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ノーカントリー – 最後に老人が望むのは平穏な日々──なのか

『ノーカントリー』 (No Country for Old Men)

Beef!
(つながれたまま生きるか──それとも)

アレックス』と同じで、あらすじを書くだけなら 2 行で終わってしまうけれど、ずっと心に残る映画です。映像的にも内容的にも、「暴力的な映画」という点で両者は共通している。

『アレックス』 悪意と悪趣味の固まりのような超暴力映画 : 亜細亜ノ蛾

ずばり! 『ノーカントリー』は、こんな映画です:

あらすじ:
「ギャングの金をパクったら、
おかっぱ頭のターミネーターが追ってきたでござる の巻」

言ってしまえば「これだけ」の内容の映画なのに、最後まで観客を引っ張っていく引力が すごい。その力の正体とは──。

ハビエル・バルデムが演じている、殺し屋のアントン・シガーが、素晴らしく不気味でした! この風変わりな殺人鬼の魅力で、122 分間の大半が成り立っている。

ジャンルで言えば「スリラー映画」に入りますが、ホラーと思って観たほうが分かりやすいでしょう。「家族愛」や「夫婦愛」も一応は出てくるけれど、いっさい期待せず、仲の良い友だちか恋人と・あるいは 1 人でゆっくりとお楽しみください。

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モーテル(映画) – 殺人鬼の行動には常に良心がない

『モーテル』 (Vacancy)

モーテル 08
(晴れやかなモーテル──はエンディングのあとだけ)

たまたま泊まったモーテルで殺人鬼たちに襲われる──というストーリィのホラー映画です。邦題と内容からして、『ホステル』と似ていると思いますよね? 観てみると、まったく違った印象を受けました。

どう違うのかは、あとで書くとして──。

主人公のデイヴィッド・フォックスを演じるルーク・ウィルソンは、見事な演技を見せてくれました。自分が大好きな映画・『26 世紀青年』も本作品も、彼の演技力で支えられている。好きな俳優の 1 人になりました。

主人公の妻であるエイミー・フォックスは、ケイト・ベッキンセイルが演じています。ものすごくキレイな女優さんで、とくに「そういう場面」でもないのにセクシィさを感じました。彼女を見るためだけでも、本作品の価値はあります。

モーテル 02

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デクスター ~警察官は殺人鬼 シーズン 3 – 結婚は殺人者を穏やかに

『デクスター ~警察官は殺人鬼』 シーズン 3(Dexter (season 3))

11/16/09
(えっ? 「血痕したい?」──穏やかじゃないね)

シーズン 3 のテーマは「皮肉」です。

主人公のデクスター・モーガンマイケル・C・ホール)は初めから皮肉屋だし、この作品自体が皮肉の集合体ではある。たとえば、彼が乗っているボートには、下の文字(名前)が書かれています。

Slice of life - Photo - Dexter
「SLICE of LIFE」
(リンク先に写真)

日本語の字幕では「人生のひとこま号」なんて訳していますが、言うまでもなく、「人間(の生命)を薄く切り分ける」という意味も込められている。スライスするのは別の場所で、このボートは廃棄用ですけどね。

シーズン 2 の終わりのほうでは、この船に婚約者のリタ・ベネットジュリー・ベンツ)と彼女の子どもたちを乗せて、幸せそうにしているデックスを映していました。──毒が強すぎる!


はっきり言って、シーズン 3 は立ち上がりが遅かった。なにしろ、1 を初めて見た時の「デクスター登場!」とか 2 の「デックスの危機!」といったドキドキ感がないから、3 は大変だったと思います。

でも、4 話までガマンしてください! この話くらいから、じょじょに面白くなってきます。

とくに自分が 1 番盛り上がったのは、9 話でした。この話は、とても 1 時間弱で構成されているとは思えない。濃厚な時間を味わえます。

あと、これまでのシリーズで最高にグロテスクな屍体が出てくるので、楽しみ──いや、注意してください!

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幻影師アイゼンハイム – 皇太子も奇術師も家庭に平和を求めるべし

『幻影師アイゼンハイム』 (The Illusionist)

The Odyssey of Mission 9
(平和な日常にも──不吉を見る者がいる)

ふんいきが素晴らしいサスペンス映画です。

19 世紀末のオーストリア・ウィーンを舞台にしていて、歴史を感じさせるムードがたまりません。セットや映像・衣装にもこだわりを感じました。

カメラ好きならすぐに気がつく、面白い点があります。古い設計のレンズ使った時に生じる「周辺減光」(画面の四隅が暗く写る)を映像で再現している。これが見事に古都の重厚さを表現しています。


物語の主役はエドゥアルド(エドワード・ノートン)で、子どものころに淡い恋心と──つらい別れを体験したあと、あるきっかけで奇術師になり、「アイゼンハイム」と名乗り始めました。

彼の恋する相手・ソフィ(ジェシカ・ビール)は公爵令嬢です。家具職人の家に生まれたアイゼンハイムとは、身分が違いすぎる。簡単には会えません。

ところが、ソフィの婚約相手である皇太子・レオポルド(ルーファス・シーウェル)に見せたマジックが気に入られて、アイゼンハイムはソフィに近づく機会ができて──という展開です。


「身分違いの恋」と「三角関係」という、物語にするには絶好の題材がそろっている! メロドラマとして見ても面白いですね。

肝心のマジックのほうは、「トンデモ奇術」と呼ぶべき VFX 全開で、「──え? いまのはどうやったんだ!?」といちいち驚かなくて済みます。

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チェンジリング – 人を傷つけて喜ぶ人間──それは誰だ?

『チェンジリング』 (Changeling)

ポンデリング ショコラとアーモンド
(間違えたリングを交換しにいく話──ではない)

最高に胸くそが悪くなる映画でした。

──って、「できが悪い作品」という意味ではないですよ! 出演者たちの演技も映像も脚本も、すべて一級品です。

ところが、見終わったあとで「あー、面白かったー!」とニッコリできる映画ではありません。映画の中で起こった「史実に基づいた事件」が痛ましくて、エンド・クレジットが流れている時にボーッとしてしまいました。

なにより、犯人に腹が立つ!

でもこれは、クリント・イーストウッド監督と犯人役の役者に対する、最大の賛辞ですよ。最大の惨事でもあるけれど……。


見どころの 1 つは、主演を演じているのがアンジェリーナ・ジョリーであること。セクシィな彼女は、本作品でも「入浴シーン」を披露するのですが──、けっして色っぽくはない。貞淑な母親であるクリスティン・コリンズを見事に演じていました。

彼女の一人息子──ウォルター(ガトリン・グリフィス)が行方不明になるところから、物語は動き始めます。毎日毎日、息子のことを気にかけるクリスティンの元へ、5 か月も経ってからウォルター発見の知らせが届くのですが──、

戻ってきた「ウォルター」は、まったくの別人だった。

ウォルターを名乗る少年──アーサー・ハッチンズ(デヴォン・コンティ)の目的は分かりません。自分は途中まで、ミステリィかと思って観ていました。


もう一つの見どころは、1920 年代後半のロサンゼルスを再現した映像です。クリスティンの勤める電話会社や街並みが、古くて新しくて美しい。

いつもなら、衣装の内側からあふれんばかりの肉体美を誇るアンジェリーナ・ジョリーだけれど、この時代の洋服を身につけると、おしとやかに見えます。彼女の変わった一面を見るためだけにでも、ぜひご覧ください。

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消えた天使 – 女を殴ってから髪をなでる者──それが彼の敵

『消えた天使』 (The Flock)

Devotion
(願いは 1 つ──無事でいますように)

きわどい題材のサスペンス映画です。


リチャード・ギアが演じるエロル・バベッジは、公共安全局で監察官をしている。性犯罪登録者の監察を続けてきて、心身ともに疲れ果てていた。

引退間近のエロルは、新人のアリスン・ラウリー(クレア・デインズ)に仕事を教えていたのだが、誘拐された女性を捜査し始めて──。


こういったストーリィ展開で、何しろリチャード・ギアが主演の映画だから──、「正義の味方であるギア様が、紳士的に事件をまるっと解決する!」──となりそうですよね? 違うよ。全然違うよ。


本作品でリチャード・ギアが演じるエロルは、アルコール中毒で切れやすい性格です。元・性犯罪者たちのところへ(異常にしつこく)通い続けているのも、仕事熱心というよりも、「何か」にとりつかれている感じがする。

ある意味では、エロルは犯罪者以上に犯罪者らしい。

冒頭で引用されているニーチェの有名な言葉も、この物語が「ある方向」を向いていることを感じさせます──。

怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。

深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。

ニーチェ格言集

はたしてエロルは、みずから犯罪者となってしまうのか? 何しろ名前がエロルだし……(それは関係ない)。


この映画と『96 時間』は題材が似ていて、娘を持つ親御さんにとっては、想像もしたくない話です。それに、『96 時間』は「悪・即・斬」な話だから良いけれど、『消えた天使』は──ちょっと娘さんと一緒には観にくい感じ。

96 時間 – 空気と光と家族の愛──これだけあれば親父は走れる : 亜細亜ノ蛾


基本的にはサスペンス映画で、ハラハラドキドキな展開に満足できました。マニアックなお色気の場面もあり、そういう方面でも楽しめます。とくに(アマチュア)カメラマンの自分には、「そういう世界もあるのか!」と思ったり。

さらに、「犯人は誰だ?」というミステリィ要素まであって、なかなかゴージャスです。その犯人の演技も圧倒的で、ラスト付近の場面ではギア様を食っていました! ──あ、演技力でね。

アヴリル・ラヴィーンが出演していることも、ファンには見逃せません。彼女が演じているベアトリス・ベルという人物は、「なんちゃってアヴリル」を思わせるキケンな役でした。

どこがあぶないのかは、見てのお楽しみです──。

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デクスター ~警察官は殺人鬼 シーズン 2 – 誰もウソに気がつかない

『デクスター ?警察官は殺人鬼』 シーズン 2(Dexter (season 2))

The Catcher in the Rye-6
(ウソつき畑で──つかまえて)

シーズン 2 のテーマは「ウソ」でしょう。

そもそも、主人公であるデクスター・モーガン(マイケル・C・ホール)からして、ウソで塗り固められた人生を送っている。すべては、「ハリーの掟」の第 1: 「つかまるな」のためです。

ところが、シーズンの初めから彼のウソがバレそうになる。なんと、デックスが葬ってきた殺人者たちの屍体が、他人に発見されたのです!

この探し当てた「宝物」により、大量殺人鬼「ベイハーバー・ブッチャー」(日本語字幕: 「ベイハーバー切り裂き魔」)をマイアミメトロ警察は追うことになる。

──もちろん、デクスターも鑑識として(自分自身の)捜査に協力ているわけです。この皮肉な構図が『デクスター』の面白いところですね。


ウソを見抜くことが得意で優秀なフランク・ランディ FBI 捜査官(キース・キャラダイン)まで捜査に加わり、デクスターも絶体絶命か!?

──というスリルある展開を、「シーズン 6 も制作決定!」している現実を横目にしながら観ました。できればそういう情報を知らずに、リアルタイムで見たかったですね。

視聴率好調の「デクスター」シーズン6の放送決定 | 海外ドラマ情報・ニュースサイト TVグルーヴ・ドット・コム – TVGroove.com


なんといってもシーズン 2 は、新登場の女性・ライラ(ジェイミー・マーレイ)に注目です! このシーズンは、彼女のために作られた──と言っても過言ではないでしょう。

ライラとデクスターが会ったいきさつも、ちょっとしたウソのためだし、彼女自身もウソ・ウソ・ウソばかり。

ところが、ライラとかかわった人たちは、真実の自分に目覚めていく。ここが絶妙です! デクスターは殺人者としての自分をより深く知り、リタは嫉妬深い本性を爆発させ、デボラは「あのバイ■がっ!!」と叫ぶ。

それよりなにより、ライラはバディがナイスです。ウソばかりの話の中で、このことだけは事実だ──と信じたい(豊胸かなぁ……)。

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セブン – この悪夢を体験すれば彼を理解した──と思えるのか?

『セブン』 (Se7en)

project 365: day 227
(ハートが奪われるような──赤く染まる「7」)

至高のサスペンス・ホラーです!

この作品は有名すぎて、未見の人はすくないでしょうね。まだこの「究極の悪夢」を体験していない人は、お正月映画にピッタリです!(もう、正月気分も終わっているケド)


主役は 2 人で、退職を目前にひかえた刑事: ウィリアム・サマセット(モーガン・フリーマン)と、血気盛んな若手刑事: デイヴィッド・ミルズ(ブラッド・ピット)との対比が面白い。

この配役なら普通は、サマセットは指導する役に徹して、ミルズを主人公にするはず。2 人とも大スターだけれど、なにより引退が間近の刑事役だし──、フリーマンはシブすぎる。

ところが、監督のデヴィッド・フィンチャー自身が語っているように、「『セブン』はサマセットの物語」なのです。この刑事が、何を見て何を考えるのか──。そこが見どころです。


タイトルになっている『セブン』とは、「七つの大罪」を指している。連続殺人犯が、「大食・強欲・怠惰──」を犯した(と犯人が思い込んでいる)人たちを「罰して」いきます。──過剰すぎるやり方で。

七つの大罪 – Wikipedia

犯人に「裁かれた」被害者たちのグロテスクな姿が、強く強くあとに残る映画です。しかし、もっと忘れられない最悪のできごとが、最後におこるのでした──。

自分の大切な人と一緒に観て、ぜひとも感想を話し合って欲しい映画です。自分が○○だったら、どうするか──と。登場人物が極端にすくなくして、ていねいに描いてある作品なので、感情移入もしやすいです。

でも、相手が「箱の中身はなんだったの?」などと言う──ちょっと抜けた人だったら、むずかしいけれど……。

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96 時間 – 空気と光と家族の愛──これだけあれば親父は走れる

『96 時間』 (Taken)

878 Paris Notre Dame 08:34
(世界の都にも──光と闇がある)

スピーディな展開が楽しめる良質アクション映画です!

この映画で自分がもっとも好きなところは、「シンプルさ」ですね。ストーリィは単純で、「さらわれた娘を救い出す父親の話」とまとめられる。

迫力あるカー・チェイスや銃撃戦が何度も出てきますが、父親には「最後まで敵の銃弾は食らわない」という「主人公補正」がついています。次から次へとピンチの連続だけれど、敵の数が多い日も安心。

制作にあたったリュック・ベッソンが監督した『レオン』よりは、アーノルド・シュワルツェネッガーがロケット・ランチャを逆向きに撃つ映画や、スティーヴン・セガール主演の映画に近い感じです。


──まるで、中身がない映画みたいに思えますよね?

ところが、『96 時間』は娯楽映画としてギリギリのラインを保ちながら、現実に起こりそうな恐怖感を演出しています。その味付けが素晴らしい!

父親のブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)は元・CIA の工作員で、数々の困難な状況に対処するスピードが早かったり、敵を排除する際にためらいがない点も納得ができます。

娘のキム・ミルズ(マギー・グレイス)はかわいらしい! でも、頭が常夏の女友だちを持ったせいで、旅行先でキケンな目にあってしまう。

そのトラブルに巻き込まれた場所が、とあるスラム街──ではなく、パリなのです! しかも路地裏でもなんでもなく、空港から下りた直後でした。

じつはパリには、無法地帯が多いのです……。


お気楽に見られる映画かと思いきや、パリの暗部を見せつけられる。そして、CIA で鍛え上げられた実践的なテクニックで、父親は冷酷に敵を始末していく──。シンプルさとリアルさが、見事に融合していました。

ベースとなっている部分は定番だけれど飽きずに味わえて、上手に味付けをしてある──「かっぱえびせん・トリュフソース添え ~森の妖精に誘われて~」といった感じ(?)。


誰にでもお勧めできる映画ですが、上記の通り、パリの暗黒面として人身売買の現場が出てきます。その場面にはセクシィさなど皆無で、この世の地獄や悪夢としか言いようがない。

でも──、世のお父さんと娘さんには、この映画を一緒に観られるような関係を築いて欲しいですね。恋人同士で観る「お正月映画」としてもピッタリです!

できれば、パリへ旅行へ行く前に観てください──。

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カオス – 観客をだますには配役から

『カオス』 (Chaos)

Intravenous I
(ウソを混ぜ入れたのは──点滴の中だけ?)

絶対にだまされるトリッキィな傑作です!

この映画には主役級が 3 人いて、それぞれが味のある演技をしている。キャスティングも絶妙です。ほかの映画で彼らを知っていると、よりいっそう『カオス』を楽しめる。

まずは、ジェイソン・ステイサムがクエンティン・コナーズ刑事を演じています。彼は、『アドレナリン』で見せたイカレた主人公役が最高にハマっていました。『セルラー』での悪役も印象深く、ワルな男を演じさせたら天下一品ですね!

もう 1 人の主役はローレンツという名前で、銀行強盗のリーダです。彼を演じているウェズリー・スナイプスは、なんといっても『ブレイド』シリーズが有名でしょう。剣を構えた彼の写真は、映画を観たことがない人でも知っているはず。


ここまで話せば、『カオス』の展開も分かりますよね!

──シアトルの銀行が強盗に襲われた。強盗のリーダであるローレンツは銀行員と客を人質に取り、逃走用の車を要求する。クエンティン・コナーズ刑事はまわりの声を聞かず、単独で銀行に侵入し、激しい銃撃戦を繰り広げるのだった──。

こんな感じで、「汚れた刑事」をジェイソン・ステイサムが荒っぽく演じて、「無頼漢な強盗」のウェズリー・スナイプスをガンガン撃ちまくる! 人質も撃つ! 途中からなぜか「銃 vs 剣」の対決になり、街中を巻き込んだ一大アクションに!

──は、なりません。まったく。ぜんぜん。


本当はどんな話かと言うと──、ローレンツが銀行強盗のリーダで、クエンティン・コナーズ刑事が彼を追う構図は変わらない。しかし、今回のジェイソン・ステイサムは妙におとなしく、ルールを守る男なのです。同僚からの信頼も厚い。

じつは、『カオス』に登場する新米の刑事──シェーン・デッカーこそが、真の主役です。彼を演じたライアン・フィリップは、キリッとした二枚目だけれど、上記の 2 人と比べると──いかにも頼りない。

前半のシェーン・デッカーは、「そんな捜査で大丈夫か?」と声をかけたくなるけれど、クエンティン・コナーズのおかげで急成長していく。コナーズがデッカーを守る場面もあり、意外と心温まる話です。


ところが、『カオス』だけに単純ではなかった──。

最後の展開──「種明かし」は、ちょっと見抜けないと思います。自分は、すっかりだまされた。「そんなところに仕掛けがあったのか!」と驚くタイプの話で、だまされると分かっていても最後にビックリするはずです。

全体的に分かりやすい演出だし、(ちゃんと観ていれば)謎解きも「え、どういうこと!?」とはならないでしょう。途中のカー・アクションもリアルで素晴らしい! 友人や恋人と気軽に楽しめて、最後にドッキリ・にっこりできる映画です。

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