.9% は仮説』の著者・竹内薫 氏が試験問題を まとめて編集されています。「薫日記」も面白いですよ!

IT企業で流行中?

ほかの企業でも、難解な問題が出されるらしい。

べつに Google の専売特許でもないし、おそらく起源でもないのですが、ひねくった問題で個人の能力を見るのは、もう終わりにしたほうが良いと思います。

とくに、上で挙げた BMW の問題では、解答によって採用・不採用を決める──とまで書かれている。

もちろん、「ソースは 2 ちゃんねる」だから、本当ではないと思いますが、うっかりと どこかの人事部の人が本気にしたらと思うと──、夜も ぐっすり快眠です(?)。

さて──、こんなに回りくどい問題を出さずとも、面接に来た人間の能力を、簡潔に・単純に・明解に見抜く方法を紹介します。どれほど会社のことを思っているかも、一つの質問だけで分かりますよ!

その質問とは──。

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「名作のタイトルに一文字足すとよく分からなくなる」が笑える!

名作のタイトルに一文字足すとよく分からなくなる

夏目漱石
(文豪も天国から喜んでいる──ようには見えない)

すっかり「全手動・犯罪歴告白機」→「全自動・人生終了機」と化している(?) Twitter で、おもしろいハッシュタグ(グループ)が流行しています!

「読んで字のごとく」なネタをお楽しみください。

個人的に好きな作品

上に載っていない中では、下の 2 つも面白かった。

個人的なベスト・スリー(順不同)は こちらです!

老人と海苔」も すごいですね。「日本語の ずるさ」を感じました。この手のネタでは、日本語が圧倒的に有利でしょうね。

どんな時でもキャラ(語尾)を崩さない、はるかぜちゃんの「地黒執事(ω)」も楽しい。

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よつばと! – 主人公と同じ目線で面白さを探す

よつばと!

Lucky Leaf
(幸せは──自分で探すモノ)

この作品は、毎日読んでいます。──何の誇張もなく、「毎日のように」でもなく、毎日。これからも読み続けるでしょう。

とはいえ、読み始めたのは先月の頭からです。単行本の第 1 巻が発売されたのは 2003 年なので、かなり出遅れました。いまでは最新刊の第 10 巻までそろえて、次の巻が楽しみな作品の 1 つです。

主人公は小岩井よつば(こいわい──)という 5 歳の女の子と、とーちゃん(父親・下の名前は不明)で、引っ越してきたばかりの借家や隣家での日常風景を描いた作品──と書くと、よくある「日常系」のマンガみたいですよね。そのとおりではあるけれど──、

類似品とは一味も二味も違う。

基本的には 1 話完結型で、2 話にまたがる話や増ページがあります。そういったスペシャルな回に、「牧場へ遊びに行く」や「お祭り」を描くのは分かるけれど、「ヤマダ電機へ買い物へ」という話で 2 話を使うところが『よつばと!』らしい。

ほかの作品には見られないような、「笑える部分の外し方」が絶妙なマンガです。次から次へと消費するだけで読み捨ててしまう、ファストフードみたいな作品に飽きた人は、ぜひどうぞ!

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『カンガルー日和』 村上春樹 – 夢でしか逢えない彼女

『カンガルー日和』 村上春樹・著

G'day
(哲学者のような──カンガルーもいる)

部屋の明かりをすこし弱めて、読書をするのにピッタリな夜ですね。こんな夜には、物語が恋しくなります。

そう、人間の想像力こそが、人間を幸せにする

村上春樹氏の小説を読むと、物語の力を思い知ります。とくに、短編小説が素晴らしい。短い枚数の中に、よくこんなにも奇跡を詰め込めるものだ──と感動します。

『カンガルー日和』もバツグンの切れ味でした。

本を開くと、中には 23 編もの素敵なストーリィが眠っています。さっと読めてしまうページ数なのに、ひとつひとつの話が 1 冊分の長編に化けそうなパワーを秘めている。事実、長編になったり映画になったり(!)しました。

楽しい比喩も満載です。エサをあさる父親カンガルーのことを、才能が枯れ尽きてしまった作曲家のような顔つきと表現している。こんな言い回しは、ほかの誰にも思いつけません!

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